インドは不動産の購入や株式投資先として
どうなのかという話をよく聞かれることがあった。
土地やコンドミニアムの価格が
中国のように上昇しきった感はないし、
2013年には人口が減少し始める中国と違い、
インドはその後も増え続ける予測となっている。
結果、2050年には17億人に達し、
世界一の人口になると見られる。
人口が増えるということは、
不動産の需要が高まることは間違いない。
人口ボーナスという意味でも期待されるのが理解できる。
また、GDPベースでは、もう世界の中でも10位にランクインしている。
一方で一人あたりGDPは141位と低く、
今後の成長の余地が大いに残されていることが分かる。
未成熟な国だけに伸びる余地があり、
不動産投資や株式の購入で参入しておくには
早いほうがいいという人が増えているのも納得できる。
2013年からの5カ年計画によると、
インフラ投資を100兆円規模で行うとされ、
まだまだ弱いインフラ整備が進む。
これは結果として不動産価格の上昇にも直結する。
もっとも、この計画がどこまで実行されるのか、
という疑問は残るところではあるが。
中国の高度成長期でもインフラ投資は半分程度とされるので、
結局中途半端な目標達成度で終わる可能性は十分にある。
すでに不動産価格は上昇しており、
中でもインドの5大都市、
すなわちムンバイ・デリー・コルカタ・バンガロール・チェンナイ)は
特に影響が大きい。
世界の地価上位5位にムンバイとニューデリーが入っているほど。
これを見ると、
未来に渡ってチャンスが広がるというより、
すでに手遅れな感じもあるが。
とは言え、この段階ではまだ検討の余地があるだろう。
なお、ソフトバンクもインドには注目しており、
1兆円投資計画を発表している。
不動産関連では、インドの45都市を対象に35万件を超える物件を扱う
Housing.comというサイトに9,000万ドルを出資。
本気度がうかがえる。
外国人が不動産を購入できるのか?
海外でコンドミニアムや土地を買うには、まず法律の壁を超えなければいけない。
このあたりのルールはまちまちで、
フィリピンのようにコンドミニアムは良くても土地は駄目とか、
そういった規制がある場合も。
また、コンドミニアムのような集合住宅でも
一定割合まで、もしくは一定以上の階数だけは
外国人が購入可能な場合も。
インドの場合、外国人が不動産投資をする場合、
個人では土地が持てない。
現地法人を作る必要があり、
自社事業のためであれば所有が認められている。
逆に言えば、法人を作っても転売目的はルールに反する。
もっとも、この点は色々抜け道があるようだが。
インドで不動産投資はしたくない
新興国の不動産には注目しているし、いくつかコンドミニアムや土地を買ったりもしてきたが、
インドでの購入予定はない。
その理由の1つは利回りの低さ。
たとえばglobal property guidedという
フィリピンの不動産調査会社の発表では、
インドの投資利回りは2.22%。
すでに2007年頃から物件価格が上昇し、
利回りがここまで下がっている。
一方で銀行の定期預金の金利に目を向けると、
なんと7%以上。
通常は不動産投資の方がリスクが高い分、
定期預金よりも高い利回りが要求できるはず。
しかし、実際には逆転してしまっている。
そもそも定期預金ですら7%以上の金利があるというのは、
それだけインドという国の信用度が低いことの現れ。
そんな国でコンドミニアムにしろ土地にしろ保有するのは
リスクが高いと言わざるをえない。
この状況を見る限りでは、
わざわざ不動産に投資するよりも、
定期預金を組むだけの方が妥当。
もっとも、外国人は口座を開けないようだが・・・。
また、現地人に賃貸に出す場合、
契約期間満了後も住人が立ち退かずに
トラブルになるケースも多いらしい。
インド人と言えば世界的に見てもトラブルメーカーで、
交渉にはタフさが求められる。
そんな借り主とやり合う気力は私にはない。
彼らの身勝手さはマレーシア時代に身にしみて分かっているので、
世界標準での感覚なんて期待できない。
ストレスで頭が爆発しそうになってまで、
売却益を狙いたくはない。
外国人に貸し出す形であれば
このような問題は大きく発生率が下がるだろう。
とは言え、すでに地価が上昇した国で、
あえてリスクを取る意味がある感じはしない。
そして最後に不動産投資家として
私は物件を購入した後も時々現地を訪れるようにしているが、
インドにたびたび行きたくない。
各国を旅して周っているために
バックパッカーの聖地になっているインドにも
親しみを持っているとなんとなく思われているようだが、
実際はそんなことはない。
むしろ足を運びたくない国なので、
リアルタイムに情勢を肌感覚でつかみに行くのが
ストレスにしかならない。
こう考えてみると、
わざわざ物件を持つ意味を見出すことはできない。
もっと権利が守られていたり、
順調な利回りが期待できたり、
街づくりも含めて将来が楽しみになるような案件もある中で、
ムンバイやその他の都市に投資をしようとは思っていない。
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