オビドスからナザレにやってきた時に、バスターミナルでファティマ行きの時刻表をもらうのを忘れていて、翌日に一度バスターミナルまで歩いてきた。
ハイシーズンのためにホテルが見つからず、ナザレの街を歩きまわって最終的に空室が見つかったHotel Praiaから、だいたい5分ぐらいの位置にバスターミナルがあったので、幸いなことにそこまで遠いわけではなかった。
とは言え、バスターミナルはわざわざ改めてやってきたいほどの場所でもないので、若干しくじった感はある。
それはそうと、ファティマ行きの長距離バスのタイムテーブルを聞いてみると、1日に2本しかないということで、わざわざ時刻表も印刷していないということ。
ということでその場で音声で録音して、二つの便のスタートの時間を記録しておくことにした。
結果として、午後5時頃に出発する便で、ナザレからファティマへ行くことにした。
調査を終えたところで、Sitiadoに入ってポルトガルの海らしくイワシ料理を堪能し、ホテルへの帰りにGelatomaniaでブルーベリーのジェラートを買って暑さを癒やした。
この時期のナザレはハイシーズンに当たるため、とにかく混みあっているし、ビーチ沿いは観光客で埋め尽くされている。
とはいっても、ナザレの海は夏でもかなり冷たく、午前10時ぐらいではちょっと足を付けてみたら真水のように冷たかった。
これはとても泳げるものではないと思ったし、実際にナザレの崖の上に登って、そこから海を見ても、砂浜には大量に人がいるものの、海に入っている人は少数だった。
さらに気温が下がってくるであろう午後になってからは、町中でもバスタオルで体を包んで歩いている人を見かけるようになったが、一様に寒そうな様子で歩いている。
おそらく一度海に入って、体が冷えたのだろう。
青くなった唇を震わせている人もいて、さんさんと日差しが降り注ぐ光景とは不釣り合いだった。
そんなことも尻目に見ながらナザレを去り、ファティマの町まで行ってみた。
途中で、1つ大きな大聖堂らしきものがあり、そこがてっきりファティマかと思ったら、そのままスルーして通り過ぎてしまったので、あれが何だったのかは結局わからない。
しかしながらファティマの町にも大きな教会があって、さすがに予言の町として栄えているだけのことはある。
本来であれば、ファティマで予約したHotel Santa Mariaは非常にわかりやすい位置にあるはずで、バスターミナルの位置も最初の予想と同じだったので、簡単に辿り着けると思いきや、意外にも30分ほど道に迷うことになった。
振り返ると、道が一本ずれていたのと、思ったよりもバスターミナルから離れていたので、そこの部分の踏み込みが甘かったというか、途中で引き返したのが仇になっていた。
ファティマはホテル代が安い
そして、このファティマの不思議なところは、中級ホテルがなぜか3千円台とか、異常に格安な料金で泊まれるということ。この理由はよくわからないが、ファティマはマリアの予言があった日付になると、世界中から大量に人が押し寄せてくるため、それに伴ってホテルを作りすぎてしまい、供給過多になっているのかもしれない。
さすがに、バカンスシーズンということで、この時もかなり人手は多かったものの、それでもホテルがガラガラだとすれば、確かに価格が下がっていくのもわかる。
それにしても中級ホテルが3千円ということになると、もはや新興国よりも、むしろ安いことになってしまう。
例えばミャンマーのヤンゴンであれば、同等のホテルが1泊1万円から1万5千円程度はするはず。
そう考えてみると、ファティマに泊まっている方がはるかに安いという不思議なことになる。
ちなみにファティマのレストランは美味しいところも多く、例えばビジネスを始めたばかりの人が家賃を節約するためにこの街のホテルに泊まって、五感を刺激しながら仕事に打ち込むのも面白そうな場所。
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