一般的にアイルランドのベストシーズンは夏で、
季節で言えば8月前後がもっとも気持ち良い時期。
ドイツやフランスのような暑さはなく、
最高気温でも20度台の日が多いため、
東京や大阪と比べても涼しい。
逆に冬は寒さが厳しい国なので、
やはり夏がベストシーズンと考えるのが自然だろう。
私も7月終わりに
アイルランドのダブリン、ベルファストを訪れてきた。
日が長く、夜10時頃までは明るくて
白夜の片鱗を見た思いだった。
白夜のエリアはこれが一晩中続くと思うと、
生活している人は体内リズムが狂って大変だろうと感じたが。
ちょうど涼しい気温なので、
街を歩いていても汗をかくことがない。
最近は毎年のようにヨーロッパに行っているが、
この時期のハンガリーは連日30度を越え、
しかも長距離鉄道の中にはエアコンが付いていないこともあり、
車内が40度を越える蒸し風呂状態だったことも。
ただ席に座っているだけなのに、
汗だくになってしまった。
ポーランドにしろ、クロアチアにしろ、
このあたりの事情は同じ。
それに比べるとアイルランドの夏は心地よい。
ただし、そこには問題点も2つほどあった。
しかも小さいとは言えない問題が。
ホテルが足りない
ベストシーズンのアイルランドを初めて訪れたので、
とりあえず主要3都市は周ろうと思っていた。
それがダブリン、ゴールウェイ、ベルファスト。
しかし、実際にゴールウェイを訪れることはなかった。
というのも、7月から8月にかけてのアイルランドは
ホテルの需給バランスが崩れている。
ヨーロッパの他の国からも避暑目的で
大勢の観光客が集まってくるし、
もちろん域外からも私のような旅行者はやって来る。
しかも同緯度のイギリスや北欧に比べれば
物価が圧倒的に安いという魅力もある。
ダブリンとストックホルム・コペンハーゲンを比べれば
生活費や旅費は半分以下だろう。
そうなると、あまりお金をかけずに
涼しい場所に行きたいヨーロッパ人は、
アイルランドに集中することになる。
結果、首都ダブリンですらホテル不足。
どの街に何日滞在するかわからなかったので、
街を訪れてから予約しようと油断したのがいけなかった。
すでに良さそうなホテルは軒並み満室で、
近年まれに見るレベルの妥協をして
期待値の低いホテルを選ばざるを得なかった。
クロンターフキャッスルホテルやザ・メリオン、
フィッツウィリアムホテルあたりに宿泊したかったが、
そんな選択肢はなかった。
また、アイルランドにはB&Bの中にも
雰囲気の良いところがあるが、
人気のB&Bも早くに埋まってしまう。
こちらはベルファストのB&Bで、
戸建ての住宅に宿泊している感じで
豪華なホテルよりもずっととても居心地が良かった。
それでもダブリン・ベルファストは滞在できたが、
ゴールウェイに至ってはそれすら難しく、
結局適当な宿が確保できなかったために
訪れることを断念せざるを得なかった。
ベストシーズンのアイルランドに行くなら、
早めにホテルの手配まで済ませておく必要がある。
それでもオーバーブッキングによって、
グレードの低いホテルに振り返られるという問題はあるが、
直前になってからではより条件が悪くなってしまう。
ヨーロッパの夏はバカンスシーズンとは言え、
ここまで旅行者の人数に対して
ホテルが不足している状態はなかなか見かけない。
夜景を見るのが難しい
日が暮れると治安が悪くなるのは万国共通で、その点で日が長いのはゆっくり観光を楽しんだり、
夕食後に街の散策の時間を取ったりできて助かる。
そういった恩恵がある反面、
夜の10時近くに日没のアイルランドの夏には、
夜景を堪能するには遅い時間まで待たなくてはならない。
バーやアイリッシュパブが立ち並ぶ
ダブリン南部のテンプルバー地区でギネスビールを飲んでいても、
なんだか昼間から飲んでいるような錯覚に陥る。
The Brock Innで食事を終えて出てきた時も、
まだ外が明るくておかしな気分だった。
そして、完全に日が暮れて街が闇に包まれる頃には
午後11時以降ということになってくるので、
それはそれで安全面の配慮も必要になる。
夜になると、いきなり深い時間帯になるため、
急に危険度が増す感じがする。
単純に眠くなるのでホテルに戻って寝たくなるのも含め、
ベストシーズンのアイルランドでは夜景を楽しみづらい。
昼が長いのはメリットなのだが、
夜の街の雰囲気も楽しみたい場合には不向き。
もっとも、日照時間の短い冬に比べれば、
午後4時を周った頃には日没の冬に比べれば
やはりずっと過ごしやすいとは思う。
寒くて暗いというのは、
気分まで落ち込んでしまうので。
私のように暖かい国での生活を数年続けていると、
もはや12月の東京ですら近づきがたい場所。
まして真冬のアイルランドは極寒の地以外の何物でもない。
このあたりが季節選びの難しいところで、
次に訪れる時は混雑するベストシーズンを若干はずして、
6月や9月後半を狙っていきたい。
このあたりの時期なら気候も良く、
それほど混んでもいないはず。
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