バックパッカーの中には靴選びにこだわる人もいるらしい。
慣れていないうちは不安な部分もあるだろうし、
神経が過敏になるのも納得できる。
私も初めての海外は右も左も分からなかったし、
そんな状態でいきなり無期限でお金が尽きるまで旅に出たので、
何が分からないのかも把握できなかった。
ただ、これまで各国を周ってきて思うのは、
靴なんて動きやすければいいということ。
登山靴とかトレッキングシューズなんて山に登るとか、
川の中に入るとか特殊なイベントの時にしか役に立たない。
常識的に考えて、
普通の街を歩くために必要なのは歩きやすい靴。
バックパッカーだから特別なものが必要になることはない。
極端な話、道が整備された街を歩くなら
外回り営業のサラリーマンが履いている靴でもいいことになる。
さすがに革靴は疲れるし靴ずれも起こりやすいので
お勧めはしないものの、
彼らも一日中歩いているわけだからやってできないことはない。
2ヶ月の旅で選んだ靴
現実的な話をすれば、スニーカーとかそのレベルで十分。バックパッカーの靴なんて歩きやすければいいのだから。
さすがにサンダルでは動きづらいし、
危険な環境になった時にすぐに走れるように
準備しておきたいところ。
旅をしていてもそんな機会はめったにないが、
万が一の時のリスク管理として、
私が2ヶ月ヨーロッパを周った時には、
コンバースのハイカットのスニーカーだった。
季節が冬だったので、
足首まで隠れている方が温かいかと思ってハイカットにした。
さすがに2ヶ月も歩いていると靴もくたびれてきたので、
日本に戻ってすぐに捨てたが、
それ以上の機能性は必要なかった。
現地調達も選択肢に
靴なんて海外でも当然売っているので、いつでも買い換えることはできる。
バックパッカーだからといってこだわる必要はない。
何千キロも自分の足で歩いて行くわけではないのだから。
マルコポーロのようにユーラシア大陸を徒歩で横断するなら別だが、
飛行機や電車で移動して街中を歩き回るだけなら、
履き慣れたスニーカーで十分。
あとは旅先で靴を調達する時には、
靴選びよりもタイミング選びとその後に注意。
新しい靴でいきなりガスガスと長時間歩き回るのは
靴ずれの危険もあるので避けたいところ。
あまり歩かないタイミングを選びたい。
バックパッカーにとって荷物が増えるのは悩みの種なので、
新しい靴を買ったら今までのものは捨てて行きたいし、
そのためのタイミングは見極めるのがポイント。
それと、いくら慎重に選んでも靴ずれを起こすこともある。
その前兆を感じたらさっさとバンドエイドを買って足首に貼るとか、
それでもダメなら潔くその靴は捨てること。
一度靴ずれができてしまうと、
その傷が癒えないうちに歩きまわることになって
どんどんひどくなる恐れがある。
バックパッカーにとっては厄介なトラブルになるので、
それを予防するためには多少の出費は受け入れた方が
旅が台無しにならずに済む。
靴なんてそれほど高いものではないし、
どうしても合わないときいは他の靴を買ったほうが
コストパフォーマンスは高い。
足首をボロボロにして、
歩くたびに痛みが走るよりはずっといいはず。
なお、バンドエイドは大抵の国で売っているので、
わざわざ日本から持っていく必要はない。
そんなものまで荷物に詰めていると、
際限なく荷物が増えて重くなって仕方がないので。
バックパッカーにとって現地調達できるものは
持って行かないのが鉄則。
靴選びよりそちらの方が重要なのでご注意を。
サンダルで世界一周
私が世界一周をした時には、
寒い場所を除いて靴どころかサンダルだった。
靴下をはかなくてすむため、洗濯物が減るという理由で。
東南アジアではそれで困らなかったし、
イギリスやアイルランドでも教会や美術館に入れないとか、
そういったトラブルもなかった。
紅葉も終わり頃の時期のスロバキアやチェコは
寒かったので靴を履いたし、
その後のカナダ・アメリカも同様。
そして、アジアに戻ってからは再びサンダルに戻った。
なお、サンダルで旅をする時に気をつけなくてはいけないのが、
靴よりも底がすり減るスピードが早いこと。
普段は気づかないが、
雨が降った時にツルツルしたタイル等で
びっくりするほど滑ることがある。
そんな時にサンダルの底を見てみると、
買った時のようなギザギザの溝がなくなり、
つるんと平坦になっている。
バックパッカーのように歩く事が多いと、
なおさらサンダルの底はすり減っていく。
また、下駄で言う鼻の緒の部分が突然引きちぎれたことも。
この時は室内用に使っていたサンダルだったので、
外用の靴を履いて新しいサンダルを買いに行ったが、
サンダル1つしかないと不測の事態に対処できない。
着いたばかりの街だと土地勘もないので、
店を探すのに困ることもある。
ポーランドのウッチという街でサンダルが壊れたが、
その時は長距離バスで移動していたため、
大型ショッピングモールの位置をなんとなく覚えていた。
かなり偶然に近かったが、
それで発見できた部分がある。
こうした運に恵まれる場合ばかりではないし、
かさばるものでもないので、
予備を1つぐらい用意しておいてもいいのかもしれない。
と言いつつも、荷物を増やしたくない一心で、
つい予備を常備しておくのを怠りがちなのだが・・・。
靴が異様に汚れやすかった街
各国を周っていると、道路事情が悪い場合もある。
たとえば、ベトナムのダナンやホイアン。
ダナンはベトナム中部で最大の国際空港があり、
ミーケービーチやノンヌォックビーチがある街。
ホイアンは古都やランタンで知られている。
どちらも多くの外国人バックパッカーを魅了する街で、
その理由は観光地としての魅力だけではなく、
アジアでも有数のホテル代の安さが注目されている。
3,000円台で中級ホテルに泊まれるのは、
東南アジアでも最安値圏内。
防音性能は低いものの、
それ以外はおおむね問題のない部屋にこの価格で宿泊できる。
ただし、バックパッカーを悩ませるのが道の未整備で、
ダナンもホイアンもなぜか道に泥が流れ込んでおり、
雨が降ると泥が延々跳ねる。
しかもベトナム中部は半年近くが雨季で、
降雨量の多い土地。
おかげでホイアンでおろしたての靴を一度はいたら、
食事に行ってホテルに戻ってくる間に泥だらけになってしまった。
それならビーチサンダルでも履いていけばよさそうなものだが、
年末のホイアンはサンダルでは足元が冷えすぎた。
東南アジアには珍しく、
ベトナムは北部から中部にかけて
年末年始は冷え込む。
街中にはコートまで売られているほどに。
まして雨が降っている中だと、
サンダルでは足先が冷たかった。
こうして、ホイアンは道が悪い街として記憶に残ってしまった。
しかもベトナムでは歩道にバイクが駐められていることが多く、
実質車道をあるかざるを得ないし、
信号はほぼないし、交通事情もカオスだった。
空港では靴を変えるべきか?
旅慣れたバックパッカーの間でまことしやかにささやかれるのは、
入国審査の時には服装を整えるべきかという問題。
イミグレの担当者には入国を拒否する権利があるわけだし、
たしかに身なりによって印象を悪くする必要はない。
可能ならポジティブな印象を持ってほしいのも分かる。
また、多くの国に行っている人ほど、
パスポートのスタンプが増える。
ヨーロッパのシェンゲン圏内のような例外はあるが、
原則として渡航国が増えればスタンプが増え、
それは見ようによっては不自然。
何かの運び屋と疑われる可能性もある。
ここでの運び屋とは、
別に違法なものを運ぶ人のことばかりではなく、
ビジネス目的なのにノービザで入国する人も含む。
私自身、自宅を持たずに各国を渡り歩き、
ホテルで暮らすようになってから
どこが生活の本拠なのか
パスポートを見る限りではうかがい知れない。
イミグレの担当者から見れば不審人物にも映るだろう。
ここでうまく入国審査を通過するため、
靴を含めて服装を小ぎれいに整えるのかと言えば、
答えはYesでもNoでもある。
というのも、
元々入国審査が厳しいロンドンやフランクフルトでは
サンダルではなく靴を履くようにしている。
フランクフルト国際空港
服もスーツのようなきっちりした格好ではないが、
そこそこフォーマルな雰囲気を心がける。
しかし、審査がゆるい国、
つまり大部分の国においては、
そんなことは気にしない。
飛行機の中でも楽だし、
サンダルのまま移動することも多い。
唯一の難点は機内で足元が若干冷えることだが・・・。
ということで、空港で服装を整えるのは、
イミグレを通るのにリスクを伴うときだけ。
年中そんなことをする必要はないし、
効果もたかが知れている。
あまり気にしすぎない方がいいだろう。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
を無料でプレゼントすることにした。
電子書籍の目次等も掲載しているので、
プレゼントページへどうぞ。
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