その時の話を書き起こしたので、ご参考に。
オランダに移住したきっかけ
アーネムに移住したきっかけですが、主人が仕事でオランダに転勤になったことがきっかけです。そのため自身で様々な国を調べて移住先をオランダに決めたわけではないのですが、オランダに移住しないという選択肢があるにもかかわらずオランダに行こうと思ったのは、もともと海外旅行が好きだったことや、オランダの自然の多さ、治安の良さに魅かれたからです。
安全かどうかということで言えば、アムステルダムの治安よりもアーネムの方が優れていると感じます。
また、赴任するにあたり、引っ越し作業から住居や車の手配まで全て会社のバックアップがあったので、それほど負担なく移住を決意できたかと思います。
急な転勤だったので、語学は現在勉強中ですが、それについては不安が大きかったです。
しかし、習うより慣れよの精神で実際こちらに来てみましたが、それほど困ったことはありません。
オランダ人の7割は英語が話せると言われているくらい英語が通じる国であることと、オランダ人の皆さんがとても親切なところにとても住みやすさを感じています。
移住を決めてから実行するまでの期間
いつ移住したかについては、今年の7月になります。移住を決めたのが昨年の12月だったので、移住を決めてから移住するまでに半年間準備に時間がありました。
主人は今年の2月に引っ越しをしたので、準備には2か月程度しか時間がありませんでしたが、オランダの住宅事情としては賃貸住宅に家具家電が揃っていることが多く、うちもそのタイプの賃貸マンションに住んでいるので、それほど引っ越し荷物の準備も大変ではありませんでした。
日本での最寄りがセントレア空港なので、セントレア空港からオランダに渡航しました。
家族と友人が見送りに来てくれて、出発の時まさか泣くなんて思っていなかったのですが、泣いてしまいました。
住んでみて感じるオランダの物価・生活費
オランダの物価は全体的には高めだと思います。家賃も、家具家電がついているというのもあるのですが、高めに設定されています。
消耗品もユーロを円に換算すると高く感じるのですが、換算せずに1ユーロ100円という感覚で使えば普通なのかなと思います。
どうしても円に換算してしますのですが、例えば特に高いのが日本食で、中華食材や日本食を食べたいなと思った場合、食材はすべて割高です。
それは自分の国でない限りどこでも仕方のないことだと思いますが、お米、調味料、野菜だと大根やゴボウなどの食材は手には入るのですがとても高く、豆腐も柔らかいのはなくて固めの豆腐しかありません。
あとは魚が高いです。
スーパーではとても高いので、新鮮でお値打ちに買える市場を利用しています。
野菜についてもスーパーより市場のほうが少し割安かなと思い、利用しています。
野菜は日本と比べても同じくらいかちょっと安いくらいです。
日本と比べて安いものももちろんあって、食品については、牛乳、チーズなどの乳製品が安いですし、お肉も安いです。
ただ日本と違うのは霜降りや脂がのったお肉があまりなくて、基本牛肉は赤身です。
お花がとても安くて、どこでも購入できます。
スーパーでもありますし、ガソリンスタンドにも駅にも、とても立派な花束が売られていて、それも10ユーロ程度で購入できるのがうれしいです。
アーネムで手に入りづらいもの
アーネムでなかなか手に入らないものは日本食です。納豆や柔らかい豆腐は食べたいけど手に入らないものです。
卵も売られているのですが、生では食べないのでよく火を通す料理だけに使っています。
日本食材店がアムステルフェーンにあるので、たまにそこまで行って利用します。
手に入らないものというわけではないのですが、日本語の通じる美容院がありません。
オランダ内でも日本語が通じる美容院は数件しかなくて、日本語が通じるというよりも、日本人の感覚が通じる美容院が少なくて、日本人の方がいる美容院に通うようにしています。
それもアムステルフェーンにフジヘアという美容院があるので、そちらを利用するか、ドイツの美容院に行っています。
おすすめのオランダ料理や食事の問題
オランダ料理は好き好きが分かれると思うのですが、主人はマスタードスープが大好きで、私はフィッシュスープが好きです。マスタードスープはその名前の通り、マスタードスープで作る酸味のきいたスープで、フィッシュスープは魚介だしにトマトソースとカニ味噌を溶いたような味です。
どちらのスープもどろっとした重めのスープです。
また、スープはレストランによって味付けが様々なので、一度試して自分と合わなかったからといって諦めずに、お気に入りの店でお気に入りのスープを見つけることをお勧めします。
食事の問題というほどでもないのですが、オランダのスーパーで売られている焼くだけのハンバーグやソーセージなどの加工肉は、ハーブで味付けがされています。
一度肉団子を買って鍋をしたのですが、ばっちりオランダ仕様のハーブで味付けされていて、それだけで味が浮いてしまいました。
それ以降ちゃんと挽肉を買って調理するようになりました。
あと基本的にスーパーでしゃぶしゃぶ肉、焼肉、豚バラ等の薄切り肉は売られていません。
一度スライス肉と思って購入したものの、スライス肉の中に挽肉がくるまれているオランダ料理だったことがありました。
ハンバーグにスライス肉が巻いてあるようなイメージのオランダ料理で、これにも味がついているので、オランダ流の作り方だと少し黒コショウを振ってグリルしてビールで煮込みます。
ビールが飛んでソースのようになったら出来上がりなのですが、勘違いして買ったわりにはおいしくて、家庭でできるオランダ料理のひとつにしています。
話が脱線してしまいますが、スライス肉はオランダで購入できないわけではなくて、精肉店に行けば購入できます。
でもショーケースでスライス肉が準備されているわけではないので、店員さんにこのお肉をスライス肉にして欲しいと伝えてスライスしてもらいます。
豚肉は大体その日にできますが、牛肉は予約が必要なところが多いです。
また、初めからスライス肉を準備しているところはだいたい日本人向けなので、日本語でスライス肉ありますという張り紙がしてあったりしてとても便利です。
そのお店は今のところ、アムステルフェーンでしか見つけたことがありません。
アーネムに移住してから驚いたこと
オランダに移住してから驚いたことは、お誕生日のお祝いの仕方です。オランダでは誕生日の人が皆に食事やお菓子を振る舞います。
主人の会社でも『○月○日私の誕生日なので第一会議室でお菓子を振る舞います。皆ぜひ来てください。』といった内容の社内メールが送られてくるそうです。
主人もお菓子を貰って帰ってきていました。
会社の飲み会やバーベキューをするときには仕事は大体4時に切り上げて、皆そそくさと準備を始めるそうです。
ちなみに定時は5時半なので、おおらかな環境だなと思いました。
あとはボランティア募金についての考え方が、何か困ったことがあったら助けたいという募金を日頃からしているので、災害があったときに、それに向けての募金を集めるのではなくて、日頃から集めていた募金のストックを災害時に充てています。
このような考え方が国民レベルで浸透しているので、募金も良く集まるようで、とても感心しました。
オランダの治安で危険を感じること
オランダの治安は、ヨーロッパ全体からみると、とても良いと思います。オランダの中でも私の住んでいるアーネムは田舎ではないのですが、それほど大きな街ではないので危険を感じたことは今はまだありません。
大体夜10時くらいまでは一人で出かけて、帰ってきたりします。
でもアムステルダムになると、観光客が多くなるのでスリなどにあいやすいです。
私のいとこのカオリちゃんも、旅行中にケータイを掏られた一人なので、気を付けてほしいです。
しかし、オランダ内のどこでも深夜人気のないところはたいへん危ないと聞くので注意が必要です。
その場合、人気がないので、スリではなく強盗、恐喝になってくるので、そこだけ気を付けるようにしています。
オランダ人の気質・性格
オランダ人の性格はとても穏やかで優しいと思います。こちらに来て英語がスラスラ話せなくても聞き取ろうとして待ってくれる姿勢や、わからない事を教えようとしている気持ちがとても伝わります。
先日スキポール空港まで行きたいと思って駅に行ったのですが、アーネムセントラルステーションが工事の関係で電車がでておらず、臨時バスでヴァーヘニンゲン・ステーションまで行く必要がありました。
その後も電車の乗り換えがいくつかあるようで、困ったなと思いながらバスに並んでいたら、同じバスを待っているおばあさんが「私もスキポール空港まで行くのよ、一緒に行きましょう」と誘ってくださり、大変安心しました。
このようなことがオランダでは多々あります。
また家族をとても大切にしていて、私が7月に渡航する際に主人が迎えに来てくれようとして、オランダ人の上司に1週間休んで日本に帰りたいと申請を出したところ、忙しい時期ということもあってなかなか承認されなかったのですが、日本に帰る理由は妻を迎えに行くんだと伝えると、それは大事だ、休みを取ってくれということで、あっさり承認されました。
オランダ人は口をそろえて、family is most importantということで、家族が最も重要だということを言います。
家族が病院に行くときも仕事を抜けて付き添ったりと、とても家族思いです。
主人は一週間の休み明け、会社に戻ると色んな人に妻とのオランダ生活はどうだ、妻はオランダを気に入ってくれているかと聞かれ、とても親切に感じました。
移住してからの人間関係
移住してからの人間関係は、どうしても駐在妻ということで主人の会社関係者のコミュニティで築かれているので、近所の在中の日本人の方が多いです。今後色々なイベントに参加して、幅広い人間関係を築いていきたいです。
携帯電話事情
オランダの携帯電話事情はプリペイド式の携帯電話と、通常の2年契約等で契約する携帯電話があります。機種代金は分割して通信費に乗って毎月請求されますし、日本とシステムは変わりません。
私が選んだのはサムスンだったのですが、失敗したのが、ちゃんとした日本語機能がなくて別で日本語機能をダウンロードして使えるようにしたので、熟語変換をうまくしてくれません。
iPhoneなどを選べば、このようなことはなかったと思います。
現地で感じる言葉の壁
生活するうえでの言葉の壁ですが、もちろん日本語は通じません。オランダはオランダ語があるのですが、英語はオランダ国民の7割が話せるというくらい英語が使われているので、それほど困ったことはありません。
スーパーでも駅でも、どこでも大体英語が通じます。
市内の交通手段
市内の交通手段は、アーネムは基本バスになります。バスは乗った時に運転手に行き先を伝えて、その行き先までの金額を払ってチケットを受け取ります。
降りる時はそのチケットをどこかに入れることはなくて、勝手に降りていきます。
バスは、前も真ん中も後ろからも、どこからでも入れます。
たまにバスに乗るときに、この扉は開きませんという印がついているのですが、その扉は開かないので注意が必要です。
いずれにしても観光客の人がバスに乗って運転手に初めに行き先を告げるので、乗り間違えは回避できるのがいいと思います。
ただオランダ住民は大体OVチップカードというのを持ちます。
このカードは日本のSuicaのような電車で使えるカードです。
このカードはたいていのオランダの公共交通機関で使えるようになっていて、バスとトラムとメトロ等で使えます。
OVチップカードの中でも顔写真付の記名式カードと、無記名式のカードがあります。
記名式カードのほうが機能が充実していて大変便利です。
ただ、発行するときにインターネットから自分の顔写真をつけたりなどの手続きが必要です。
無記名式カードの時は、駅の販売機やオランダの大手スーパーのアルバート・ハインなどで簡単に購入できます。
だいたいそれはICチップが入っているので、乗る時と降りる時にカードリーダーにかざして乗ることができ、大変便利です。
アーネムで生活していてストレスを感じること
オランダで生活していてストレスを感じることは、今のところまだそれほどないのですが、とても小さなことで言うと、基本どこでも鞄を持っていると、商品を買うとそれを中に入れてもいいかといわれます。大きいブランドショップの店などはそういうことはないのですが、近くの雑貨屋さんではよく言われます。
スーパーでは有料でショッピングパックを買えるにもかかわらず、そのまま渡されたり、ラッピングのクオリティが日本に比べて低くて、ぐちゃぐちゃだったりやぶれていたりします。
その大雑把な感じにも今では随分慣れてきているので、そこまでストレスではないのですが、初めはびっくりしました。
日本と比べていい点悪い点
日本と比べていい点は、オランダは人が優しい気がします。道で老人が杖を突いて歩いていると、高確率で手を繋いで目的地まで一緒に歩こうと言ったり、デパートで扉を開けていると、かなり遠くにいても開けたまま待っていてくれたりします。
あと引っ越してきたばかりの時も、街で携帯を見ているだけで、「迷子になってしまったのか、どうしたんだ、どこに行きたいの?」とかなりの人に声をかけられます。
もう一つ良いところは、サラリーマンの勤務時間が短い点です。
ゆったりと仕事をしていると思います。
こちらの幸福基準が、家族といかにゆっくり過ごす時間があるかというのを基準にしているので、仕事をタイトにこなすというよりも、週休3日とかで働いているので水曜日や金曜日は休みで、家族とゆっくりする日というふうにして勤務している人が多いです。
悪い点は、その分色々な業者さんが来ないところです。
友人のお家では水道が詰まって洗面所の水が流れないといったとき、電話をして明日行くよと言われたとしても、次の日に来ることはなく、1週間後に突然来たりということがありました。
うちのオーナーさんも、部屋が壊れていると連絡しても一向に折り返しがかかってこないのですが、それが普通だそうです。
日本ではありえない状況なので、そこが日本とは違ってよくない点と思います。
病院事情
オランダの病院はホームドクター制度で、自宅から近い場所のホームドクターに登録に行きます。病気になった時にはそのホームドクターを訪問して診断を受け、お薬をもらいます。
さらに詳しく受診が必要であれば、別の病院を紹介されたりします。
ホームドクターで解決できることはするけれど、もしできなければ専門医を紹介するよという感じです。
費用は会社が負担してくれているので、実質いくらくらい支払っているのかという支払いシステムについてもよくわかっていません。
ただ歯医者は別で、歯医者については自身で病院に行くので、まだ歯医者に行くようなことにはなっていないのですが、もし受診するのであれば日本語の通じるドイツの歯医者まで行く予定です。
部屋探しの方法・住み心地
部屋探しの方法は、日本でいう賃貸住宅の仲介業者に紹介を受けました。日本と同じようにホームページで住所や間取りを絞って、物件を探してお部屋をまわって実際に見ていく感じでした。
アパートいうか、私のうちの場合はマンションの一室の所有者が貸しに出している物件に決めました。
また、一軒家を持っている人が転勤で自分のうちに住めなくなった時に貸しに出すことが多いです。
日本と違うのは、初めから賃貸目的のみで建てられるアパートのような物件は少ないと思います。
日本から会社の転勤などでオランダに住む場合は、前任者の住宅に住む人も多いです。
住み心地はとても良いです。
3階なのに階段しかないこと以外は良いです。
階段の廊下の共用部の入り口からオートロックがついているので安心ですし、間取りは1LDKに、中2階がワンフロアでついています。
LDKは20畳ほどあって広く使えるし、一部屋は寝室に使っていて、中2階はお客様用の寝室にしているのと、書斎みたいにパソコンを置いたりしています。
お風呂については、よく湯船がないと聞くのですが、うちの場合はバスルームに独立したシャワールームがあって、その横にバスタブがあるのですが、洗面所もそこに一緒になっています。
ただ日本のように脱衣室が別にあるわけではないので、初め気になりましたが、慣れればそれほど問題ありません。
バスルームも8畳くらいはあるので、隅にボードとかを置いて脱衣スペースをつくりました。
洗濯の問題ですが、ヨーロッパはよく景観を損ねるので外に洗濯物を干さないと聞いていましたが、うちはベランダに干しています。
ベランダが公道ではなく同じマンションの塔の中庭側に面しているので、皆そちら側に干しています。
雨の日は中2階のほうに干しています。
よく新築物件に住む方も多いのですが、うちは新築物件ではないのでやはり年期は感じますが、比較的きれいに使われていたお家なので靴下やスリッパで歩いても全然気にならない状態です。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
を無料でプレゼントすることにした。
電子書籍の目次等も掲載しているので、
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