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香港での起業の厳しい現実


九龍半島

東南アジアをはじめとした海外での起業が、一部で話題になっている。

確かに日本の停滞する経済の中で起業したところで、なかなか大きな利益を得ることは難しい。

日本の場合、ビジネスの環境が厳しいという背景ももちろんあるし、5年で9割以上の企業が潰れるとも言われている。

さらに利益を出したら出したらで今度は重い税金がのしかかってくるので、結局のところ手元にお金は残らない。

そのため経営者の一番の仕事は、税金対策という意味の分からないことになってしまうほど。

そういった状況で戦うより、もっと景気の良い国、あるいは税金の安い国でビジネスを作って、そこでちゃんとお金が残る形でやっていきたいと思うの自然なことだろう。

例えば香港の場合であれば、所得税も法人税も安く、給与所得税は最高税率で17%、法人税なら同じく最高税率で16.5%。

利益を出すことが出来れば、日本よりも手元に残る税引き後の利益ははるかに大きくなる。



3年で9割が撤退

香港での起業の先にはバラ色の未来が待っているのか?

残念ながら、実際に香港で起業する日本人も、3年で9割程度が撤退していくという。

実際問題として、海外で起業したいという話を聞いていても、詰めが甘いというか、ほとんど思い付きに近いようなレベルの話が多い。

はっきり言えば、ビジネスとして全く成り立つ話ではなく、学生が空想の話をしているのと変わらないレベルの話を聞かされて、うんざりしたことも一度や二度ではない。

私もマレーシアやフィリピンに住んでいたので、そういった話を聞くこともあったものの、残念ながらビジネスのプロではなくて、本当にただリタイアしたい人とか、あるいは日本が嫌になったので海外に住みたいものの、就職をするとなると賃金が安くなってしまうので、それならば自分でビジネスをやった方がおいしいのではないかという甘い打算でビジネスをやりたいと口にする人を多く見てきた。

香港で起業する人達も根本的に傾向が違うわけではないのだろうし、実際問題、9割が撤退したからとって、そのうちの何割が本気だったのだろうかという疑問は残る。

残念ながら、日本人は元々の起業家精神が抜けているし、そもそもビジネスを起こすことについて全く教育されていない。

そのため、なぜか思い付きで出来ると思ってしまうような甘い考えを持つ人もいるし、逆にあまりにも高いハードルが待っていると思い、思考が停止してしまって、自分にはビジネスなんて出来る訳がないと諦めてしまう人もいる。

こういった両極端を招かないためにも、ビジネスをしっかりと教える場や、周りにビジネスを自分で起こしている人がいる環境が大事なのではないかと思う。

これは別に香港で起業する場合に限った話ではなくて、日本も含めたどの国でビジネスをやる際にも同じこと。

他人に雇われる選択と同じように、自分で起業することを選択肢の中に入れるべきだし、そのためにはまず、現実を知らなければいけない。

もちろん就職の場合のように起業はパターンが限られているわけではないので、様々な事例がある。

その中ではラッキーパンチのようなヒットを生み出しているだけなケースもあれば、あまりにも運に恵まれなかったために失敗してしまった例もある。

そういったケーススタディーも含めてビジネスを色々な角度から学ぶことが、今の日本人にとって必要なのではないだろうか。


大切なことを

どんな仕事をするか、どこに住むか、誰と付き合うか?

本当はすべてあなた自身が決めることなのに、
現実の世界ではそれが許されない。

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執筆者、伊田武蔵
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