シンガポールの物価が高いというのは嘘!?


シンガポールの物価については誤解されることが多い。

隣町に2年以上住み、何十回と行ってきたから分かることを
ここで書き記しておこうと思う。




まず、もっとも大きな問題は、
シンガポールの物価は日本人の感覚とは違い、
階層社会がはっきりできているということ。

日本にも高級スーパーはあるものの、
基本的に誰でも使えるような店が多い。

マルエツよりイトーヨーカドの方が高めということはあっても、
壁に体当りしたら壊れそうなボロボロの小屋で
営業していることはない。


シンガポールもそこまでひどい店は少ないものの、
日本人の感覚ではちょっと入りがたいというか、
むせかえるほど現地の匂いのしそうな店が庶民向けにある。

こうした店なら、日本の物価よりも安い。



あるいはホーカーズと呼ばれるローカルレストランなら
一食200円程度で食べることもできる。

これは隣国のマレーシアとほぼ変わらない水準。

もっと言えば、海を隔てたインドネシアとも同レベル。

先進国レベルに経済発展している国ではあるが、
こうしたホーカーズの食事に根強いニーズはあるし、
そうした店にしかいけない層の人も多数いる。

それはシンガポール人ばかりではなく、
出稼ぎに来ている大勢の外国人も含めて。


市内交通に関して言えば、
地下鉄網は整備されていて50円程度から乗ることができるし、
国土が東京23区程度の広さしかないので
移動にお金はかからない。



その一方で、シンガポールは物価が高い国として知られる。

これはなぜなのかというと、
一部の商品が高いのと、
世界中から富裕層が集まっている国なので
そこに向けたサービスが高いから。


たとえば家賃。

国土の狭さが住宅価格を直撃するのは容易に想像がつくところ。

その上に投資熱によって新しいビルがどんどん建てられているものの、
人口も増加しているので需要は減らない。


シンガポール国内を移動していると、
本当にいたるところで新しいビルが建築中。

物心ついた頃には日本が不景気だった世代としては、
あの景気の良さには異常なものを感じる。


そんな不動産に関しては、
一般人が1人で部屋を借りることはできなくなっている。

そのため、ルームシェアが基本。


日本で複数の会社を経営している
知人の部屋を見せてもらったことがあるが、
シンガポール中心部ではなく空港に近い立地なのに、
1LDKで月に30万円の家賃だった。

こちらは高級物件だったが、
それにしても高い。

隣国のマレーシアなら1.5倍以上の広さの部屋を
10分の1の家賃で借りられるので。

しかも、1年ごとの更新の際に、
大家が本気で50%の賃上げを交渉してくるため、
今のうちに自宅を買おうか検討中ということだった。



家賃というのはシンガポールに住むのには必須なので、
食費等の物価が安くても現地に住んでいる人は困る。

旅行者として言えば、
たしかにシンガポールのホテルは高め。

とは言え、日本の感覚からすれば割安だし、
きれいではないが4000円ほどのホテルもあるらしい。



レストランは先程のホーカーズのような店がある一方で、
富裕層の多い国だけに、
世界的に見てもトップレベルの外装やサービスの店もある。

こうした店は日本の同レベルの店より2割から3割程度安いだけ。

もはやシンガポールは先進国と言ってもいい経済レベルなので、
こうした店には物価の安さは反映されていない。


税率を低く設定して世界中からお金持ちを呼び込んでいるだけに、
様々な高級店も軒を連ねる。

中心部のオーチャード・ロードを歩けば、
ブランドショップが立ち並んでいるのを見ることができる。


船が乗っていることで有名なマリナベイサンズも、
高級感のある店舗がこれでもかというほどに入っている。



富裕層が使うような店に入れば、
日本人から見てもシンガポールの物価は安くない。

そもそも、この国に移住できるのは
現在では日本の中でも億単位のお金を動かせる層だけ。

中間層にはまったく無縁なレベルの国なので、
それも仕方のないこと。



その一方で、富が全員に分配されているわけではなく、
単純労働に従事する人の人件費は安いし、
彼らの生活に必要なものの多くの価格は
マレーシア等の東南アジア諸国と大差ない。

旅行でシンガポールを訪れる際にも、
どのような店に入るかで物価の感覚は大きく違ってくる。



一方だけを見てくると、
シンガポールの物価についてかたよった情報を得ることになり、
そういう人が周りに言いふらすと誤解が生まれる。

あくまで日本の価格をそのままスライドできるわけではないので、
その点はご注意を。


移住先として見た場合

Rochor駅近くのショッピングモール
たしかにシンガポールの物価は高い傾向にある。

少なくても東南アジアの中ではそうだし、
先進国の中でもっと安い国もある。


しかし、もし移住を感じているのであれば、
この価格を高いと考えているのならメリットは小さいと思う。

元々この国に人が集まっている理由は主に2つ。

1つ目は少しでも有利な賃金を求める労働者。

所得水準の低い国から人がやって来るのは、
シンガポールも例外ではない。


2つ目はタックスヘイブンであることを理由に、
節税したい富裕層が次々に移住している。

私の友人の中にも、複数の企業のオーナーでありながら、
各社に社長を立ててシンガポールに移住した人がいる。

彼らの場合、節税によって浮くお金を考えれば、
物価が多少高かろうと関係ない。

まさに大事の前の小事そのもので、
ここから価格が倍になっても痛くも痒くもないが、
税率が上がるのは死活問題ということも多い。


そもそも物価に圧迫感を感じるのであれば
税金が安いことを優先する必要はないわけなので、
もっと他の選択肢を考えた方が得策だろう。


隣町、ジョホールバル宿泊という選択

隣国マレーシアの街並み
旅行の際にコストを下げる方法として、
隣国マレーシアに泊まるという方法を提唱する声もある。

ジョホールバルはシンガポールから陸続きになっていて、
コーズウェイという道路を渡って行くことができる。

国境を超えるタクシーやバスが出ているので、
比較的気軽に行くことができる。



私もこのジョホールバルに住んでいたことがあり、
他の国に行くときはシンガポールのチャンギ空港を利用するために
両国を行き来していた。

しかし、その経験から隣国とはいえ、
交通が便利とは言えない状況であることを痛感した。

まず、シンガポールを走っている普通のタクシーは
マレーシアの国境を越えられない。

そのため、国境を超える専用のタクシー乗り場まで移動し、
そこからジョホールバルへ移動。

再びタクシーを乗り換えて市内を動くことになる。



たしかにジョホールバルの方がシンガポールより物価は安いが、
ホテル代は大きく変わるものでもない。

シンガポールもリーズナブルな中級ホテルもあり、
往復にかかる時間や交通費を考えると
用もないのにジョホールバルに行く必要はないのではないかと。



なお、国境を越えるバスも出ているが、
本数が少ない上に入国管理のたびに降りることになり、
手続きの間に出発してしまうことも多いので
使い勝手が良くない。

それが原因で飛行機に乗り遅れるようなことがあると大変なため、
移動日に前日の夜にマレーシアまで行くような場合は、
時間に余裕を見て移動する必要がある。


シンガポールの物価が高いと言っても、
隣国まで行かずとも安くで食事等が出来る店もあるし、
コストを下げたいならそちらで済ませる方が
得策であるというのがジョホールバルに住んだ上での感想。



メールアドレス

よく読まれている記事

1位:世界一周を日常に変える方法

2位:【無料】海外移住オンラインセミナー

3位:パワハラ・リストラからの人生逆転















本当に伝えたかったこと


メールアドレス
取扱い上の注意
執筆者、伊田武蔵
伊田のこれまで
カテゴリー
人気記事

ページの先頭へ