ハンガリーでの生活の可能性を探るべく、
この数年で繰り返し視察を行った。
首都ブダペストを中心に訪れつつ、
時にドナウベントを巡ってみたり、
エゲル・デブレツェン・ペーチュといった
地方都市にも足を運んでみたり。
ヨーロッパに関しては
食事の好みが合うことが多く、
これはハンガリーも例外ではない。
特に東欧の料理は興味深く、
伝統的なものも私の味覚にマッチしている。
となると、地方で暮らすのも一興と思い、
ブダペスト以外の街も精力的に見て周ろうかとも思った。
しかし、考え直す材料があった。
ハンガリーの地方での暮らしを見送った理由
ハンガリーは経済的にも強い国ではなく、
EUの中でも人が集まってくる国ではない。
むしろ好条件の働き口を求めて
他の国に移民が移動していく側。
もちろん地方に行くほどに外国人は少数になり、
否が応でも目立ってしまう。
となると、
観光客が多い街ぐらいしか
候補にならなくなってくる。
海外生活において悪目立ちしてもメリットはない上、
あまり豊かでない国ならなおさら。
空き巣等に狙われるリスクも高まる。
しかもハンガリーは難民問題に際し、
オルバーン政権下で移民の受け入れに
強く反発してきた国。
情報が筒抜けの田舎に移住すれば、
強硬な移民排斥主義者に
嫌がらせをされないという保証もない。
そこで観光客が多く訪れる主要都市を見て回ったが、
生活環境を考えるとブダペストにかなう街がなかった。
条件でブダペストと比較すると
まず、ブダペストは治安が悪くない。
大都市ほど犯罪が多いのは世界共通のセオリーだが、
東駅等の一部エリアを除けば基本的には安全。
治安を理由に地方に住む必要はない。
では、物価はどうか?
元々ハンガリーの物価は安いが、
地方に行けば目に見えてさらに下がるかと言えば、
特にそういった印象はない。
特にホテル代やレストランについては、
ブダペストもエゲルもデブレツェンも大差ない。
移住を現実的に考えるなら、
アパートメントの家賃がもっとも重要な要素となるが、
この部分は流石にブダペストが高いだろう。
しかし、月に数万円の差に収まるはず。
しかもブダペストの中心部に住む必要はないので、
少し郊外の緑が多いエリアを選べば
エゲルやデブレツェンとも大差ないと思われる。
ブダペスト市内は地下鉄が通っているので、
市内移動は気楽。
自転車があれば、
ドナウ川のほとりをサイクリングするのも爽快。
家賃に大差がないのなら、
リスト・フェレンツ国際空港もあって
移動に便利なブダペストの方がいい。
決め手に欠ける地方都市
他にデブレツェンに生活環境における強みがあるのかと言えば、
特に見当たらなかった。
エゲルやペーチュも同様。
ただし、ドナウベントの入り口、センテンドレについては
落ち着いた街の雰囲気と
アーティストが多く住む創造的な空気は
長居するのに適していると感じた。
ただし、レストランは数も限られているし、
1年単位で住むと飽きてしまいそう。
やはりブダペストに自宅を構えつつ、
時々センテンドレを訪れて何日か過ごすぐらいが
ちょうどいいのではないかと。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
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