タイの永住権の取得を避けた決定的な理由

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チェンマイのパゴダ
タイの永住権を取得するメリットは、
今後の海外生活の予定を考えれば小さくはない。

実際、バンコクには早ければ来月から住もうと思っているし、
そのためにビザの手続きも行ってきた。

しかし、それは6ヶ月のマルチプルビザでスタートし、
タイランドイージーアクセスを取得するという形で
接続することを考慮している。


逆に言えば、永住権の取得は断念することにした。

将来の不安を取り除く保険としての意味で言えば、
永住権は心強い。

他のビザに比べて、
権利の継続性が高いことが永住権の大きなメリットなので。

実際、フィリピンではクオータービザを取得したし、
マレーシアではMM2H(リタイアメントビザ)を取ったが、
その目的が、どんな時でも住める国を確保することだった。


では、これからバンコクに住もうとしているのだし、
タイでも永住権を取得すれば
さらに安定度が高まるのではないか?

そんな仮説も当然に成立する。

むしろ価値の低いマレーシアのMM2Hを
次の更新のタイミングで破棄し、
フィリピンとタイの永住権を持つというのは
魅力的な選択肢となる。

こうすればマレーシアの余計なビザがなくなり、
手続きも簡略化されて、
現地銀行に預金してある預託金も解放される。

一見、メリットばかりの選択肢に見える。

しかし、タイでの取得条件を考慮すると、
割にあわないという印象をもたざるを得なかった。


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永住権の取得条件

永住権取得に必要な条件として、
3年以上労働許可証を保持していることか
タイ人の配偶者がいることが挙げられている。

その上で、
日本人には年間100人の枠しか割り当てられていない。


ビザを取るために結婚するわけにはいかないので、
必然的に労働許可証を3年以上持つことを検討することになるが、
ここで1つ疑問が生じる。

仮に法人を設立するにしても、
3年以上労働許可証を保持しているということは、
就労ビザが取得できているということ。

つまり永住権を得るまでもなく、
タイに住める状態を構築できていることになる。

就労ビザよりは永住権の方が価値は大きいにしても、
住めるかどうかという視点から見れば同じ。

そもそも就労ビザの条件自体が厳しいタイにおいて、
法人設立はあまり魅力的な選択肢には見えない。

4人のタイ人スタッフを雇わなくてはいけなかったり、
抜き打ちでのチェックがあったり、
黒字化する必要があるので形式的な起業では足りなかったりと
低くないハードルがある。

今のビジネスをタイ法人で行ったところで、
現地スタッフにやってもらう仕事がない。

その状態を押し切って起業するのであれば、
永住権の取得条件を満たすというだけでは
インセンティブが足りない。


バンコクやチェンマイで会社を構えるなら、
人件費やオフィスの賃料も支払うことになる。

出費は増えて、
マネジメントや法人設立等の手間で時間は削られる。

これはいただけない。

しかも、3年間の労働許可証の保持は
必要条件であって十分条件ではない。

つまり、最低限満たさないといけないが、
労働許可証を3年持ってさえいれば
確実に永住権を取れるわけではない。

仮に首尾よく永住権が取れたとして、
法人を維持するためには
タイ人を4人以上雇用しているわけなので、
ビザの問題がクリアできたからといって
いきなり法人を潰すわけにもいかない。

社員への責任を考えると、
ビザを取るために始めた事業を継続するという
謎の泥沼にはまってしまう。


それなら投資ビザを取得するために、
すでに割高になりすぎている
バンコクやチェンマイの不動産の購入ではなく、
定期預金に資金を振り分けた方がいい。

1000万バーツ以上の定期預金で取れるので、
これなら十分手が出る。


あるいは50万バーツで購入できる
イージーアクセスを入手という手もある。

どちらにしても、
労働許可証の長期保有からの永住権取得というのは、
条件を考えても、実効性を考えても、
あまり魅力的な選択肢とは考えがたいものがある。


そもそもタイのビザはこの数年で
不安定に揺れ動いている。

エリートカードやイージーアクセスの廃止と復活、
6ヶ月の観光ビザの新設とダブルビザの廃止等。

3年後に永住権が今と同じ条件で
存続している保証もない。

現状でも永住権のメリットが不足しているのに、
こんなリスクまで背負う気にはとてもなれない。


永住権以外のビザを取ることにした

そんなわけで、
永住権にこだわらないで
他のビザの取得を考えることになった。

とは言え、6ヶ月のマルチプル観光ビザも
取得が難しいと言われている上、
まだ新しいビザなので情報が不足気味。

しかも事前質問ができず、
大使館まで行かないと不明点を解消できない。

しかも、ラオスやベトナム等の近隣の国の
タイ大使館では手続きが不可。

バンコクのドンムアン空港近くにある移民局でもだめ。

3ヶ月の観光ビザと異なり、
自分の国の大使館なので、
日本人なら目黒まで行かなければならない。


日本に住んでいない私としては、
わざわざ東京・目黒の大使館まで行くのも一苦労だし、
書類不備等があっても滞在期間中に
修正できるとは限らない。

そうなると、一時帰国が空振りに終わる可能性も。

向こう6ヶ月住める権利を持って
バンコクへのフライトを迎えることができるか、
いつもどおりビザなしでのバンコク入りになるのか?

今の段階では不透明なところだが、
結果次第でスワンナプーム国際空港のパスポートコントロールにて
大きな気分の違いが生じるのは間違いないだろう。

ひとまず向こう6ヶ月をバンコクで過ごせる権利があるのか、
30日以内に出国が必要かによって
その後の気持ちのゆとりも変わってくる。

ひとまず、6ヶ月の観光ビザが
無事に発給されれば次の展開はのんびり考えられるし、
そうなることを願っている。


タイ大使館は入り口がわかりづらい

目黒のタイ大使館は入り口が分かりづらいと
以前に目黒に住んでいた人から忠告をもらった。

地図上で見ても、
建物の位置は一目瞭然であるものの、
表通り側に入口があるのか、
細い道に面しているのかはっきりしない。

しかも大使館に行く前に事前予約が必要で、
その時間が過ぎてしまうと無効になってしまう。

午前10時から11時半までと
1時間半の間隔があるので大丈夫とは思うが、
念のため時間に余裕を持って到着した方がいいかもしれない。


なお、当日の予約はできないので、
時間に間に合わないと翌日以降に出直すことになるとのこと。



追記:6ヶ月のビザはハードルが高かった

海外居住者であるにも関わらず、
ブダペストからアジアに戻ってきた際の
到着地は海外ではなく成田空港だった。

理由はタイ大使館でとりあえず6ヶ月の観光ビザを取得し、
今後のバンコクやチェンマイへの移住についてゆっくり考えるため。

通常の観光ビザはタイ国内や近隣諸国(ラオス等)の大使館で取れるが、
どうも6ヶ月のマルチプルビザは日本に来ないと
日本人は発給してもらえないらしいので。

電話やメールで質問ができないので、
帰国後に早速予約した日付で大使館を訪れた。

タイ国大使館の看板

事前に聞いていた通り、
大使館の広い敷地は簡単に見つかっても
入り口がなかなか見当たらなかった。


大使館のホームページだと必要書類があいまいだったので
用意した書類を1つずつ確認したところ、
不備を指摘された。

銀行の残高証明の記載の仕方が不適格らしい。


目的を果たせないまま大使館を後にし、
銀行に連絡したが新しい残高証明書が届くのが
明らかに日本を離れた後の日付だったのでキャンセルした。

こうして6ヶ月の観光ビザの取得は失敗。

3ヶ月の場合は難易度が違うとは聞いていたが、
その通りだった。


永住権の取得も条件を見ると断念せざるを得ないし、
タイランドイージーアクセスかエリートカードの取得を
本気で検討する時が来たようだ。



追記2:タイランドエリートを取得した

上記の6ヶ月の観光ビザの取得に失敗したあと、
1年台湾で暮らした。

そして、現在はエリートカードを取得し、
バンコクへの移住を無事に済ませた。

コンドミニアムのプール

エリートカードには複数の種類があるが、
私が取得したのはイージーアクセスで、
5年間住む権利を得ることができる。

永住権には有効期間の面で遠く及ばないものの、
50万バーツの支払いさえすれば
簡単に取得できるのがメリットだった。

ようやく念願のタイ生活をスタートすることができたが、
これからどんな日々が待ち受けているのか?

海外生活も4ヶ国目なので、
もはや不安に思うこともほとんどなく、
新しいコンドミニアムにもなじんできたので、
これから楽しんでいこうと思う。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

そこで、10年以上海外で暮らし、
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