ホイアン・フエに移住しなかった理由

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ベトナム中部は移住先としても注目していて、
今回はホイアン・フエ・ダナンの3都市を
腰を据えて下見するべく、
3ヶ月の観光ビザを取得してやって来た。

まずはノンヌォックビーチやミーケービーチを擁するダナンへ。

いわゆるビーチリゾートの街に滞在した後は、
古都のフエとホイアンにやって来た。

すでにホーチミンやハノイについては、
住むことを考えなくなったのに、
なぜ中部だけは別扱いなのか?

そこには当然理由がある。


東南アジアの大都市での暮らしを考えた場合、
多くの街はバンコクやシンガポールの劣化版という印象になりやすい。

それはホーチミンやハノイも同様で、
交通は整備されておらず道を渡るのも一苦労で、
ホーチミンは地下鉄を建設中ではあるが
現状としては存在しない。

インドネシアと並んでタクシーの評判は悪く、
治安だって手放しに良いとはとても言えない。

そんな街に住む理由があるだろうか?


こうしてハノイ・ホーチミンの可能性は閉ざされた。

しかし、小規模な中部の街、
ホイアンとフエの移住については別扱い。

そもそも大都市ではないし、
東南アジアの中では特別な事情もある。


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東南アジアなのに涼しい

雨季・乾季の別はあっても
気温の上では常夏というのが東南アジアのイメージだし、
実際にこれまで住んできたフィリピンやマレーシアはそうだった。

タイやインドネシアについても同様だし、
常夏のイメージは基本的に間違っていない。

ただし、ベトナムの中部と北部に関しては、
11月から3月頃までは涼しく、
朝晩は半袖だと冷えるほど。

サンダルだと足元が寒く感じる日もあるし、
薄手のものとは言えダウンジャケットすら売られている。

そして、待ちゆく人の中にもダウンジャケットを着ている人が
少なからずいる。


この過ごしやすい気温に注目し、
今回の3ヶ月のダナン・ホイアン・フエの下見は
12月半ばから3月半ばまでに期間を設定した。

東南アジアの中でもレアな気候条件なので、
これは大きい。


また、ハノイやホーチミンのような大都市に比べれば静かだし、
古都での暮らしの可能性を探ってみたかった。

もっとも、結果として問題が複数見つかることになったのだが。


道の状態がひどい


フエよりもホイアンの方がこの問題が当てはまるが、
歩道があっても泥まみれであったり、
ぬかるんでいたりして、
雨の日はとにかく足元が汚れる。

新しい靴も一度食事に出ただけで泥だらけになってしまった。

これはダナンも同様の環境で、
道路をきれいにキープしようという意思がまったく感じられない。


もちろん道はアスファルトで舗装されているのだが、
その周囲からの泥の流入がひどく、
東南アジアの中でも条件が悪い。

移住先のインフラとして道を見た時に、
マレーシアの地方都市のように陥没を頻繁に見かけるといった
問題を感じることはあった。

もっとも、これは自転車やバイクに乗らない限りあまり関係ない。

しかし、この歩道の問題はレアだし、
ここまでひどい街はホイアンやダナンぐらい。


交通の悪さ

ベトナム人の運転は荒く、
常にクラクションが鳴らされている。

彼らは危険信号としてクラクションを使っているのではなく、
自分の存在を知らせるためや
直進の意思表示等の様々な意図で利用しており、
結果としてクラクションの音が飽和して
逆に注意を引かないという皮肉な結果に。

歩いているとすぐ横でクラクションが鳴ったりするので、
過剰なほどに耳に響く。

しかも信号がろくに設置されておらず、
ひっきりなしにやって来るバイクの間を
どうにかすり抜けるしかない。


道の汚さに加えてこのような事情があるため、
ホイアンやフエに移住したら
外を出歩くことにストレスを感じるだろう。

ホイアンなら街の中心部はいいのだが、
そこに行き着くまでが一苦労。

フエは王宮や旧市街の方に行かなければ
場所によって交通の状態がまちまちだが、
全体としてホイアンよりはのどかな状態。


生活がワンパターンになる


ホイアンで食事をしようと思えば、
トゥボン川沿いの市内中心部がメインになるだろう。

フエは住む場所次第なので何とも言えないが、
基本的に娯楽がある街ではなく、
交通事情も悪いので自宅から徒歩圏内で暮らすことになるだろう。

旅行に行くにも、
フエは国際空港が一応あるのだが、
実際はほぼ国際線は飛んでいない。

ホイアンに至っては空港すらなく、
ダナンまで行くしかない。


こうなってくると、
淡々と日々を過ごすぐらいしかなく、
ベトナムである必然性がいまいちわからなくなってきた。

インフラもいまいちな街に住む理由があるかと考えると、
移住する気は薄れていく。

ビザなしで住み始められるといった
特殊なプラス要因があるなら話は別だが、
ベトナムにはそのような事情はない。

むしろビザなしで入国してもわずか15日しか滞在できず、
ビザがないと住むのには話にならない。


将来性は感じるものの

ホイアンやダナンは急ピッチで開発が進んでおり、
ホイアンは道の整備が著しい。

そのせいでますます歩きづらくなっているが、
工事が一通り終了すれば大きく改善する可能性がなくはない。

歯切れが悪い表現なのは、
いくらアスファルトを舗装したところで
周辺からの泥の流入等を気にするメンタリティーが
ホイアンで暮らすベトナム人にどれだけあるか分からないから。

結局は今のままという未来も十分にありえる。


ダナンはミーケービーチ近くを中心に
建物の建設ラッシュ。

こちらも数年でずいぶん街の様子が変わるはず。

フエは両都市に比べると地味な状態だが、
ベトナム中部は確実に発展している段階にある。

逆に言えば環境が整備されている途上であり、
現在住むのにはまだ適していない。

ここまでホイアンやフエに移住しなかった理由を見てきたが、
もろもろの条件が整えば別の選択をする日が来るかもしれない。


ただし、それがどの程度の期間での暮らしを意味するのかと考えると、
あまり長期にはならない気がしている。

正直、ホイアンにしろフエにしろ、
1年住むには退屈な印象を持っている。

多少環境が整ったところで、
それが劇的に改善されるとは思えない。

そう考えると、
3ヶ月の観光ビザの期限を使い切るぐらいの
長期旅行が最適なのかもしれない。


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