世界のコンビニを巡ったがやはり日本だけが特殊だった

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これまで住んできたマレーシアやフィリピンを初めとして、旅行先でも、世界のあちこちでコンビニを利用する機会は多い。

香港のセブンイレブン

水道水を飲める国は少ないので、ミネラルウォーターを購入するために日常的に入ることは欠かせない。

日本でお馴染みのセブンイレブンやファミリーマート、ローソン等が進出している国もあれば、その国の独自ブランドが経営している場合もある。

どちらにしても言えることは、日本だけが品揃えにおいて、異常なレベルで発達しているということ。

実際のところ、日本のコンビニの食べ物のレベルは、世界の中で見ても尋常じゃなく高い。

しかも、フィリピンのような一見すると経済力のない国に比べても、2倍程度の価格で、クオリティ的にはるかに高いものが食べられるので、コンビニグルメで言えば日本の方がずっとコストパフォーマンスが高い。

もちろん現地のフィリピン人からしてみれば、料金が倍になるぐらいだったら美味しくなくても、フィリピンのセブンイレブンやミニストップで買えるものの方が喜ばれるとは思う。

ただし、ファミリーマートが高級志向路線でフィリピンでも展開していることを考えると、中流階級以上の層については、だいぶ需要の傾向が変わってきている。

フィリピンのコンビニ業界の場合だと、セブンイレブンとミニストップが2強で、ファミリーマートが数年前に進出して出店数を伸ばしている。


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街によってコンビニが見つからない国も


国によっては地域でコンビニの普及率が大きく変わる。

たとえばベトナムのホーチミンやハノイには、日本でもおなじみのサークルKやファミリーマートの他、ビンマート+、B’s mart、Shop&Go等が多数出店している一方、中部のフエやホイアンではコンビニをまったく見かけない。

さらにはスーパーも見当たらないので、ミネラルウォーターを買うにも個人商店に行くことになる。

料金も表示されておらず、平気な顔をして5割増しで売ってくる店も多いので面倒なところ。

こうした店では、提示された金額に難色を示して立ち去ろうとするだけで1/3ぐらいのディスカウントを提案されたりするので、日常的に使うには少々手間がかかる。



先進国でも・・・

アジアを出て世界のコンビニ事情を見て驚くことは、ヨーロッパ等の先進国においても、コンビニの品揃えが日本ほど充実してはいないということ。

そもそもスペインのマドリッドのように、コンビニを見かけない街もある。

チェコもそうだったが、水やちょっとした食料品を買うのならスーパーか個人商店になるが、この個人商店は中国人が営んでいることが多い。

世界に進出して、現地で生きていく知恵なのだろう。


確かアメリカ人だったと思うが、日本のコンビニをビデオで撮影して、YouTubeでその様子をアップしたところ、大人気の動画になっていた。

それに対するコメントも、日本の食文化を称賛するものや、コンビニの充実ぶりに驚くもの、焼きそばパンや、メロンパン、その他の様々な菓子パンに、美味しそうだと言う声が集まっていた。

こういったことから見ても、日本のガラパゴス化はコンビニにおいても起こっているし、セブンイレブン等のブランドが海外に進出しても、ある程度ローカライズすることによって日本での特色を失ってしまっている。

ちなみに、セブンイレブンはアメリカ発祥だが、イトーヨーカ堂とセブン-イレブン・ジャパンがアメリカの本家を子会社にしたことで、現在は実質的に日系企業に近くなっている。

セブンイレブンはアジアを中心に国際展開しており、台湾、中国、タイ、シンガポール、マレーシア等の16の国と地域に店舗がある。


日本においてはコンビニの発達という特殊事情があるので、保存料等の面での安全や健康的であることをあまり意識しないのであれば、それほどお金をかけなくても、そこそこ美味しいものを食べられる土壌が整っている。

新興国であっても、中流階級以上の層に向けたレストランは、それなりに値段がすることも多い。

現地の人が食べるようなローカルレストランであれば100円や200円で食事ができるとしても、ちょっとしたレストランになれば、800円程度はすることが多い。

それはフィリピンやマレーシアにおいても同じこと。

そういった外国人が抵抗なく入れる店で食事をするのと、日本のコンビニでご飯を食べるのであれば、ほぼ同じぐらいの金額だったりもする。

例えば、花見シーズンにコンビニでお弁当を買っていって、河原で桜を見ながら食事をする方が、ひょっとするとフィリピンで外国人向けのレストランに入って、同じ金額で食事をするよりも精神的には満足を得られるのかもしれない。

もっとも、コンビニの弁当やパンには、添加物や保存料がたっぷりと入っているので、それが体に悪いという説はある。

こういったことについては、やはり安い価格で質が高いものを提供しようと思えば仕方がないところなので、健康に気を使っている身としては利用に対して慎重になってしまう。



日本に近いのはあの国

世界の中でもコンビニの充実ぶりが高いのは台湾。

明らかに日本を意識した品揃えで、おにぎりやおでん(台湾では関東煮と表示)、サンドイッチ、ロールケーキ、台湾ビールやASAHI等の日本のビール、ポテトチップスやカラムーチョ等の日本のお菓子も手に入る。

台北のセブンイレブン
ビール
ファミリーマートのシュークリーム

マレーシアやタイのコンビニのすかすかの棚に比べ、商品の充実度はかなり高い。

置いている商品も日本人の海外在住者にはなつかしく、そして嬉しくなってしまうものが揃っている。

なお、台北のコンビニの密度は東京よりも体感的に高い。

コンビニを探して歩き回る必要がまったくなく、歩いていれば次々に見つかる。

こちらではセブンイレブン、ファミリーマート、ハイライフが3強として君臨している。

同じ台湾でも台南はなぜかコンビニが極端に少なく、水を買うのに困った記憶があるが、台北、高雄、台中ではとにかく店の数も多く、店内も充実しており、世界的に見ても利便性が高い。

そして台湾ではどうやら犬を連れての入店が許可されているようで、イートインスペースで犬と一緒に過ごす人を見かけたりする。


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