タイ移住に失敗すること2回、その理由と経緯

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バンコクの高層ビル
タイに移住しようとして、今まで2度失敗している。

何度訪れても居住環境が良く、
東南アジアの中でも、世界的に見ても
バンコクやチェンマイ、プーケット等は住みたいし、
シラチャーやアユタヤ、パタヤも候補になる。

しかし、簡単に住めるとは限らない側面も。

フィリピンやマレーシアには簡単に住めたが、
タイはビザの関係でそう簡単にいかなかったというのが
私の個人的なこれまでの流れ。

食事や治安、交通の利便性、国民性、物価等の条件が良くても、
外国人である以上、
勝手に住み着くわけにはいかない。


ということで、
移住に失敗した経緯をまとめておくことにした。



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1度目の移住失敗


北部の町、チェンライ
2011年に日本を出て、マレーシアに移住した。

この時は投資修行が目的の1つで、
今のようにより快適な居住環境を求めるという目的は
二次的な話に過ぎなかった。


当時は海外のことをよく知らず、
移住前にヨーロッパを周遊したことはあったものの、
東南アジアは移住まで未体験ゾーンだった。

その後、マレーシアに住んでいる間に各地を飛び回ったが、
その中で気に入ったのがバンコクだった。

また、プーケットに住んでいる知人の豪邸に泊めてもらったりしながら、
タイに移住したいという思いが募っていった。


マレーシアでの投資修行を終えたら、
次はバンコクに住もうか。

そんな思いが胸をよぎった。


しかし、ここで問題が発生した。

2011年・2012年当時というのは、
取得できそうなビザが見当たらなかった。

当時はタイランドエリートカード・イージーアクセスが
廃止された後。

その後、2013年にエリートカードは復活するが、
時期的に復活前だった。

つまり、お金を払ってビザを変える仕組みが存在せず、
リタイアメントビザの要件の50歳以上には該当しない。

30代の私にとって、
50歳以上という要件を満たすのは相当先の話になってしまう。


ビジネスビザを取るという方法も考えたが、
タイはこの点についてとても厳しい。

業種によって多少の差はあるものの、
原則として日本人1人にビジネスビザを出すために
4人のタイ人の雇用が必要。

しかもバンコクは失業率が極端に低く、
売り手市場の雇用環境なのですぐに従業員が辞めてしまう。

これは現地でビジネスを営む友人からも聞いていた。


私はすでに自分でビジネスを持っていたし、
それはタイ人を雇用して拡大しやすい性質のものでもない。

移住のためにバランスが崩れ、
既存のビジネスまで失敗してはどうしようもないし、
可処分時間はともかく、可処分意識のことを考えれば
十分に現実化し得るシナリオだった。


最後の手段は学生ビザで、
今さら学校に通うきもないが、
語学学校と提携して学生ビザの必要書類だけ用意する業者があった。

あやしい話だし、
明らかにグレーと言うより黒に近い。

タイに移住できたとしても、
後々問題になりそうな予感もあったので、
学生ビザは見送ることにした。


こうして、ビザの問題で八方塞がりとなり、
この当時は移住を断念せざるを得なかった。


あと一歩まで迫った2度目の失敗


チェンマイのモニュメント
タイランドエリートカードとイージーアクセスが復活したのは、
すでにお話したとおり。

エリートカードを取得すれば、
20年分のビザを得ることができる。

こちらは200万バーツが必要で、
他にも提携しているゴルフ場やスパが無料で使えたり、
空港で優先レーンを使えたりする特典も色々付いている。

とは言え、やはり最重要項目はビザだろう。


イージーアクセスはエリートカードの簡易版で、
5年分のビザしか付いていないが、
金額も4分の1の50万バーツ。


タイと言う国は政権不安定で、
いまだに軍事クーデターが成功するような国。

住環境は東南アジアの中ではシンガポールの次に整っているし、
国民性も穏やかだが、政治体制は別。

そうなった時、エリートカードの20年という存続期間は
無事に満了するのか不安が残る。


エリートカードにしろ、イージーアクセスにしろ、
預託金ではなく払いきりで戻ってこないお金。

最初に全額を支払うことになるので、
途中で制度が廃止されたりしてはたまらない。

さすがに国家の体面や信用力に関わるので大丈夫とは思うが、
一抹の不安が残るのも事実。


また、現行制度においては
50歳以上ならリタイアメントビザが取れる。

そうなると、エリートカードの最後の数年分は無駄になる。

それにタイに移住したいと言っても、
別に永住したいわけでもない。

せっかく日本を出て暮らしているのに、
どこか特定の国だけにこだわるのももったいない話。


となると、5年住めるイージーアクセスの取得が
もっとも妥当な線と踏んだ。

ただし、50万バーツを一括で支払うことになるし、
慎重に決めようということで、
新設されたばかりの6ヶ月マルチプル観光ビザを取り、
バンコクに半年住んでから結論を出すことにした。

これまではノービザで滞在できる30日以内にタイを出ていたので、
今回はロングステイをテストしてみて、
本当に移住したいかどうかを見極めようと。


ということで、
ヨーロッパ3ヶ月の旅を終え、
ブダペストから東京に飛んだ。

他の観光ビザとは異なり、
6ヶ月のマルチプル観光ビザは東京にあるタイ大使館でしか
取得できないということだったので。

このためだけに日本に一時帰国したのだが、
事前に必要書類についての不明点は質問できない。

新しい制度のため、
ビザ業者も情報をもっておらず、
大使館はメール・電話での質問は受け付けていないと
ホームページに明記してある。

質問があれば、
事前予約の上で大使館に直接行かなくてはならないと。

海外居住者にはハードルが高い・・・。


大使館のホームページを見て、
必要と思われる書類を一通り揃えて
山手線に乗り目黒駅近くの大使館に出向いたが、
具体的な書類の確認をしている中で
不備があることが判明。

銀行から新たに取り寄せようと思ったが、
日本からバンコクに飛ぶ航空券の日程に間に合わず、
結局いつも通りノービザでタイに入国。

当初の目的のマルチプルビザも取れず、
何をしにわざわざ日本に寄ったのか・・・。


結局、この時点で6ヶ月のテスト期間は設けられず、
ひとまずバンコク郊外、ドンムアン空港近くにある
チェーンワタナのイミグレで
一度滞在延長の手続きをして合計60日滞在可能にした後、
その期限前に台北に移動した。

これがタイ移住の失敗としては2度目となる。

とは言え、イージーアクセスを取れないわけではないので、
決心さえ固めれば次は成功するだろう。


その前に、ノービザでも事実上住める台湾を縦断し、
タイと住み心地を比較してみることにした。

イージーアクセスを取るにしても、
他の国に心残りがなくなってからにしたい。

ということで、現在は台北から台中に南下し、
ここから台南・高雄と見て回る予定。

その結果次第では、タイ生活の開始は延期するかもしれない。

もっとも、そうなったら移住失敗というよりも、
他に面白い場所を見つけたというだけなので
むしろ望ましい結末ということになる。


後日談:バンコクに移住した

トンローのコンドミニアムのプール
上記の記事を書いた後、
台北・台中・台南・高雄と台湾を縦断し、
その後台中という台湾中部の街で1年暮らした。

タイと同じで英語は通じなかったが、
健康的な食生活が印象的だった。

手軽に野菜が食べられるという意味で、
台湾は世界的に見ても健康的な食べ物に困らない。


台湾での1年の生活が佳境にかかってきたところで、
タイランドエリート・イージーアクセスを取得し、
今度こそタイに移住することにした。

まずはバンコクの不動産会社にコンタクトを取り、
並行してイージーアクセスのエージェントにも連絡した。

その後、台北経由でバンコク入りし、
プロンポンからオンヌットまで
様々なコンドミニアムを内見し、
無事契約・入居することができた。

不動産会社は日系のところにお願いした。


また、イージーアクセスも無事に取得でき、
先日移民局でマルチプルビザの申請をしてきた。

移民局の待合室

ビザは5年有効なため、
これでタイに5年間住める。

当面はバンコクに滞在し、
コンドミニアムの契約期間である1年が過ぎたら
バンコク市内で引っ越してもいいし、
チェンマイやパタヤ等に一時的に住むのもあり。

同じ街で暮らさなければいけない必然性はないため、
せっかくならタイの複数の街で生活してみたい。

ただし、利便性等も考えると、
バンコク以外の街は1年単位ではなく、
もう少し短期間の方が適切であると思っている。

2度の失敗を経たが、
ようやくタイへの移住を果たすことができた。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
を無料でプレゼント
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