スペインとポルトガルは環境はかなり違う



今回はポルトガル6都市を縦断した後に、スペインの首都マドリッドまで飛んだ。

当初は、コインブラを経由してバスと鉄道を乗り継いで行く予定だったが、それだとかなり時間がかかることがわかったので、予定を変更してLCCのライアンエアーを使って移動することになった。

おかげで移動時間が短縮できただけではなく、料金も半額程度で済んだ。

元々この2つの国は、隣国同士ということで、ポルトガルもスペインもそれなりに似た環境があるのも事実。

実際、言語のことを考えてみても、スペイン語とポルトガル語はある程度似通っているらしく、それぞれ方言ぐらいの違いなので、どうにか意思疎通は可能という話を聞いたことがある。

しかしながら、ポルトガルでしばらく過ごしてから、マドリッドに行ってみたら、だいぶ環境が違うことに気付いた。

はっきり言うと、環境がより悪くなっている。

ポルトガルの方が過ごしやすいというのが私の結論。

わかりやすいところで例を出すと、観光客への配慮。

スペインというと、観光立国のイメージがあるし、実際に数年前の調査では、世界一海外旅行者が多い国はスペインだった。

しかしながら、旅行者にとって利便性が高い環境ができているのかというと、必ずしもそうではない。



レストランの表記1つとっても・・・

例えば、スペインのマドリッドの中でも、観光客が多く訪れる中心部、例えば、ソル駅の近くとか、あるいはマヨール広場前とか、そういったところであっても、英語の表記もないメニューを出しているレストランは多い。

つまりスペイン語でしか表記がないわけで、観光客の中でスペイン語が話せる人は一握りであることを考えると、とても観光産業の盛んな国とは思えない。

それに対して、ポルトガルはどうかというと、リスボンの中心部であれば、英語の表記はもちろんのこととして、それ以外にもイタリア語やフランス語等の6ヵ国語でメニューが表記されている店すらある。

しかもこの6ヵ国語表記は、例外的に極々一部の店だけでやっているわけではなくて、あるエリアにおいては、集中的にそういった店が散見される。

そこまでやっていなくても、英語とポルトガル語の2ヵ国語表記とか、そういったメニューを見る機会は多い。

どちらの国においても、日本語のメニュー表記がないのは共通しているが、英語の表記があれば、それによって内容を理解することはできる。

しかしながら、スペインにおいてはそういった配慮すらない場面にしばしば出くわす。

さらに言うと、スーパーの価格の表示もよくわからなく、商品名も商品のパッケージに書いてある商品名と、価格のところに書いてある商品名が違ったりして、もはや何がなんだかわからないのが実際のところ。

スペイン人は怠け者で働かないと言われることが多いが、実際問題、観光一つを取ってみても、観光客の便利さを考えるだけでも、いくらでも改善のアイデアは出てくるはず。

逆に言えば、彼らがいかに何も改善もせずに、昔ながらの方法でだらだらとやっているだけなのかがわかる。

接客等も決してレベルが高いわけではなく、むしろロボットとか自販機に変えることができるのであれば、その方が気持ちよく食事をすることができるのではないかと思う場面もマドリッドでは多々あった。

そういったことを考えても、スペインよりはポルトガルの方が、長期滞在をするには圧倒的に住み心地がいいと感じる。
スペインの昼寝の習慣は私も共感するが、別にシエスタは集団でする必要はないし、社会的な慣習として定着しているか否かも個人事業主の私には関係ないため、いまいちスペイン移住のメリットを感じない。

移住するならポルトガルの方が圧倒的に魅力を感じる。


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