その後にリタイアメントビザ取得手続きに入った。
とは言え、結果的に2年以上にわたって
ビザなしでの長期滞在をしていたことになる。
ただ、通常の場合、これだけの期間
ビザなしで入出国を繰り返すのは厳しく、
実際に途中から如実に入国審査が厳しくなった。
まず、大前提として、
マレーシアは90日までは観光ビザ等を取らずに
滞在が可能。
さらに、一度出国して戻ってくれば
原則として再び新しい90日が始まる。
陸続きのシンガポールやタイでもいいし、
エアアジアを使って格安のアジア旅行を楽しんで
再入国してもいい。
ただし例外もあり、
入出国審査の際に担当官がもっと短い期間の
スタンプを押した場合は話が別。
この場合、通常は入出国審査において
日数制限について告げられるし、
こちらの意向を尋ねられることもある。
マレーシアを訪れた理由が短期の観光等であれば、
30日等に日数を制限されても文句は言いづらい。
何しろ、本来は不都合がないはずなのだから。
なお、陸路での再入国の場合、
空路の場合よりも入出国審査は厳しくなる傾向にある。
飛行機で旅行をするにはある程度の費用がかかるため、
それだけのお金を持っていることの裏付けになるので。
逆に陸路だと資産状態が悪いことを疑われ、
不法就労や犯罪の疑いも相対的に濃厚になる。
そういった事情もあるので、
ビザなしでマレーシアに何度も再入国する場合には、
空路の方がリスクはいくらか軽減される。
マレーシアのLCC、エアアジアを使えば
シンガポールやタイへは5,000円程度で飛べるが、
それがお金を持っていることの
判断材料になる国という事実もある。
裏を返せば、
その費用が大きな負担になる人達への
不法就労等を目的にした再入国に
目を光らせているということでもある。
もっとも、日本人であっても、
十分な資産を持っていても、
あまりに長期に渡って滞在していれば
やはり止められることになる。
入国審査で止められ始めたタイミング
繰り返し出国と再入国をしていたら、
1年を過ぎたあたりで入国審査が厳しくなった。
別のブースに連れて行かれ、
上官と思われる人物から根掘り葉掘り聞かれたことも。
時々空港のイミグレで
別の部屋に連れて行かれる人を見かけるが、
実際にその扱いを受けたのはマレーシアが初めてだった。
というより、いまだに他の国では未体験。
途中からはMM2H(リタイアメントビザ)の申請をしていることを
証明する書面なしでは入国できなくなった。
私がMM2Hを取得できたのは
移住してから2年を過ぎた頃だった。
と言っても、移住直後に手続きを始めたわけではなかった上、
警察証明を日本に行って取得するのが面倒で
日本領事館を通じて取り寄せるのに時間がかかったため。
そんな事情があったので、
ビザなしでのマレーシア滞在が実に2年を越え、
最後の方は再入国できるか確信がなかったので
旅行も控え気味になった。
MM2Hの取得中と言った特殊な事情がない限り、
1年前後が再入国が厳しくなるタイミングだと思われる。
もっとも、これは私の体験からの結論で、
マレーシア側が急に条件を厳しくしたり、
逆にゆるくする可能性もある。
このあたりは国際情勢や政治的な問題なので、
どういった動きがあっても仕方がない。
本来的にビザの有無にかかわらず、
入国を許可するか拒否するかは
その国の裁量次第。
たとえ正式なビザを持って適正手続を踏んでも、
入国を拒否されるリスクは0にはできない。
ただ、ビザなしだとリスクが上がるのは間違いない。
幸いなことに、
マレーシアに限らずこれまでに入国拒否をされたことはないし、
移住仲間を見ても日本人でそういった目に遭った人はいない。
リタイアメントビザであるMM2Hの取得過程でも、
日本人はインド人等に比べて
実質的に条件がゆるく設定されていることも分かった。
それだけマレーシアからの信頼があるわけなので、
ビザなしでの再入国についても
パスポートの信用力がある程度は後押ししてくれるはず。
ただし、ビザがない状態での長期滞在期間が長くなれば、
当然ながらリスクは高まる。
「次回はビザなしでは入国できない」
「繰り返し再入国をしているので、今回は90日ではなく30日のみ」
といった警告が事前に出される可能性もあるが、
唐突に入国拒否という可能性もあるため、
ビザなしでの滞在はほどほどにしておく方が無難。
クアラルンプールやペナン等の街によって
厳しさに差があるという話は
現地に住んでいても特に聞かないので、
そのあたりは特にこだわる必要はない模様。
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