貯金100万円で海外移住できる国、できない国の見分け方



もし銀行口座に貯金が100万円あれば、
海外移住は十分に可能。

ただし、一部の国限定で。

たとえば、マレーシアなら可能だが、
フィリピンでは困難。

一見すると、フィリピンの方が経済的に弱いし、
これはおかしな話に見える。

しかし、実際にマレーシアとフィリピンに住んでみて、
それぞれの国で初期費用が大きく違うことが判明した。



貯金なしで住める条件

海外移住に必要な最低限の費用として、
渡航費と住居を借りるための初期費用がかかる。

マレーシアの場合だと、
前払い家賃1ヶ月分と敷金に当たるデポジットが2ヶ月分、
その他で業者に払う仲介手数料や印紙税等がかかる。

およそ4ヶ月分の家賃の金額が
初期費用としてかかる計算になる。

もっとも、駐在員の場合であれば、
飛行機代も含めて会社が負担してくれることが多い。

そのため、貯金なしでも移住は可能。

現地採用の場合でも、
雇用条件によっては住宅費を負担してもらえることもある。


一方、自分で家賃を支払う場合には、
ある程度初期費用がかかることに。

ただし、海外では家具・家電が付いていることも多く、
その場合は持っていくものが少ない。

結果として引っ越しの費用が
国内での転居の場合より安く付く場合も。



なぜフィリピンの移住費用は高いのか?

マレーシアの部屋探しの場合、
初期費用として家賃の約4ヶ月分を見ておけばいいのに対し、
フィリピンは15ヶ月分ほど必要になる。

なぜかと言えば、
原則として1年分の家賃を前払いし、
他にデポジット等が必要になるから。

これはフィリピンの商慣習で、
基本的に小切手で支払う文化がある。

なぜかと言えば、
治安の悪さから現金を持ち歩くのが危険なのと、
未払いのリスクを抑えるため。


そのため、小切手を使えるのであれば、
前払い家賃は1ヶ月分だけ支払い、
残りの11ヶ月分については小切手だけ切っておいて、
それぞれの月に期限を設定することが可能。

ただし、フィリピンの銀行は非居住者に対しては
口座開設を認めていない。

以前は抜け道が多かったが、
この3年ほどでルールが徹底がされてきた。

2018年にスタートしたOECD加盟国の口座情報共有制度(CRS)によって、
外国人の口座を維持することが
銀行にとって負担になっていることもあり、
これは海外各地で見られる現象。


結果、移住してきたつもりであっても、
まだ住所もない状態では口座が開けない。

フィリピンに来ているだけの状態なので。

すでにビザを取得していて、
その際に銀行口座を開いているような場合ならいいが、
そうでなければ口座がなく、
当然小切手も振り出せない。

その結果、1年分の家賃を含めて
家賃約15ヶ月分の支払いが部屋を借りる際に必要になる。

マニラで日本人が多く住むマカティ、オルティガス、グローバルシティでは
単身用のコンドミニアムでも月10万円近くすることが珍しくない。

となると、初期費用として150万円程度かかることはざら。

貯金が100万円程度では、
フィリピンで部屋を貸してもらうことも難しい。

もちろん交渉によって
前払い家賃を半年分にしてもらったり、
安い物件を借りる手はあるものの、
選択肢は大きく狭まる。



物価と初期費用の確認が必要

貯金額が少ない場合、
仕事をして収入が入ってくることを予定しているはず。

ただし、フィリピンのように
物価は安くても初期費用が高い国もある。

あるいはオーストラリアのように
単純に物価が高い国の場合、
セーフティーネットとして
ある程度の貯金がないと危うい。

賃金も高い国だが、
唐突に職を失うリスクは常にある。

そうなった時、
初期費用はクリアできていても、
毎月の支出をしばらく補完できるように
数十万円単位の貯金が必要だろう。

シドニーやメルボルンで暮らすなら、
東京以上に費用がかかることも珍しくないので。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

そこで、10年以上海外で暮らし、
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