人生の目標をどこに置くのか


日々ただ生きている状態であっても、生活をしていくにはこれといって差し支えがない。

しかしながら、少し意識の高い人であれば、毎年の年末年始には目標設定をしたり、あるいはもっと上の人になれば、自分自身の使命とか、ミッションとか、そういったものについて、考察する機会も設けている。

とは言え、実際のところ、こういった使命とか社会への貢献とか、あるいは自分の夢とか、そういったもののどこに目標を設定したらいいのかわからなかったり、あるいはそもそも設定した目標が間違っていたりして苦しんでいる人は、意外にも少なくないように最近は感じている。

例えば、自分の欲望ばかりにフォーカスしている人は、人間としてのステージが低いと言われることもあるが、実際のところミッションや社会貢献をそこまで本気で考えられる人は、人類の中でもかなり限られた一部。

むしろ欲望のステージを上手に消化して、そこを踏まえて乗り越えることができていない場合、変に理想ばかりが高くても、周りにとってはかえって迷惑な結果になりかねない。

例えば、社会起業家とかボランティアとか、そこら辺に関してはそういった傾向というのもちらほら見られる。


良かれと思ったことが裏目に

本来であれば、世の中のために貢献しようと思って社会起業家になったとか、あるいはNPOやNGOを作ってみたものの、結局事業が破たんして継続性を保つことができず、かえって関係者に被害を与えてしまった例もいくつか見ている。

例えば、新興国の貧困家庭の子供たちに教育の機会を与えようと思って、色々と奔走してみたものの、結局最終的なロードマップを描くことすらできず、さらに途中の段階で情熱を伝えて、資金を集めたりしていたので、簡単に止めるに止められず、すでに出資してくれた人への裏切りをしないために、ただ惰性で続けるしかない状況になりながら、結局目処が立たないまま破たんしてしまった例も耳にした。

こういった理想は、一見崇高に見えるものの、実際のところどうかというと、かなり疑問がある。

私のところに相談に来た人もいたが、それに関しては完全にストップをかけた。

十分に活かしきれていない人材を企業とマッチングさせるという事業をやろうとしていたが、全体像も集客方法もキャッシュポイントも何もかもが曖昧で、とても形になるものだとは思えなかった。

さらに言えば、その人が行う必然性が全くなく、そういった事業であれば、リクルート等の人材派遣会社等がやった方が遥かにうまくいくことも目に見えていた。

残念ながら、自分の能力に見合わないような高い理想を掲げたところで、それがうまくいくとは限らない。

そして、失敗に終わった場合、やり方によっては自分一人の問題ではなく、信じてついてきてくれた人や協力者にまでマイナスの影響を及ぼす。


自分のステージの見極めが重要

まずは欲望を見出す段階なのか、あるいは自己実現をしたり、社会貢献をしたり、使命のために動いたりする段階にあるのかを見極めるのは重要なことだし、自分の欲望すらも満たしていない状態で、変に上段に構えてみたところで、なかなか行動がそれについていかないことは、往々にしてある。

そしてまた、いつまでも欲望だけにとらわれていると、それは肥大化していく一方で終わりがない。

こういったことを、多くの起業家や経営者を見ていて感じるようになった。

逆に言えば、サラリーマン時代には、欲望のステージにいる人しか見たことがなかったので、そういった見分けが付かなったし、自己啓発書等を読んで変に意識が高くなった気がして、錯覚してしまった時期もあった。

やはり事例として、色々な人を見ておくことは重要だということを、このことからも学んだ。


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