オタワ、モントリオール、トロント、バンクーバーとカナダの国内を移動してきているが、カナダらしい料理がほとんどなく、何を食べるか常に迷っている。
食事がまずいわけではないが、いまいち決め手に欠ける印象。
今回は、そんなカナダの食事事情について。
特色が少ない食文化
今日の昼食はガスパッチョを食べてきたが、こちらはフランス製のスープということで、モントリオールがフランス語圏であることを考えると全く関係がなくはない。かと言って、それがカナダ料理であるとも言えない。
ガスパッチョ自体は美味しかったものの、冷たいスープなので、すでに体が冷える時期になっているモントリオールにおいては、どちらかというと温かいスープを飲みたかったという思いが残った。
この店のガスパッチョは基本的にはメロンベースで甘味があり、若干の酸味をそこに加えているメロンや野菜のスープ。
そこにナンが付いていて、あまり食欲のなかった今日の昼には丁度いいボリュームだった。
これまでの数日を振り返ってみると、基本的にはトルコ料理を食べたり、ハンバーガーを食べたり、あるいはピザだったりと、全くカナダらしさがない内容となっている。
しかしながら、では何を食べればカナダらしいのかと自問してみても、せいぜいフィッシュ&チップスとか、あるいはメイプルシロップとか、その程度しか思い浮かばない。
そもそもフィッシュ&チップスはイギリスやアイルランドから来ているものなので、大西洋を渡る前に本場で食べたからもう十分だし、あまり揚げ物を食べたいとも思わない。
まずいわけではなくても、フィッシュ&チップスは頻繁に食べたいものでもない。
そもそもカナダに来てからフィッシュ&チップスを売りにしている店を見かけないので、こちらでもそこまで人気があるわけではないらしい。
メイプルシロップに関して言うと、もみじ型のボトルに入った観光客向けのお土産は売っているものの、別にそれを買おうとも思わないし、普段の食事の中でメイプルシロップを使った食べ物もパンケーキぐらいしか浮かばないので、これも食事として積極的に取り入れられるものでもない。
ナナイモバーやTim Horton’sのドーナツのように、食事以外の甘いもので名物はあるものの、カナダならではの料理となると思いつかない。
カナダは様々な国の料理を食べられる反面で、独自性のある食文化が発達しているわけではないことを実感する。
イギリスが食事のまずい国として有名ではあるものの、そこから受け継いだ負の伝統をカナダも少なからず持っている感じがする。
そして、カナダの料理は物価の高さが反映して、ある程度選択肢が広がってくるのは1500円程度からスタートということになるが、そのくらいの金額を出せばそれなりに豊かな食生活が楽しめるということでもない。
なんだかいまいち栄養が偏っていたりするので、そういった意味で言うと、そこそこの金額でバランスの取れた食事ができる東欧やポルトガルの価値がますます高く感じる。
金額で言えば、半分ぐらいでちゃんと肉と野菜が両方とも付いてくるような食生活を送れるので、ハンガリーやポーランドの方が住環境としては価値的なのではないだろうか。
短期の旅行であればともかく、ある程度の期間住むのであれば、こういった健康への配慮も必要になってくるので、そこら辺がカナダに暮らす場合の課題の一つになってきそう。
カナダの料理がまずいということはないが、金額に見合っただけの美味しさとも言い難い。
さらに言うと、食の種類もそこまで豊富な感じがしないので、なんだか粗雑な印象を受けてしまう。
サーモンジャーキーを食べながら、Molson Canadianというビールを飲んだのは美味しかったが、あとはバンクーバーで食べたオイスターやロブスターのように素材を楽しむだけだった。
ポテトにグレイビーソースとチーズをかけたプーティンも美味しかったが、ジャンクフードの類なので頻繁に食べたいわけでもなく、ヨーロッパ滞在の後に訪れたカナダは食事の面での貧弱さが目立ってしまった。
カナダ人に聞いた食べてほしいカナダ料理
VIA鉄道でトロントへ移動する途中、
隣の席のカナダ人と話す機会があった。
そこでカナダの食生活について話してみたのだが、
外国人旅行者に挑戦してほしい料理として、
まずはプーティンを挙げてくれた。
フライドポテトにチーズやソースをかけた料理で、
バーガーキング等でも食べることができる。
ジャンクフードだが、
ビールにも合ってカナダの親しみやすい一面を垣間見られる。
続いてはチキンウィング。
こちらもビールと共に食べることを進められた。
日本で言う手羽先に近いが、
味付けは様々。
私が日本人であることを伝えると、
カナダでも和牛が人気だと前置きした上で、
アルバータビーフを勧められた。
I love Alberta beef #merrychristmas pic.twitter.com/WHdwYkTyh9
— Kelly (@KellyMalmberg) December 26, 2019
アルバータビーフはカナダのブランド牛。
ベストな食べ方はステーキとのこと。
カナダの主食についても聞いてみた。
というのも、パンやパンケーキ、パスタ、じゃがいも関係等、
主食らしきものが複数見当たったので。
回答としてはパンやじゃがいもということだった。
カナダの街ごとの料理の特色
東西に広い国土を持つだけあって、街によって食事の内容も違ってきた。
たとえば、最初にたどりついたハリファックスは
大西洋に面している。
それだけにシーフードが豊富だった。
それほど数のいない観光客向けに
カナダでもかなり割高なメニューを提示している感じはしたが。
ハリファックスがカナダの東の端なら、
西の端で太平洋に面しているのがバンクーバー。
こちらもオイスターバーやロブスターのような
高級なシーフードを手頃な値段で食べられる。
料理というよりは、
いかに素材の味を損なわないかが基本。
レモンをかけて食べる生牡蠣は
白ワインとよく合った。
一方、バンクーバーは中国からの移民が多い街でもあり、
中華料理もファーストフードを含めてよく見かけた。
そうした店でも玄米と白米が選べたりするのが
健康志向の高いカナダらしかった。
モントリオールはフランス語圏のケベック州らしく、
フランス料理の系譜を継いでいる料理がやや多め。
と言っても、ヨーロッパほど
豊かな食文化が根付いている感じはしなかった。
ナイアガラ周辺は意外にも
街がアミューズメントパーク化していて、
食べるところもファーストフード気味の店を中心に
バリエーションがそれなりに豊富だった。
入りはしなかったが、
和食レストランも一軒見かけた。
カナダでの食事のマナー
先進国であり、建国からの歴史も短いだけあって
日本人から見て異様なルールは存在しない。
気をつけたい点としては、
・麺やスープを音を出してすすらない
・塩や酢のような調味料がテーブルの離れた位置にあるなら、
無理に自分で取らずに声をかけて取ってもらう
・レストランでは勝手に席につかない
(案内されるのを待つ)
といったところ。
また、ウェイター・ウェイトレスは
担当のテーブル以外の仕事をしないこともあるので、
誰が自分の担当かを確認しておくと
余計なストレスを減らせる。
カナダのレストランの場合、
チップは10%〜15%程度が通常のライン。
結論:カナダの料理はまずい?
ドイツのフランクフルトからの飛行機で隣になったオーストリア人が、
カナダの料理はまずいという話をしていた。
環境は良いし自然も多いが、食事はダメだと。
彼は50代と思われる男性だったが、
あごひげとお腹に豊かな脂肪を蓄えた人物だった。
なんとなくグルメっぽい佇まい。
フランクフルトからハリファックスに到着した後、
そのままバンクーバー行きの便に乗るらしい。
仕事でバンクーバーとシアトルに行くらしいが、
年に3度はヨーロッパと往復しているということ。
その時に一番残念なのが、料理がまずいという話だった。
ただし、そのオーストリア人の男性が言っていたのは
日常使いのレストランの話で、
高級店のレベルが高いことは認めていた。
「150ドル払って美味しいものを出すのは当たり前」
という条件付きではあったが。
カナダの料理について
はっきりまずいとまでは言わなくても、
いまいちという評判は何度か聞いたことがあった。
隣がアメリカということを考えても、
なんとなく想像はつくところ。
実際に訪れると、
たしかに日常的に行くような店のレベルとしては、
先進国の中ではいまいちという印象は拭えなかった。
特にヨーロッパを周遊した直後だったこともあり、
豊かな食文化が育まれた国を巡ってからカナダに行くと、
料理の印象はいまいち。
まずいとは思わないし、
決して悪いわけではないのだが、
なんだかいまいちという印象は拭えない部分があった。
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