海外移住先に地震がめったに起きない、もしくは大きな震災がほぼ生じない国を条件として求める人もいる。
日本人の感覚以上に、外国人の方がこの点は共感してくれる事が多い。
地震というカントリーリスク
マグニチュード6以上に限定すると、世界の地震の20%が日本に集中している。200以上ある国の中で、一国が20%もの比率を占めているのである。
東日本大震災も含め、日本には不定期に、そしてかなり頻繁に大地震がやって来る。
海外移住をする理由の1つに、地震の回避を挙げる人もいるのもうなずける。
昔から地震が日常的な国に住んでいると感覚が麻痺するが、いつ地面が激しく揺れて建物が倒壊するか分からないとか、家具が倒れてきたり、地震に伴う火事が起きたりするかわからないというのは恐ろしいもの。
もっとも、地震を避けるためだけに海外移住をしたという話は今のところ聞かないものの、海外移住のメリットの1つになっているのは間違いないだろうし、私自身もそうだった。
日本に住んでいても、家具の固定など地震対策をしておけばリスクは減らせるものの、外出先での被災などを考えれば、突然命を奪われることもありえる。
そう考えると、リスク管理として海外移住を捉えることもできるだろう。
さらに言えば、自分の命ばかりではなく、財産が地震で無価値になることもある。
東日本大震災では多くの家屋が津波に流されてしまったし、阪神・淡路大震災の際にも倒壊や火災の被害が相次いだ。
こうなってしまうと、マイホームの価値はなくなってしまう。
日本にいて地震のことを考えるのは不安になるので、避けたくなるのは分かる。
しかし、海外から見れば日本のような地震大国にいて対策をしないのは、リスク管理の観点から疑問を覚えてしまう。
普段地震のない国にいる外国人にしてみれば、震度3程度でも恐怖を覚えることになる。
小さな揺れとして気にせずに暮らしている日本人の方が、世界から見ると少数派なのだ。
最初の移住先、マレーシアの場合
私が移住してきたマレーシアにも地震はない。
現地の住人に聞いてみても、地震や津波とは無縁という話。
こうした国に海外移住するのは、安心を1つ手に入れることになるのではないだろうか。
津波が来る場所に引っ越すように言われれば多くの人が断っても、住んでいる場所が実は津波の危険があると言われても、転居に抵抗を覚えるのが人間の心理。
地震に対しても似たような感覚があるのは否めないだろう。
とは言え、避けられない天災が1つ減るのだから、海外移住において、その点のメリットは十分に大きなものだと感じている。
ちなみに、何年も地面の揺れと無縁な生活をしていると、一時帰国の際に震度3ぐらいの地震があっただけでもかなり動揺した。
熊本での震災の時にたまたま京都にいたが、その時の揺れでも恐怖を感じたのを憶えている。
アジアで地震の少ない国は?
日本人が移住を考える上で現実的な選択肢で、
かつ大きな地震がめったに起こらない国を挙げてみよう。
まず、アジアで見ると、
マレーシアやタイ、シンガポールは
地震があまりない国として知られている。
タイの場合、バンコク周辺では特に少なく、
プーケットやチェンライではマグニチュード4に近い地震が起きた。
実は、プーケットで津波が起きた時、
知人が現場に居合わせたことも。
彼は当時プーケットに住んでいたので、
被災して自宅が流された。
とは言え、タイでも地震による建物の倒壊よりも、
津波の被害の方が深刻。
そのため、海沿いでなければリスクは小さく、
日本人が多い街の中ではバンコクの安全度が高い。
また、北朝鮮も地震は少ないのだが、
日本人が移住先として選ぶこともないはずなので、
ここでは割愛する。
ヨーロッパで地震が少ない国
ヨーロッパではドイツやフランス、スイス、スウェーデンは
地震が少ないとされる。
逆にイタリアは頻繁に地震の報道がされている印象があるが、
調べてみると実際に死者を出した地震が
2010年から2018年の9年間で5件起きている。
スイスやスウェーデンはビザのハードルが高めだが、
ドイツはヨーロッパ諸国の中では比較的寛容。
個人事業主やフリーランスの場合も含め、
比較的挑戦しやすい環境となっている。
ミュンヘンやフランクフルトなら大都市で
生活に不便することがない上、
自然との距離も近くて住環境として魅力がある。
私自身、今後の移住戦略の中で
ドイツは候補に入っている。
ドイツでビザが取れれば、
シェンゲン協定加盟国内は自由に行き来できるため、
他の国にも住めるというメリットもある。
オセアニアの場合
オセアニアに目を向けると、
オーストラリアも地震が少ない国。
2016年にマグニチュード6.1の地震があったが、
過去にさかのぼってみるとまれな事例。
また、オーストラリアは仮にも大陸だけあって、
国土が広い。
その中で見ると、
地震が少ない部類に入る。
もっとも、現地で就労する場合以外、
すでに世界の中でもビザが取りづらい部類の国でもあるが。
一部の和食レストラン等では、
ビザを出す代わりに最低時給以下で労働させる
ブラックな職場もあると聞く。
都市部のシドニーやメルボルン、
海が魅力のゴールドコーストやケアンズが人気だが、
物価の高さとビザの難易度の高さは
移住を考えるなら無視できない。
さらに南極も地震がほとんどないが、
移住しようと思う人は残念ながらいないだろう。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
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