プーケット移住の障害となる要素


初めてバンコクを訪れた時に再会した人から、プーケットの自宅に招かれた。

当時は特にタイに移住しようというつもりはなかったが、その後に住みたい国を探していく中で、この街も候補に挙がるようになった。

これまでもアジアの中で言えば、フィリピンとマレーシアで暮らしてきたし、今後も他の国で生活をしてみたいと思っている。

その中で、バンコクというのは当然ながら選択肢の1つに入っているし、プーケットも同様。

さらに言えば、タイならチェンマイやパタヤ、アユタヤも候補に入る。


しかしながら、実際問題として移住をするということになると、そう簡単にはいかない。

特にプーケットの場合、移住にあたって一つ大きな問題があるので、その点で二の足を踏んでしまうところがある。


交通手段をどうするか?

タイの道を走る白いバン
プーケットに移住するにあたっての問題というのは、足がないということ。

自宅に招いてくれた友人の場合は家が一つだけではなくて、他の国にも持っているということだったが、プーケットには専用の車が置いてあった。

つまり、自分で運転してどこへでも行けるという状態なので、一通りの生活は不自由なく送れるようになっているが、私のようにペーパードライバーであって、なおかつ車を所有する意志がない場合は、プーケットでの生活というのは、なかなか困難なものがある。

もし仮に移住するとしても、5年、10年という単位ではなくて、せいぜい1年程度で考えているので、車を購入するということは、かなり大きな負担になる。

もちろん中古車を購入して1年後にそれを売却するという形にすれば、購入価格が丸々生活費に跳ね返るというわけではないが、それはそれで手間がかかるわけだし、容易ではない。

しかも国際運転免許は有効期限が1年しかないため、毎年日本に戻って更新しなくてはいけない。


では、道端でタクシーを捕まえるのはどうかというと、それも難しい。

プーケットはかなり広い島なので、どこでもかしこでも常にタクシーが走っているわけではなく、流しで捕まえようと思うと暑い中待ち続けなければいけないこともあるし、そもそもタクシーが通りかからないような場所に住んでいる場合というのは、もはや流しのタクシーを止めることを期待することすらできない。

レンタルバイクがあるらしいという話を友人から聞いたが、そもそもレンタルバイクを借りに行くまでの足がないわけで、結局のところ、この問題が頭の痛いところとなる。

実際問題として、生活の場にどれだけ足があるかということは、住み心地の良さに直結してくる。

例えば、マレーシアのジョホールバルに住んでいた時も、公共の交通機関でまともに使えるようなものはなく、タクシーを使用していた。

基本的に流しのタクシーを拾うこともできることが多いし、ジョホールバルの場合はマレーシアでU Mobileという会社のSIMを購入していて、携帯電話を使って呼び出すことができたので、住所さえわかればJOHORというタクシー会社や、あるいはConfortというタクシー会社に電話をして、そこで日本と同様に呼び寄せることができた。

プーケットの場合もそういった仕組みがあるのかどうかいまいち定かではないが、こういったことを考えると、スカイトレインやメトロで移動できるバンコクの方が、住み着くのには向いているのではないかという気がしてくる。


もちろんパトンビーチやカロンビーチのような浜辺もあるので、海のある生活を送れるという利点がプーケット移住にはある。

これはバンコクにはない強みだし、同じタイのチェンマイやアユタヤについても海はない。


ライバルのペナンやセブと比べると?

フィリピンの海
隣国のマレーシアのビーチリゾートであるペナンと比べると、海の透明度やレストランのホスピタリティの上でプーケットには強みがある。

ペナンとプーケットの二択であれば、迷わずプーケットの方が移住先としての魅力度が高いと私なら判定を下す。

マレーシアには2年住んだが、あの国の接客はかなりひどく、タイと比べるに値しない。

ペナンにも今後の移住の可能性を見越して下見に行ってみたが、その可能性は却下した。

こうなってくると、ペナントプーケットの間で迷うことはない。

問題は、現実がそうした単純な二択で構成されているわけではなく、目移りするほどに無数の選択肢が存在しているということ。

たとえば、ビーチリゾートに限定して考えても、フィリピンのセブやインドネシアのバリも東南アジアの海沿いを代表する街。

特にフィリピンの場合は永住権(クオータビザ)を取得済みのため、ビザの心配をせずに滞在できる。

これ以上の追加費用がかかることもなく、ある意味でもっともハードルの低い選択となる。

ペナンには圧勝できるプーケットも、セブが相手となるとそう簡単には話が進まない。

どちらを選ぶかは迷うところだ。

食事の面ではフィリピン料理よりはタイ料理に軍配が上がり、タイスキやカオ・パット、プー・パッポン・カレー等は絶品。


今まではマレーシアに住んでいた時も、フィリピンのマカティに住んでいた時も、コンドミニアムの窓からはるか向こうに海がわずかにのぞいている程度だったが、もっと海に近い位置に住んでみたくなった時にはプーケットに移住するのもありかもしれない。

少なくとも、候補に挙がる街であることは間違いない。


プーケットに住むなら必須の安全管理

一方で津波被害にあったことのある島なので、その点は注意が必要。

冒頭で出てきた知人も、実はプーケットで津波に遭遇し、記憶の一部が飛んでいるというし、その後に引っ越して私が招待された自宅は高台にあった。

あの急勾配の坂道を歩いて登るのは骨が折れるし、初めて見たときは車で登れるのか心配になった。

その分、窓からの眺望は素晴らしく、眼下に眺める水平線は広かったが、そうした一等地は当然ながら居住費も高く、しかも利便性の面で問題がある。

とは言え、プーケットに移住するなら津波への安全管理は必須になるだろう。

過剰に恐れる必要はなくても、リゾートの雰囲気だけに惑わされて安全性を過剰評価してしまうのはいただけない。

タイランドエリートカードおよびタイランドイージーアクセスの復活によってビザの解決策はできたし、プーケットはバンコク以外の移住先の選択肢として残しておきたい。




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