ヨーロッパのLCCの先駆け的存在であり、現在でも圧倒的な存在感を誇っているのがライアンエアー(Ryanair)という航空会社。
この会社のフライトを使う際には色々な注意があって、一筋縄ではいかないところがある。
まずは、できれば1ヶ月半ほど前には、予約をしておいた方がいいということ。
アジアのLCC、たとえばエアアジアやscootの場合、前日とか当日というところまで直前にならない限り、それほど事前に予約しておかなくても、あまり料金が変わらないことが多い。
これに対して、ライアンエアーやヨーロッパのLCCの多くは、一週間前とかそのくらいになってしまうと航空券が非常に高く、底値で買いたいということであれば、1ヶ月〜1ヶ月半ぐらいの期間を見て、予約をする必要がある。
そのため、行きあたりばったりの旅の場合には、かなり割高の費用を払わなくてはいけない。
実際、私が予約をしたダブリンからリスボンの便とか、マドリッドからクラクフまでの便も、必要以上の経費を払ってしまったことになる。
これは事前にどこへ行くか決まっていなかったためで、ある部分では仕方のないところ。
逆に言うと、ヨーロッパの旅はしっかりと事前に計画を立てておいた方が、経済的な面では合理的ということになる。
特に人気路線ほど価格が上がり始めるタイミングが早く、マイナー路線ならフライトから2週間ほどになっても底値に近い価格で買える場合もある。
そのため、同じライアンエアーでも、ロンドンからバルセロナの路線と、フランクフルトからスペインのマラガへの旅なら、前者の方が早めにチケットを確保しておきたいところ。
席についての注意点
ライアンエアー利用時の注意点の二つ目としては、以前とは席に関する条件が変わっていて、全席今までは自由だったのが、全て指定席に変わっている。もともと有料で指定することはできたものの、それ以外は自由席になっていたので、事前に列をなして少しでもいい席を取ろうと並ぶ光景が、ライアンエアーの特徴的な光景で、名物と言っても良かった。
こういった風習はアジアのLCCでは見られないところで、エアアジア、タイガーエア、scoot、セブパシフィック、ベトジェット等を使っても席はチケットカウンターで発給されるチケットに刻印されている。
この点に関して、ライアンエアーについても現在は自動的に席が割り振られるようになったので、わざわざ早めに到着しておく必要がなく、ちゃんとフライトに間に合うように行けば問題がない。
列に早く並ぶメリットはなくなった。
持ち込み手荷物のルール
さらにもう一つ変更があって、今までだとライアンエアーというと、機内持ち込みの荷物が1つまでという厳格なルールがあった。これはイージージェット等の他の航空会社については、いまだに残っている規定。
これに対してライアンエアーは、2014年から2つの手荷物まで持ち込み自由ということになっているので、この点に関して言うと、利用者にとってはかなり規制が緩和されたことになる。
実際問題として、スーツケースやバックパック1つではなくて、それ以外にちょっとした買い物をしたビニール袋を持っているとか、あるいは手で提げるような小さなカバンを持っている人は多いと思う。
私もパソコン等を入れるカバンはスーツケースとは別に持っていたので、これはとても助かった。
過去の情報を見ると、1つしか持ち込みが出来ない上、二つバッグがある場合は、それを片方にまとめるように強く言われるとか、もしくは追加料金を支払うことになるということだったので、この辺はかなり改善されているところ。
ライアンエアーもそこまで歴史が長いわけではないので、今後もこういった変更は、ちょくちょく起こっていく可能性がある。
それに伴って、使い勝手も変わってくるはず。
今回の手荷物が2つになった件は、他のヨーロッパのLCCの先駆け的な存在になって、他社も追随してくる見込みが大きい。
そうなってくると、ヨーロッパの空の旅がますます便利に変わってくる。
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