オーストラリアは移住先として人気である反面、
住み始めてから後悔したり、
悲惨な生活を送ることになって
移住に失敗して帰国した人の話も聞く。
イギリスの雑誌、エコノミストのランキングで
メルボルンは世界の中で最も住みやすい国に選ばれたこともある。
移住先としての人気がある一方、
日本人にとって住みにくい要因もあるオーストラリア。
今回は私がシドニーへの移住をやめた理由も含めて
オーストラリアの住環境のデメリットの部分に
焦点を当ててみたい。
珍しくない人種差別
オーストラリア在住の日本人が
移住してからの後悔として口にすることも多いのが
人種差別、特にアジア人への差別。
もともと白豪主義を長らく取ってきた国なので
白人から見たオーストラリアの住環境と
アジア人から見た住環境が違うのは
特に驚くことではない。
日本人の場合、
一緒に行動しているのが白人の時と
一人の時やアジア人同士で行動している時で
店での対応が変わるのは珍しいことではない。
先程のエコノミストもイギリスの雑誌だが、
彼らの目線で住みやすい国が
日本人にとっても住みやすいとは限らない。
特に人種間での対立や差別がある場合には。
最低賃金以下での労働
シドニーやメルボルンのような都市部に限らず、
オーストラリアの物価は高い。
当然賃金水準も高く、
パートタイムの最低賃金が19.49オーストラリアドル。
日本円にしておよそ1,900円。
これだけ聞くと日本で働くよりも稼げそうだが、
実際は最低賃金以下の労働を強いられることもある。
ビザが取れる仕事をしようと思えば、
原則としてオーストラリア人ができない仕事か
高い専門性が必要。
専門職でない限りは和食レストランや旅行代理店等、
日本人が働ける場所は限られる。
結果、仕事が見つからない求職者の足元を見て
最低賃金以下で働かせるケースがあると聞く。
海外に出てまでブラックな労働環境で働くのも大変だが、
物価高と相まって悲惨な生活環境になることも。
英語が独特すぎる
オーストラリアは英語のネイティブの国だが、
訛りがひどすぎて聞き取りづらい。
たとえ発音は独特でも彼らはネイティブなので
我々日本人が聞き取れなかったり、
話せないのが悪いという状況になる。
これは住みにくいと思わざるをえない点。
しかもオーストラリア英語に慣れたところで、
アメリカやイギリスに行けば
奇妙な発音の英語を話すアジア人にしかならない。
ワーホリや留学で
英語を学びにオーストラリアに行く人も多いが、
そもそも物価が高くて訛りがひどい国を
選ぶ必要があるのかは疑問。
発音を重視しないなら
物価の安いフィリピンの方がメリットがあるし、
きれいな英語を話したいなら
イギリスやアメリカ、マルタ等、
オーストラリア以外に魅力的な選択肢があるように思える。
ニュージーランドやオーストラリアは
富裕層の有事の避難先として注目を浴びるが、
経済等においては世界においても
特に存在感が大きいわけではない。
そこの英語になじむことに
どれだけの意味があるかは慎重に検討した方がいいだろう。
治安の問題
オーストラリアが極端に危険ということはないが、
かと言って安全な国とも言えない。
国土のほとんどは人が住んでいないエリアなので
都市部に限定して考えてみるにしても、
シドニーやメルボルン、ケアンズ等においても
世界的に特別安心できる街ではない。
物価の安い国でこの治安レベルならともかく、
これだけ移住後の生活コストがかかりながら
安全面もいまいちというのはいただけない。
強盗等の事件に巻き込まれて
移住を後悔したという声も聞く。
治安がオーストラリアに住む
致命的なデメリットとまでは言わないが、
あまり好意的な評価はできない点だろう。
物価の高騰がひどい
オーストラリアの物価水準は
世界でも有数のレベルにまで高くなっている。
かつては物価の安いオーストラリアに老後に移住し、
悠々自適な暮らしが提唱された時代もあった。
しかし、そんな話は今は昔。
1980年代に年率7%〜11%台のインフレ率で推移し、
一気に物価は上がった。
その後も穏やかにインフレは継続している。
もはやオーストラリアは日本より物価が高いし、
シドニーやメルボルンは
ロンドンやワシントンDCと比べても
そこまで生活費が変わらない。
同じ英語圏なら、
アイルランドの方が物価は安い。
しかも食事やサービスの水準が高いわけではないので、
コストの割には住みにくいと感じてしまう。
こうしたデメリットを踏まえて
シドニーに住むのは取りやめにして、
バンコクに移住した。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
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