2年に渡ってマレーシアに住んできたので、家賃についても
相場は見えてきた。
私が住んだのはジョホールバルだったが、
これまでにクアラルンプールやペナン島にも
今後の移住の可能性を探るために足を運んでいる。
マラッカやイポーにも行ってきたが、
こちらは住む場所ではないという印象だった。
特にイポーは外国人が住む環境としては
あまりに店も足りていなかった。
ということで、ここからはクアラルンプール、
ペナン島、ジョホールバルという
マレーシアの中でも移住先として人気の都市の家賃について
相場を語ってみようかと思う。
まずは首都のクアラルンプールから。
こちらは現地で不動産の視察もしてきた。
近年不動産価格が高騰して、
もはや家賃収入を得て投資をするには適していない環境だが、
家賃を払って住む場合には悪い状況ではない。
供給過剰で競争が激しくなっているため、
割安感があるため。
クアラルンプールの中でも日本人が多く住むのは
モントキアラと呼ばれる郊外の地区。
ここは電車も通っていないし、車での移動となる。
モントキアラの中にいくつかショッピングモールがあるため、
基本的にはそこを中心に生活することに。
この場所なら、一人暮らし用のスタジオタイプで
家賃6万円程度から住むことができる。
しかもショッピングモールと
連結されたコンドミニアムでこの価格。
もう少し不便な場所であれば、さらに値段は下がる。
ただし、元々マレーシアというのはスタジオタイプの部屋が少なく、
基本的には家族で住むための物件が多い。
そのため、1LDKや2LDKの方が選択肢は広がる。
逆に言えば、狭い部屋に住んで家賃を節約しようとすると、
それだけ選択肢は少なくなる。
家族と一緒に移住するのであれば、
単純に1人当たりの家賃が下がるのは日本と変わらないが、
このような事情からも恩恵を受けることができる。
クアラルンプール市内の場合、
ペトロナスツインタワーでも有名なKLCCエリアだと、
モントキアラよりもう少し割高になる。
ブキビンタン地区は大体モントキアラと同じぐらいの
家賃水準と言われる。
これらの地域は電車で移動できるので、
車を持たずに都会に住みたい人には向いている。
空気は悪いものの、
利便性という面で考えるとやはりこちらの方が上。
モントキアラの場合、
クアラルンプールと言っても郊外になってしまうので。
続いてはペナン島。
こちらは島であって土地が限られていることもあり、
マレーシアで家賃がもっとも高く、
売買されている不動産価格も高額になっている。
全国に先駆けて、
外国人が購入できる物件価格の最低ラインを
50万リンギット(約1500万円)から100万リンギットに
引き上げたのもペナン。
実際に行ってみると、海が綺麗とは言えないものの、
ビーチリゾートを仮にも語っている島。
当然海沿いの物件の方が価格は高く、
逆に内地になると下がる傾向にある。
北部にあるフェリンギビーチ沿いには
多くのリゾートホテルや高級コンドミニアムが立ち並ぶ。
個人的には移住先として魅力は感じなかったし、
サービスレベル等が低い印象を受けた島だった。
こちらも物件視察をしようと事前に複数業者に連絡をしていたが、
マレーシアにありがちな連絡が途絶えるとか、
最初から返ってこないとか、
1回1回の返信が遅い(しかも要領を得ない)ために
ペナンにいる間に1軒も見ることができなかった。
バンコク行きの飛行機に乗るため、
空港にいる時にようやくコンドミニアムの案内のメールが
届いたという状態だったので。
ペナンの家賃は立地次第なので相場を語るのが難しいが、
一人暮らし用の部屋なら7万円程度で住めるということ。
最後にジョホールバル。
こちらは首都でもビーチリゾートでもなく、
唯一の強みはシンガポールに隣接していること。
一応マレーシアの中で人口が第二の都市とか、
イスカンダルプロジェクトという大規模開発をしているとか、
そういった特徴がある。
とは言え、人口は140万人弱だし、
別に大都市でも何でもない。
普通の地方都市。
これまで見てきたクアラルンプールやペナン島よりも、
当然家賃の相場は安い。
シンガポールへ行きやすい場所で
最新のコンドミニアムだと2LDKで8万円程度。
築年数のたっている外国人向けコンドミニアムで、
イミグレまでも近くない場所なら3LDKで3万円代の物件すらある。
もちろん、それでもプールぐらいは付いてくる。
スタジオタイプの部屋はほとんどなく、
基本的に単身者でも1LDK以上に住むことになる。
安さという意味では優れているが、
車社会なので運転しない場合は移動が大変。
これは私もさんざん経験した。
タクシー料金は初乗りで90円からと安いが、
運転手がトラブルを引き起こすことがたびたびあるので、
うんざりして嫌になった。
このように、マレーシアの家賃と言っても、
どの街に住むかによって金額は大きく変わる。
その街の中でもエリアによって違うし、
外国人が住まないような場所も多い。
逆に言えば、外国人が安心して住めるコンドミニアムとなれば
おのずと限られてくるので、
その中で探すというのが基本になる。
タイやフィリピンと比較すると
マレーシアと近隣諸国の家賃についても、
ざっくり比べてみようと思う。
東南アジアの賃貸相場は大都市圏について、
かなり平準化している。
シンガポールだけは例外的に高額だが、
バンコクやマニラ・ジャカルタの一等地については、
スタジオタイプの部屋で家賃7万円程度から。
少しグレードが落ちれば月5万円程度の物件も見つかる。
この水準はクアラルンプールの家賃と変わらない。
海外移住先ランキングを見ても分かる通り、
なぜかマレーシアは何年も連続で1位。
現地に住んでみた感想としては疑問も残るが。
個人的には、フィリピンの中でエリアを厳選したほうが
マレーシアよりも住みやすいと思うし、
タイに至ってはマレーシアに劣る理由が見当たらない。
そんなわけで、
家賃相場が同水準なのであれば、
他の国でもよいのではないかと個人的には感じる部分がある。
ただし、これは好き嫌いの部分が大きいので、
単なる個人の趣味の問題。
重要なのは、
周辺国を比較しても大きな差はなくなりつつあるということ。
マレーシアは人件費が高めなため、
マッサージ代等はタイやフィリピンよりも高めだが、
生活費全般では大きな差がない。
その意味では、気軽に住める国というカテゴリーに入るだろう。
なお、ジョホールバルで仕事をしている女性の話だと、
最近ワーキングビザの要件が厳しくなり、
更新に手間がかかるようになっているということ。
こういった動きは新興国では珍しくないし、
目立ったアナウンスもなく
いつの間にか制度が変わっていたりするため、
移住を考える場合には要注意。
マレーシアは人件費が高い
タイやフィリピン、インドネシア等の周辺諸国と比較すると、
マレーシアは人件費が高い傾向にある。
身近な生活でそれを実感しやすいのはマッサージ代。
バンコクだと1時間のタイマッサージが900円程度。
これがセブだとさらに半額程度になり、500円を切る。
同じような設備でクアラルンプールでマッサージを受けると、
大体2,000円弱。
バンコクの倍、セブの4倍となる。
マッサージ代が生活費に大きく関わる人ばかりではないが、
人件費は美容院であったり、様々なところで反映される。
また、通常は所得が上がっていくことによって
わざわざ犯罪に走る理由がなくなり、
治安が改善されていく傾向がある。
ただ、マレーシアに関してはその傾向が見えない。
この点については、
以下の記事で詳しく書いた。
参考記事:クアラルンプールの治安にはマレーシア在住者でも不安を感じる
少なくても隣国のタイの方が
一人あたりGDPがずっと低いのに安全。
ちなみにマレーシアの1人当たりGDPが11,049ドル、
タイは5,896ドルと大体2倍となっている。
国の発展度との関係では矛盾している気がするが、
これは資源等の問題もあるため。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
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同時に、
「英語が苦手で・・・」
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