今後の移住やロングステイの対象としてチェコのプラハが
候補の1つとして浮上していた。
特にポーランドを見てからは、
東欧で暮らすことの可能性をより強く感じるようになった。
ということで、実際に現地を見ようとやってきた。
プラハに感じた可能性の大きさ
スロバキアの首都、ブラティスラヴァから鉄道でプラハへ移動。チェコは今回の旅が初めてとなる。
中央駅についた直後の印象は、
ブラティスラヴァとは違って規模が大きくて人も多いということ。
そして駅のスタッフの効率が悪い(苦笑)。
次の移動先であるニュルンベルクへの時刻表や
金額を聞こうと思ってチケット売り場に行ったら、
時刻表はインフォメーションセンターで、
移動の金額はチケット売り場で聞かなくてはならないという。
二度手間な上、両方共かなり並んでいる・・・。
さすがはインフラ企業というか、
顧客の利便性を完全に無視する姿勢が徹底されている。
そこからメトロに乗って、
予約していたホテルに向かって南下していった。
vysehrad駅で降りると、
ホテルはちょうど谷になっている部分にあった。
このへんは中心部から3駅か4駅ほどなのに自然が多く、
生活する環境としてはかなりいいのではないかと思う。
移住するとしたら、プラハの街のまっただ中より
緑が多いこんな場所の方がいい。
のんびり暮らす上では、空気の良さも重要な要素。
vysehrad周辺は物価が安く、
レストランの食事も500円程度から。
プラハの中心部に行くと倍ぐらいの価格になる。
バーでビールを飲む場合、1杯100円程度から。
Pilsner UrquellやKozel等、
様々な銘柄を気軽に楽しめる。
生活コストを抑えるためにチェコの地方に行かなくても、
メトロでちょっと移動するだけでいいのは便利。
2分から5分間隔ぐらいで電車も来るので、
長々と待たされるようなこともなかった。
チェコは治安の面でも問題はなさそうな模様。
ただし、観光客が集まる旧市街広場やプラハ城、
ヴァーツラフ広場あたりはスリが多く、
ヨーロッパの中でもスリの頻度は多いという説がある。
逆にそうした観光客が集まる場所以外は
特別危険ではない。
むしろミュンヘンやパリの方が
スラム街になったエリアが増えていて
より生活上の危険が増している印象を受ける。
スリは対策のとりようもあるし、
まだ比較的救いがある。
本当に移住して後悔するのは、
命や身体に関わるような犯罪に巻き込まれたりした場合だろう。
プラハが手放しに安全だとは思わないが、
ヨーロッパの主要国・主要都市の危険度が高まっている中では
比較的安全に暮らせる街に分類していいだろう。
ただし、大型犬が放し飼いにされていたりするので、
慣れないと身の危険を感じることも。
明らかに飼い主よりも犬の方が力が強かったりするので、
犬が暴走したら止めるのは困難なはず。
ポーランドのクラクフやスロバキアのブラティスラヴァに比べると、
プラハは街中に中華レストランが多い。
米を食べたくなった時にも
気軽にニーズを満たすことができる。
ヨーロッパに住む場合の困難の一つは
和食が食べづらいことだが、
ある程度は中華料理でも気分を紛らわせられる。
しょせんはある程度どまりではあるが。
さらに、個人商店も基本的に中華系が店先にいる。
中国人の進出がすでに進んでいるのが分かる。
和食レストランもあるものの、そこまで多くはない。
ただし、ヨーロッパにしては手頃な価格で
ちょっとした寿司レストランもあり、
1,000円程度から食べられる模様。
チェコのロングステイの障壁としては、
レストランが煙草くさいことが挙げられる。
せっかくきれいな空気の場所に住んでも、
受動喫煙まっしぐらな環境がプラハにはある。
ヨーロッパはもちろん、
アジアの新興国でもレストランの中は禁煙で、
外にある席だけが喫煙可能な場所が多いのに対し、
プラハは店内でもタバコが吸える店が多い。
バーだけではなく、レストランについても。
この環境は生活する上では大きなストレスになるし、
半月ほど滞在した中でも面倒な思いをした。
いっそ物価(人件費)の高い国であれば、
移住したら自炊を始めてみようかと思うのかもしれない。
しかし、チェコの物価は安い。
その中でわざわざ好きでもない料理をしようとは思えない。
かと言って食事は毎日のことなので、
ストレスを募らせていくのは避けたい。
プラハの街には魅力がある。
それなりに大きく、交通手段もひとまずメトロがあるので、
住んでいる場所に飽きても気分転換は簡単にできる。
しかし、生活する場所としては決定的なストレス源がある。
こうして考えると、移住先としては厳しい気がする。
ロングステイをして重要なのは日常生活の中での快適さで、
観光客にとっての魅力ではない。
そう考えると、東欧ならポーランドの方が有力候補ということになった。
プラハ以外のチェコの街についても、
この喫煙習慣が異なるとは考えがたい。
そう考えると、
他の街を視察しても状況が劇的に違う場所を見つけられる気はしない。
プラハ以外でもチェコには魅力的な街が
人口でプラハに続いて国内2番手の街として、
ブルノ(Brno)という街がある。
こちらはこじんまりとしていて、
人口はわずかに40万人足らず。
プラハと比べても静かでのんびりした街。
旧市街の中心部のレストランは
室内禁煙の店が多く、
鼻の奥が痛くなるようなこともない。
移住先としては、
プラハも惹きつけられるものがあるが、
ブルノもなかなか悪くない。
当然娯楽面ではプラハには遠く及ばないが、
ヨーロッパの情緒が漂う物価の安い街で
静かにロングステイを楽しむには
ブルノも十分検討に値する街だった。
ただし、旧市街を出て東側に行くと
いかにも治安が悪いエリアがあるので、
住居選びの際には慎重にエリアの選定をする必要がある。
わざわざ街の危険な地区に部屋を借りれば、
それだけトラブルに巻き込まれるリスクは高まる。
特にブルノだと東洋人も少ないため、
日本人が住んでいるだけで目立つ。
そうした意味でも、
安全なエリアに部屋を探すことは必須条件となる。
プラハやブルノの他にも、
チェスキー・クルムロフやテルチ、オストラバと
住んでみたい街がチェコには複数ある。
観光客がそれなりに多い街なら
外国人でも悪目立ちしないので、
観光大国のチェコは居住地の候補も多い。
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