ロンドンのハロッズが意外にこじんまりとしていた



ハロッズと言えば、イギリスの首都ロンドンの中でも名門デパートとして色々な小説等でも読んでいた。



たしか漫画、黒執事の中でもハロッズが登場した事があったように記憶している。

私が初めて行ったのは丁度11月が終わろうとしている頃で、既にクリスマスシーズンを迎えていて、ロンドンの街はイルミネーションに飾られていた。

これはハロッズも例外ではなく、おそらく1年の中でも最も華やかな時期だったのではないかと思う。

しかしながら、ハロッズの規模は決して大きくはなく、むしろ新興国のショッピングモールと比べてこじんまりとしていた印象で、どこか肩透かしを食らったような印象があった。

とはいえ、中に入ってみるとやはり小洒落た店が多く、紅茶の茶葉を取り扱う店や、ハムやソーセージを切り分けて販売している店についても洗練された印象を受けた。

もっとでかでかとした巨大なデパートを連想していたものの、実際のハロッズはこじんまりとしていて、とても品の良い、適正規模をずっと維持してきた印象を受けるデパートだった。

初めてハロッズを訪れたのは残念ながら貧乏旅行をしていた時期で、そこで買い物をするような予算はなく、むしろいかに毎日、食費やホテル代を切り詰めて旅を続けていくか追求するバックパッカーのような生活をしていた時期だった。

ということで、残念ながらハロッズは見るだけで、そこで購入した思い出の品は無い。

それでもイギリス初のエスカレーターでもあるエジプシャン・エスカレーターを使用してみたり、有名なハロッズ・ベアをの実物を発見したりするだけでも楽しかった。

今になって思えば、随分苦しい思いをしながら旅を続けていたような気もするが、考えてみれば、20代初めのあの時期にしか、私にはああいった貧乏旅行は出来なかったのではないかと思う。

今では同じような旅行をしようと思っても、やはりもう少しお金を使ってまともな生活をしたいとか、ちゃんと現地のレストランで名物料理を楽しみたいとか、そういった方向に欲が動いてしまう。

とにかく色々な景色を見たいと思って、出費を切り詰めながら無意味に膨れ上がったスーツケースを引きずって歩いたのは、20代のあの頃だけ可能だった体験のように今になって思う。

そういう意味では、お金の無かった旅ではあったものの、貴重な体験は出来た。

実際あそこで海外に出ることがなければ、今の私はないだろうし、海外で生活することもきっとなかったはず。

そして、ハロッズの実際の規模を見たり、今まで小説の中でしか見ていなかった世界を現実のものとして捉えることができた事もやはり大きかった。

どこか遠い世界の、ある意味他の星のように感じていた外国小説を、自分の目と耳と五感で感じることができたあの体験があったからこそ、様々な国を移動する現在の生活がある。

そういった意味では、あの時ハロッズを見たことも私の血や肉といった構成要素になっている。


■ハロッズの基本情報
住所:87-135 Brompton Rd, Knightsbridge, London SW1X 7XL
電話番号:+442077301234
HP:https://www.harrods.com/en-gb/

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