昔から充実した人生よりも、
波風が立たなくて楽に生きられればいいと思っていた。
何か強い願望を抱くわけでもなく、
高望みをしていたわけでもない。
自分らしい生き方とか、
特別に幸せになりたいとか、
そういったことも考えていなかった。
ただ、期せずして充実した人生を送ることになっている。
予期せぬ歯車が噛み合ったらしく、
自分でも驚きの展開を迎えた。
そもそものきっかけは、
20代でサラリーマンとしてのどん底を見たこと。
違法と合法の境界線上の販売手法を取るブラック企業に就職してしまい、
上司からのパワハラに日々さらされた。
最後は多くの先輩社員同様、
リストラで正社員としての人生に幕を閉じた。
その頃の経験があり、
二度と他人に雇われないで生きようと決意し、独立した。
当時はサラリーマンではなくなったことが嬉しくて、
上司からのパワハラから解放されただけで満足だった。
独立してからの仕事は充実していたし、
自由になれたと感じた。
しかし、ビジネスが軌道に乗り、
もうすぐ30代という頃になると退屈に感じ始めた。
ことさらに楽しさを求めていたわけではないものの、
特に日本にいる理由もなくなっていた。
どこにいてもビジネスは続けられる。
このままうまく行くのは既定路線のようなもので、
ただ自宅の周りを生活圏として過ごしていくだけなのは
もったいない気がし始めた。
そこで、マレーシアに移住してみた。
深い事情があるわけでもなく、
何となく楽しそうという理由で。
この体験が人生を変えることになった。
マレーシアでの生活もさることながら、
各国への旅が楽しかった。
アジアを中心に色々な都市に出かけてみると、
そのたびに発見がある。
アイディアは移動距離に比例するという言葉があるが、
実際に脳内に色々なひらめきが湧いてくる。
いつの間にか、充実した時間を過ごせるようになっていた。
では、日本を起点にして海外旅行をしてもよかったのではないか?
そんな疑問も出てくる。
ただ、それではダメだったのだと思う。
それまでの惰性で続いていた人生を中断し、
リニューアルするには環境を変える事が必要だった。
いちいち戻ってくるたびに過去の自分に戻されるのではなく、
心機一転新しい環境に身をおくことで
充実した状態をデフォルトに設定し直すことができた。
意識の再設定というのは簡単ではない。
突然別人のように振る舞おうとしても、
普通はそんなことはできない。
もちろん私にも無理。
だからこそ、環境の力を借りる必要があった。
マレーシアに移住した時には、
そうした狙いがあったわけではない。
結果論として、そうなっただけ。
充実した人生を求めていたわけでもなく、
日本にいても退屈だったし、条件もそろっているので
住む場所を変えてみようという程度の気持ちだった。
マレーシアに移住した時に起きた変化を目にしたことで、
環境の持つ力を感じることになった。
そして、人生が持つ潜在的な可能性についても信じられた。
マレーシアに移住した時と同様、
そこからフィリピンに移住する時も下見なしだった。
ぶっつけ本番で手荷物だけ持っていきなり住み始める。
そこでも環境の変化が起こる。
水が止まればにごり、腐っていくように
人間も動きがなくなればダメになる。
少なくとも私は。
充実した人生を過ごした感覚を味わってから、
もっと先の世界を見てみたくなった。
未知の光景に遭遇したいし、
もっと高い思考のレベルに到達したい。
そうなれば、のんきに現状維持をしている場合でもない。
そんな意識で過ごすようになってからは、
自然に充実した日々を送れるようになった。
人生なんて何がきっかけで変わるか分からない。
サラリーマンとしての悪夢を経験したことで、
結果的に数年後には充実した人生を送れるようになるとは
予想することもできなかったこと。
因果関係なんて後付けの理論なので、
そんなものなのかもしれない。
とりあえず、今後も環境はどんどん変えながら生きていく予定。
30代のうちはそんな風にして生きていきたい。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
を無料でプレゼントすることにした。
電子書籍の目次等も掲載しているので、
プレゼントページへどうぞ。
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