タイに移住してバンコクに住んだ場合の生活費について調べてみた。
先日はビザなしの期限いっぱいである30日間滞在したり、
ドンムアン空港近くのイミグレで滞在延長をして
計60日弱の滞在をしたり、
この国とは縁が深い。
今後、タイランドイージーアクセスを取得して
ビザの問題をクリアし、
移住することも想定しているし、
チェンマイやチェンライ、アユタヤ、プーケット等も見てきた。
今回は実際にこの街で生活している友人から聞いた話も参考にしながら、
住むためのコストや初期資金について見ていこうと思う。
まずは住宅費。
コンドミニアムを借りる場合、
外国人向けの物件なら安いもので
一ヶ月の家賃が5万円弱から。
駐在員なら10万円程度からというところ。
もっと安いコンドミニアムもあるものの、
セキュリティー等を考えると不安が残る。
日本人はおのずと目立つわけなので、
現地の人に溶け込んで暮らせるという幻想は危険。
これはフィリピンやマレーシアに移住して暮らしてみて、
実感しているところでもある。
こちらは普通にしているつもりでも、
現地の人から見るとお金を持っているように見えるわけだし、
事実としてタイの1人あたりGDP等を考慮してもそう。
ということで、
バンコクなら家賃として最低5万円以上は
生活費の予算として入れておくのが妥当。
タイの不動産業者にも話を聞いてみたが、
やはりこのくらいの価格からということになる。
日本人に人気のプロンポンやトンロー駅の近くなら
月に3万バーツ程度、10万円弱からが家賃の目安になる。
プロンポンは中心部のAsok駅の隣なので、
他のエリアよりも家賃の相場が高いのは当然だろう。
その一方、和食レストランが充実していたり、
日本語通訳のいるサミティベート病院があったり、
日本人が移住して暮らしやすいエリアでもある。
バンコクの多くのコンドミニアムには
ジムやプールがついている。
他にも私が泊まったところだと、
最寄りのBTS駅までのトゥクトゥクによる送迎サービスがあったり、
ヨガルームが用意されていたことも。
部屋を借りる際の資金としては、
デポジット(敷金)が2ヶ月分、
前払家賃が1ヶ月分の計3ヶ月分が標準。
なお、タイでは部屋の貸し手が
不動産会社への仲介手数料を払うため、
借りる側は不動産会社への手数料は
負担しないことが通常となっている。
そのため、移住の際の初期資金は、
不動産契約において他の国より若干安め。
プーケットやウドンタニ、チェンマイ等にも行ってきたが、
住宅費がある程度変わる以外は、
生活費は首都と大きくは変わらない。
住宅費以外にも、
初期の資金として重要なのが、ビザの代金。
もっとも、これは取得するビザによって差が大きく、
私が取得予定のイージーアクセスの場合、
50万バーツが購入費用となる。
イージーアクセスはタイランドエリートカードの準会員で、
5年分のマルチプルビザがもらえる。
一方、正会員だと200万バーツかかり、
こちらは20年のマルチプルビザが取得できる。
ワーカービザや学生ビザ、リタイアメントビザを取る場合は
このような費用はもちろんかからない。
エリートカードはビザを含めたパッケージを
お金で買うことになるため、
この選択肢を採る場合には初期資金は多めにかかる。
気になる食費は?
その他のタイの生活費として、
比較的大きな割合になるのが食費。
これはローカルレストランや屋台で済ませるなら、
一食200円程度でも可能。
カオソーイやカオカームー、サイコーイサーン等、
現地の料理が中心なら外食でも食費は安い。
なお、タイ料理はタイスキをはじめとして
野菜をとりやすいのも良いところ。
以前住んだマレーシアは油が多いし、
フィリピンは米と肉ばかりだったのに対し、
栄養のバランスが良くて健康的なのがタイ料理。
ただし、この金額を真に受けるのは危険。
私もマレーシア移住1年目は、
徒歩圏内にローカルレストランの集まる場所しかなかったので
マレー料理やタイ料理、インドネシア料理等を頻繁に食べた。
結果、半年足らずで飽き飽きした。
日本人にとって、タイ料理は馴染み深いものではない。
そこで和食の出番となるが、ここでありがちな誤解がある。
ヨーロッパや北米で過ごしたことがある人の場合、
和食がなくても気にならなかった経験を持つ人もいる。
私も3ヶ月をヨーロッパ各国で過ごし、
その後アメリカとカナダで1ヶ月を過ごして
アジアに戻ってきたばかり。
この間は、ほとんど和食を食べなかったが気にならなかった。
しかし、アジアでは頻繁に和食を食べる。
これは子供の頃から洋食は食べ慣れているので、
味覚になじんでいるから。
和食じゃなくても、洋食なら比較的飽きない。
タイ料理や東南アジアの料理は
日本人の味覚にまったく免疫がないので、
同じ外国の料理でも飽きが来やすい。
そうなると、
タイでの生活費の食費の項目には、
現地の料理以外の予算も盛り込んでおく必要がある。
と言っても、
和食はランチなら500円程度から、
洋食系も安い店なら同程度からとなる。
ローカルレストランのような目を見張る安さではないが、
基本的に日本より安い。
ただし、チェーンの大戸屋は定食で1,000円弱するし、
現地の人にとっては高級店の扱いになっていたりして
日本と同じチェーンでもポジショニングは違うことがある。
タイは多くの日本人が移住しているので、
主要な街なら和食を食べることができる。
ただし、外国人が少ない街だと食べる物に困ることがあるので、
この点は慎重に考えた方がいいかもしれない。
毎日食事時に憂鬱になるのは、思いの外ストレスなので。
家賃・食費以外の項目は?
その他の生活費と言えば、たとえば通信費がある。
携帯電話はプリペイドのものを使うとして、
使用料によって金額は変わってくる。
私の友人は、ネット代も含めた通信費が
2000バーツを少し上回るぐらいというので、
6,000円ほどになる。
また、水道光熱費は日本の半分程度。
バンコクには地下鉄やスカイトレインが走っているが、
距離によって金額は変わってくる。
短距離なら20バーツからなので、90円以下。
とても安いコストできれいな電車に乗って移動できる。
東南アジアの中では、
バンコクの地下鉄・スカイトレインは
シンガポールと並んで安心して乗ることができる。
東南アジアにおいては安全というより、
ニューヨークやミュンヘンのような
先進国の世界的な大都市の中でも
バンコクよりも地下鉄が危険という例は少なくない。
スリ等の犯罪はあるものの、
世界的に見ても治安が良い部類に入るのが
バンコクの地下鉄およびスカイトレイン。
なお、ラビットカードという回数券があるが、
こちらは料金が安くなるというよりも
毎回切符を買う手間から解放されるメリットのほうが大きい。
頻繁に乗る区間によっては
ラビットカードを使うほうが割高になる場合もあるぐらいなので。
私もエカマイにショートステイして、
ASOK駅に行く時にラビットカードを使っていたが
毎回切符を買うのに並ぶ時間を短縮するためで、
交通費はむしろ1回ごとに切符を買うほうが安かった。
ただ、バンコクの夕方は帰宅ラッシュで
券売機の前に長蛇の列ができている上、
ほとんどの券売機は小銭しか使えず、
お札しかないと両替のために窓口に並び、
それから券売機の最後尾へ行くことになる。
これを省略してくれるのがラビットカードで、
比較的距離が長い区間を利用することが多ければ
料金的にも多少割安になる。
渋滞のひどいタクシーよりも電車の方がストレスがないため、
私もバンコクに滞在する時にはよく使っている。
タイ国内での話だけではなく、
周辺国へもLCCを使って数千円程度で移動できたりするので、
海外旅行も一気に身近になる。
タイ国内のLCCとしてはノックエアがあるが、
エアアジア等も参入しており、
バンコクからの移動は選択肢が多い。
周辺国もホテル代が安いところが多いため、
日本国内を旅するよりもずっと旅費は安くなる。
たとえばシンガポールへの片道航空券なら、
特にキャンペーン等を使わなくてもタイガーエアやscootで
1500バーツ以下、日本円で5000円を切る日もある。
燃油サーチャージや空港税と行った諸税を加えると
それなりの金額になるという話ではなく、
それらの諸費用を含めて1500バーツ以内。
周辺への移動コストが安い。
しかもバンコクはスワンナプーム国際空港まで
簡単に電車で行けるというメリットも。
ドンムアン空港は少し不便なものの、
タクシーまたはスカイトレイン+バスで移動できる。
フットワーク軽く海外に出られるのはいい。
また、人件費が安いため、
タイマッサージが1時間300バーツで受けられる。
オイルマッサージが400バーツから。
地方都市のチェンマイに行けばさらに価格は下がり、
1時間のタイマッサージが200バーツからとなる。
こうして考えてみると、タイの生活費としては、
安めのコンドミニアムに住んで
ローカルレストランでの食事をメインにすれば
月に10万円を切ることになる。
逆にいい暮らしをしようと思えば、
天井は特にない。
とは言え、バンコクのような都会であればともかく、
タイでもあまりお金の使い道のないような街が大半な気も。
お金を使う余地がありそうなのは、
バンコク以外ならビーチリゾートのプーケット等の
限られた場所になってくる感じがする。
どちらにしても日本の都心部より生活費が安いのは当然のこと。
タイは経済力の割に人件費も安いので、
物価の面でも住むメリットは大きい。
他にビザの取得費用も場合によってはかかる。
どのような形で移住やロングステイをするかにもよるが、
駐在員なら会社が負担してくれるだろう。
リタイア世代ならOビザと呼ばれる
いわゆる退職者ビザを利用する事が多く、
その場合はタイ国内に80万バーツの預金をすることが多い。
ただし、年金の受給額が一定以上であることを示したり、
その他の条件に当てはまれば
80万バーツの預金が不要になる場合も。
私が想定しているようにタイランドイージーアクセスを取る場合、
取得費用として50万バーツかかる。
これは返還されないお金。
効力が5年間なので、
単純に考えると1年あたり10万バーツずつ償却することに。
もっとも、5年間タイに住む場合の想定なので、
その間に他の国にいる期間が長くなれば、
滞在日数辺りの費用はさらにかさむ。
ビザについては人によって差が大きいので、
個別に判断した方がいいだろう。
タイでより生活費を節約したい場合には
タイ第二の都市とされるチェンマイの場合、
家賃の安さがバンコクやプーケットと比較して際立つ。
財布に優しい暮らしをしようと思ったら、
細かい費用を節約するよりも、
家賃のように大きなウェイトを占める項目を
コストカットする方がはるかに効果的。
チェンマイならバンコクの半額程度に家賃を抑えられるため、
生活費もおのずと下がることに。
他の国に旅行にいく時には
バンコク経由のフライトになることが多かったり、
市内交通としてスカイトレインや
地下鉄がないといった不便はあるが、
とにかくコストを抑えたい時には有効な選択肢となる。
チェンマイは街の中心部は空気がきれいではないので、
やや西側に外れたエリアの方が住環境としては
好ましいと個人的には思っている。
何にしても、
家賃という固定費が下がると言うのは
タイの中でもチェンマイを選ぶメリットと言えるだろう。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
を無料でプレゼントすることにした。
電子書籍の目次等も掲載しているので、
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