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不動産投資修業のため海外移住をして4年半が過ぎた



私が海外移住をした目的の1つに、不動産投資のスキルを上げていくことがあった。

世界の中でも地価が上がっていたり、町の開発が進んでいる場所に身を置いて、その町の空気感を肌で感じたり、発展しているエリア特有の事情を現地に入って詳しく理解したいという思いがあった。

本やネット、あるいはセミナー等でいくら勉強をしたところで、現地の肌感覚まで理解できるわけではない。

そういったものを体感するためには、2泊3日の視察ツアーではなく、いっそのこと住んでしまった方がより多くの情報を得られるのは間違いのないこと。

せっかく場所の制約もない仕事をしているのだから、不動産投資をしようかと思った場所に、住んでみることにした。


最初はマレーシアへ

マレーシアのジョホールバルはシンガポールと隣接しており、シンガポールと敵対政策を取っていた先代の国王(スルタン)が逝去したこと、また、マレーシアがイスカンダルプロジェクトという国家計画を打ち出し、莫大な予算をつぎ込んでいることもあり、急速に発展する町として注目されていた。

そこで、初めての海外移住先は、マレーシアのジョホールバルを選ぶことにした。

この段階では、まだジョホールバルの不動産に投資をするかどうかは未定で、とりあえず現地に住んでみることにした。

羽田空港からクアラルンプールに飛び、丸一日観光をしてから、夜行列車で移動。

早朝のジョホールバルに無事到着した。

この町では、2つのコンドミニアムに住み、約2年間生活をした。

その結果として見えてきたのは、ジョホールバルはあまりにも広大すぎるということと、イスカンダルプロジェクトのメインエリアとなるヌサジャヤ地区は、未開発で広大なエリアがそこにあるだけで、今後どのように町が発展していくかの絵が見えてこない。

もちろんデベロッパーやジョホール州は完成予想図を提示しているものの、それが本当に実現する保証はどこにもない。

事実として、病院付きで建設する予定だったコンドミニアムが、建設中に予定を変更して病院を外した例も聞いている。

購入者にとっては、裏切りでしかないだろう。

元々人口が3千万人ほどしかいないマレーシアにおいて、現在の高層ビルの建設ラッシュは、完全に異常。

そこまでの需要があるわけがないし、シンガポールから移住してくる人を呼び込むことによって需要が増やせるという声もあるが、わざわざシンガポールからジョホールバルに移住してくる人が、そこまで大量にいるはずもないし、供給過剰になるのは目に見えている。

そうなると、ヌサジャヤの中でも計画が頓挫するエリアは出てくるだろうし、当初の予想図がそのまま実現されるとは到底思えない。

ヌサジャヤ以外でも、日本人在住者も多いパーマスジャヤの外れの方とか、タマンモレックとか、各地区が開発されているが、イミグレからも遠く、なぜそんなところにコンドミニアムを作るのか、理解できないようなところにまで建設の手が及んでいる。

もちろんデベロッパーとしては、不動産バブルになっているジョホールバルにおいて、わざわざ手をこまねいて黙って見ている理由はないわけで、とにかく建設してプレビルドのうちに売却してしまえばいいので、損失を被るのは投資家ということになる。

もっとも、デベロッパーの中でも3割ぐらいは倒産するのではないかという見通しもあり、今後はジョホールバルの不動産市場においては、波乱が起きるものと思われる。

そういった事情もあって、私はジョホールバルに2年住んだ結果、この町で不動産投資をするのは見送ることにした。


2番目の移住先はマカティ

ジョホールバルを去って、次に訪れた町はフィリピンの首都マニラあるマカティエリアだった。

マカティは、フォートボニファシオを含むグローバルシティや、オルティガスと並んで、マニラの中でも高級住宅地とされており、外国人居住エリアとして知られるだけではなく、オフィス街としても有名な場所。

シンガポールの隣という立地と、国家プロジェクトの最中という事情によって伸びたジョホールバルとは違い、マカティの場合は、人口の増加や経済成長によって、実需の面で不動産の需要が高まっていることもあり、こちらに移住してみることにした。

大きなショッピングモールの中には、不動産の説明や販売をしているブースがほぼ必ずあり、そういったところで話を聞いたり、モデルルームを見て回ったりということを1年間していたが、フィリピンとマレーシアを比較した場合、まず実需ベースでの伸びは、やはりフィリピンの方が上。

さらに言えば、マカティの中でも限られたエリアであれば、まだまだ大きなチャンスが残っている。

とりあえずマカティに不動産を購入しておけば、インカムゲインを取ってローンの支払いを進めながら、大きなキャピタルゲインを得られるという夢みたいな時代はすでに終わっているが、東南アジア各国の中でも、チャンスの大きい町であると感じる。

例えばバンコクやクアラルンプールであれば、すでに不動産価格が上がりすぎ、それに対して家賃があまり伸びていないので、インカムゲインもキャピタルゲインも狙うのは難しい。

そういった市場に比べると、マカティの方が有望であるのは一目瞭然で、不動産投資そのものは最終的にしなかったが、不動産に関する事業投資は2件行った。

さらにその後、セブにコンドミニアムを1軒購入し、セブ近くにあるフィリピンの南の島の一つにも投資をした。


その後は世界を転々と

マレーシアに2年、フィリピンに1年住んだ後、もはや自宅に住む必要性自体を感じなくなって、ホテル暮らしを始めた。

特定の国にずっと滞在する必要もないわけなので、色々な国を周ることにした。

まずは手始めに、東南アジアのタイやインドネシア、マレーシア、香港等を巡り、そこからヨーロッパに行って、イギリスやアイルランド、ポルトガル、ポーランド、ドイツ、ハンガリー、チェコなども周ったし、ブルガリアやルーマニアなども行ってきた。

北米ではアメリカ、カナダ、オセアニアではオーストラリアの中で、ケアンズ、シドニー、メルボルンを訪れながら、現地の物価事情や不動産事情等を見て周った。

その中で感じるのは、もうすでに東南アジアの新興国の不動産価格が安いということはなく、投資をするには慎重に物件を選ばなければ話にならない時期になった。

これは私が海外移住をした頃とは、だいぶ事情が変わっている。

1つには為替の問題があって、円安が進んだために、外貨に換えた時に支払いが増えるというのもあるし、純粋にその国の通貨で考えても、物件そのものの価格が上がっているという面もある。

そうした事情を理解せずに、何年も前に物件を買って利益を得ている友人の話を聞き、自分も不動産投資をしようと安易に考えてしまう人もいるが、それは本当に危険な話なので、現状の不動産の状況を見て投資するかどうか考えた方がいいし、時間の経過と共に常に状況は変わっている。

今後も、資産運用の場面において、不動産投資が重要な選択肢の一つになることは間違いない。

しかしながら5年前、10年前と比べると、本当に物件を見る目がないと、利益を出すのは難しいことについては、理解しておいた方が良いだろう。


大切なことを

どんな仕事をするか、どこに住むか、誰と付き合うか?

本当はすべてあなた自身が決めることなのに、
現実の世界ではそれが許されない。

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