マレーシアではメイドを探すのが大変?雇用後のトラブルも居住者が解説

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マレーシアでメイドを雇う場合の現実について、
現地に住む身として語っていこうと思う。

クアラルンプールの高層ビル

日本にいると、
掃除や料理、洗濯等の家事を
通いのお手伝いさんに任せると
月に40万円程度かかると聞いたことがある。

これが人件費の安い東南アジアになると、
急にメイドのいる生活が身近になる。

マレーシアは東南アジアでは比較的所得が高いため、
メイドはフィリピン、インドネシア、インド系が多い。

では、金額としてはいくらぐらいかと言えば、
通いの場合は1時間25リンギット(800円)程度。

もっとも、メイドの給料はマレーシア国内でも差が大きく、
スキルや契約条件によっても変わってくる。

そのため、上記の金額はあくまでも目安。


住み込みの場合の給料は
800リンギット(25,000円ほど)前後。

この金額なら日本人はもちろん、
現地のマレーシア人の中でも利用する人が多い。

共働き家庭の華僑にとっては、
香港や台湾同様にメイドを使った生活をして
支払う給料以上に稼いでくるのも一般的。

香港もフィリピン人やインドネシア人のメイドが多く、
日曜は公園で休日を過ごすメイドが退去することで知られる。

マレーシアでも華僑系は、
マレー系やインド系住民よりも
メイドを利用している率が高い模様。

価値観の違いもあるが、
単純にマレーシア人でお金を持っている人に
華僑系が多いという理由もある。



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メイドの探し方

まずはエージェンシー(紹介業者)に手数料を支払って
紹介を依頼する方法がある。

彼らは専門業者だが、
特にメイドにトレーニングをしていない場合もあり、
単なる派遣業というか、
右から左に人を紹介するだけの場合も。

そのため、紹介される人材も
単なる素人で家事に不慣れだったり、
マナーがひどい場合もある。

フィリピンにも住んだことがあるが、
メイドは高等教育もあまり受けておらず、
もちろん専門的なトレーニングもない。

他の仕事に就けない人が選ぶ仕事でもある。

彼女たちに最初から国際的なマナーや
気配りを求めるのは無理がある。

そのため、安い費用で紹介を受け、
初めから教育されたメイドが来ると思うのは無理な話。

教育された人を派遣してもらいたい場合には、
それだけ割高な紹介料が必要。


また、コンドミニアムのマネジメントオフィスに
紹介してもらえる場合もある。

特にクアラルンプールやペナンで
それなりの家賃のコンドミニアムに住む場合、
メイドを利用している世帯も多い。

そのため、通いのメイドを
複数世帯が共有するケースがある。

この場合、いい加減な仕事をしたり、
家主の所持品を盗むと悪評が伝わるため
真面目に仕事をする方向へのインセンティブが働く。

その意味でのメリットが大きいのが
コンドミニアムでの紹介。

もっとも、こうした紹介は
すべてのコンドミニアムに共通して行われていることではない。

また、クアラルンプールとペナン以外のマレーシアの街の場合は
より難しくなる傾向にある。


メイド同士の紹介という方法もあるので、
知り合いにメイドを雇っている人がいれば
こうした方法もある。

ジョホールバルに住んでいた知り合いは、
エージェントが見つからず、
結局この方法を採用することになった。

メイドの事情で休みを取ることが少なくない上、
子供を預かってもらえないと仕事に出られないので
かなり困ることもあった模様。

なにかあった時に
代わりの人が来てくれるわけではないので、
出勤の確実さを求めるのは厳しいものがある。

なお、メイド同士で人を紹介する場合、
個人的な事情や感情が先にたつことが多い。

たとえば、お金に困っている友達を紹介するとか。

仕事の質という観点はあまり考慮されない傾向があるので、
あまり使いたくない方法。

メイドの家事レベルは本当にまちまちなので、
多少割高でもしっかり仕事をしてくれる人の方がいい。

そうでないと、
メイドをマネジメントするために余計な労力を使い、
結局家事を自分で行うよりも気苦労が大きくなりかねない。



日本人に住み込みメイドは向かない!?

低所得の外国人を上手に受け入れる文化のある国と、
そうでない国があるが、日本は明らかに後者。

前者の場合は線引がはっきりしていて、
彼我の違いが明確。

日本人の意識に根強い平等という感覚は、
この点でハンデに働く。


たとえば、45歳のシングルマザーを3畳ほどの部屋に住ませ、
毎日家事をさせて月に3万円しか支払わず、
食事は家族の余り物を与え、
盗みを行わないか監視の目を光らす状況を想像するとどうか?

平均的な日本人の感覚としては、
ひどい虐待をしている気分になる。

もはや人権問題になりかねないレベルの話ではないかと。

私自身、マレーシアだけでなく
メイド大国のフィリピンで
メイド部屋のあるコンドミニアムにも住んだが、
窓もない狭い部屋に人を住まわせるのが申し訳なく、
結局メイドを雇わずに荷物置き場にしていた。

壁に囲まれた行きの詰まりそうな部屋に
自分が雇った人を閉じ込めるように住まわせるとなると
心が痛むのは避けられない。


しかし、住み込みのメイドの待遇は
実際にこうしたもの。

中華系や欧米人はこうしたメイドの扱いを
違和感なく受け入れられる傾向が見受けられる。


逆に、日本人はそれが苦手。

日本にスキルのない外国人労働者を受け入れる場合でも
日本人と同等か、それに準じる給料を払うべきという風潮が
国内には根強いように感じる。

しかし、世界的に見れば
低所得の労働層を受け入れるなら
徹底的に安くで買い叩く国が発展を遂げているのも事実。

シンガポールやUAEは好例で、
自国民を3Kをはじめとした不人気職種から解放し、
それを安くで請け負ってくれる外国人に
できる限り安くで任せている。

日本ではそれらの国の数倍の給料を支払うことが当然とされる。

これは低所得層の外国人とのスタンスの違いをよく表していて、
それだけに住み込みメイドとの距離感が取りづらいのも仕方ない。

マレーシアの場合も、
フィリピン人やインドネシア人といった
より人件費の安い国から派遣されている人が多い。

そうなると、住み込みより通いで来てもらって、
仕事の時だけ顔を合わせる方がいいのではないかと。

これなら相手と生活は切り離せる。


なお、通いできてもらうにしても、
留守中に家事をしてもらうか、
在宅の時間に来てもらうかという問題がある。

留守中というのは不用心な気もするが、
現地の感覚としては特に問題ない。

もちろん貴重品を隠したり、
金庫に入れたりする必要はあるが。

これは好みや都合の問題で、
留守中でも立ち会える時でも
どちらでもいいと思う。



メイドによるトラブルも多い

残念ながら、メイドを雇うことで
トラブルが生じることは少なくない。

これはマレーシアに限ったことではなく、
たとえばメイド大国のフィリピンでも同様。

典型的なのは、家の物を盗まれるケース。

貴重品を手が出せる位置に置かないのはもちろんだが、
服や食器を盗んでいく場合もあるので、
こうなると厳しく監視でもしない限り
防ぎようがなくなってしまう。


フィリピンでは休暇で故郷に戻ってから、
そのまま帰ってこなくなったケースも聞いた。

連絡をしても戻ってくることもなく、
状況が曖昧なまま家事が宙に浮いた状態。

あるいは、同じく故郷に帰った後、
なぜか子供を連れて戻ってきたケースも。

契約では一人で住み込みとなっていたが、
なし崩しで子供を一緒に住まわせようとしていたらしい。

マレーシアの場合、
フィリピン人等のメイドが子供を連れてこようとしても
ビザの関係でそれが難しい。

そのため、こうした問題は起こりづらいが、
勝手に辞めてしまうことはある。


トラブルを減らすため、
メイドの給料を上げたり、
待遇を良くする方法も考えられるだろう。

家族的な扱いをして、
心情的にも盗みや裏切りをしづらくした方が
しっくりくることが日本人には多いはず。

しかし、この方法も実際は問題が多い。

給料が多少上がっても、接し方が温かくても、
メイドによっては雇い主を軽く見るだけ。

かえって適当な仕事ぶりがひどくなったり、
スキのある家庭として窃盗につながったという話もある。


また、文化やマナー、衛生感覚の違いもあるので、
そういった部分でストレスを覚えることも。

他の家庭のことを話すメイドもいるので、
プライバシーが漏れるということもある。

通いなら複数の家庭に出入りしているので
そこで情報が漏れることがあるし、
住み込みでも安心できない。

仕事をしているのは1つの家でも、
メイド同士のネットワークを通して
他の家庭に余計な情報が流れる可能性もある。

夫婦仲が悪いとか、
子供の教育の話とか、
最近何を買ったとか、
情報が筒抜けになってしまうことも。

家の中に入り込む仕事だけに
個人情報の扱いには注意してもらいたいものだが、
そんな繊細な配慮は期待できない。


ひどい場合は、
メイドが妊娠し、夫や子供が相手という場合もある。

昼ドラのようだが、
実際にある話なのが怖いところ。

そうした事態が心配であれば、
明らかに恋愛感情の対象外と思われる人を
選んでおいた方がいいだろう。

50代、60代のメイドもいるので、
避けられるトラブルは避けた方がいい。


こうした種々のトラブルを考えると、
たしかに安くで家事を請け負ってもらえるメリットもあるが、
一方で面倒事が生じるというデメリットも否定できない。


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