海外で暮らしている人は、
もっと英語や現地の言葉を話せると思っていた。
実際に自分がマレーシアへ移住し、
各国の居住者に会いに行くようになるまでは。
これまで出会ってきた海外在住者の語学力を振り返ってみると、
英語以外の現地の言葉を話せる人は意外に少数派。
マレーシア在住でマレー語を話せる知人はほぼいないし、
英語も片言レベルの人が何人かいる。
フィリピンではタガログ語を使える人もいたが、
マニラで10年以上働き、
フィリピン人の奥さんと結婚している人だった。
台湾やタイも大きく状況は変わらず、
現地で仕事をしていないのに現地語を日常会話レベルで話せる人は
特に東南アジアにおいてはごく少数。
基本的には、その国で働いている人の一部が
現地の言葉を使える程度。
バンコクで美容院を5年以上経営し、
店長をしている人に話を聞いたこともあるが、
タイ人スタッフとのやり取りに
タイ語は使わないということだった。
一部のスタッフは英語ができるので、
他のスタッフにはその人達を経由して
英語で指示を出しているという話。
それで問題なく経営が成り立っていた。
経営者ばかりではなく、
駐在員や現地採用でも語学力のレベルはまちまちで、
日本語と英語のみしか使えない人も少なからずいる。
ヨーロッパに行くと
現地の言葉を話せる日本人が増える印象がある。
ドイツの永住権の取得条件に
ドイツ語能力が要求されているように、
ビザによっては現地の言語を使えることが
条件になっている場合も。
このあたりは地域差が存在する。
ひとまず東南アジアに話を戻すと、
外国人が多いエリアでは
英語である程度のやり取りができることもあり、
オンラインで仕事をしていたり、
投資家だったり、
リタイア済みの場合は
基本的に現地語は話せず、英語のみの人が多数派。
それでも支障なく生活できている。
私自身、大学卒業後に英語を勉強したのは
移住前の1ヶ月だけ。
それも1日30分程度の付け焼き刃の対策だった。
その後、移住した先々で現地の言葉を覚えたわけでもなく、
マレー語もタガログ語も台湾華語もタイ語も分からない。
せいぜい挨拶ができるぐらい。
なにしろ永住するつもりは最初からないので、
その国でしか通じない言葉を覚えても
次の国に移った途端に役に立たなくなる。
仮に移住した後で学び始めるのであれば、
そこそこ話せるようになった頃には
その国を去るタイミングが来てしまいかねない。
そうした言語を覚えるよりは、
外国人に慣れている街に住むほうが容易。
ある程度英語が通じるので。
一般的には地方に行くほど英語が通じなくなるが、
外国人が多く訪れる観光地は話が別。
同じ地域の中でも、
英語が通じる人を見つける方法も自然に身についたので、
その意味でも現地の言葉にこだわる必要は薄れていった。
怪我や病気で病院に行っても、
英語か日本語しか話していないが
問題なく治療を受けてこられた。
これまで住んできた4カ国すべてで病院に行き、
日本語の通訳を付けてくれた病院もあったし、
そうでなくても英語で問題はなかった。
タイでは人生初の手術と13日間の入院も経験したが、
この時も片言の英語と日本語だけで困らなかった。
このあたりの事情は
同じ国でも病院によって格差が大きいので
あらかじめ移住先の病院事情を調べておく必要があるが、
準備さえ怠らなければ問題ない。
海外で暮らすと英語は上達するのか?
日頃から英語を使うようになると、英語を話すことへの拒否感が薄れていく。
学生時代、授業中に
本気で英語の発音をする気恥ずかしさのようなリミッターは
かなり早い段階で外れた。
その後も英語で用件を伝える力はある程度まで伸びたが、
私が住んできたのが非英語圏ばかりなのもあり、
単純に英語力が向上していったというより
非ネイティブ同士での会話に最適化していったところが大きい。
いかに正しい英語を使うか、という方向性ではなく、
いかに相手に伝えるか、に重点を置きながら
伝え方を最適化していった。
このあたりは
近々改めて詳しく書いてみたい。
海外生活で求められる語学力は、
国や街による違いが大きい。
しかし、生真面目な人ほど
語学力のハードルを高く見積もってしまいがち。
極端な話、
日本語しか話せない人でも住める国も存在する。
もちろん日本語だけとなるとエリアや生活の幅は限られるが、
そんなことができるのも事実。
そこで、海外移住・海外生活の「実際のところ」について
お伝えする機会を近々作る。
語学力に関することばかりではなく、
海外でのトラブルの実例や回避法、
移住先候補の国にすでに住んでいる日本人から話を聞く方法等も
盛り込む予定。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
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