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ベトナム(ハノイ、ホーチミン、ダナン等)の治安が悪いというのは事実だった


ホアンキエム湖のフク橋

今回のベトナム縦断の旅(ハノイ、フエ、ダナン、ホイアン、ホーチミン)の前から、治安が良い国ではないことは聞いていたし、事件やトラブルの噂についても耳にしていた。

つい先日、ホーチミンを訪れた友人からは、タクシーの利用方法等のアドバイスも聞いていたが、今回はホーチミン在住の日本人駐在員の知り合いであったり、ホテルの人だったり、現地で治安関係の情報について話を聞くこともできた。

そこら辺もまとめつつ、実際にベトナムを縦断してみた感想もまとめておこう。


今回は、まずバンコクからホーチミン・タンソンニャット国際空港に移動をしたのが最初で、それを皮切りに中部のフエ・フバイ国際空港に飛んで、そこからダナンに陸路で移動、再び飛行機でハノイ・ノイバイ国際空港に飛んだ。

その後、再びバンコクを経由してタイ北部のチェンライに抜けていくというルートだった。

本来であればフエとダナン以外にホイアンにも行ってくる予定だったが、中部は気に入りすぎてしまって、次回にもっとゆっくりまわることにした。

初回の訪問はビザなしで入国したので15日しか滞在期限がなかった。

そこで、次に行った時は観光ビザを取って3か月過ごしてきた。

わざわざ事前にビザを取るのは手間だが、15日を3か月に延長できるのは無視できなかったので、空港で取得できるアライバルビザの招聘状等を事前に手配しておいた。

今回はビザの話は置いておくとして、それでは本題の治安の話に入っていこうと思う。


ベトナムの謎の犯罪件数

ベトナム公安省の発表によると、2017年中の犯罪件数は52,000件。

検挙数は40,497件となっているので、検挙率は77.9%。

被逮捕者数は58,983人となっている。

同じく2017年の日本の犯罪認知件数は91.5万件、検挙件数は32万7081件。

ベトナムの人口が約9500万人と日本より2割ほど少ないとは言え、いくらなんでも犯罪件数が少なすぎるので、統計のとり方が違うと思われる。

実際には日本よりベトナムの方が危険なのは明らかで、社会主義の国だけあって統計をいじっている可能性も疑ってしまう。


治安の悪い2大都市

ホーチミンのバイク
多くの国のセオリー通り、ベトナムにおいても治安が悪いのはハノイとホーチミンの2つ、つまり大都市エリアとなる。

それに比べると、フエやダナン等の中規模もしくは小規模の街は、そこまで危険度は高くはない。

ベトナムの事件の中でも外国人が巻き込まれるものと言えば、ひったくりや置き引き、詐欺といったいわゆる軽犯罪が多く、殺人や強盗などは比較的少ない国とされている。

ホーチミンでは2人の日本駐在員と会ってきた。

2人目の人が治安について言っていたのは、会社の同僚のベトナム人の中にも、バイクのひったくりにスマホを奪われた人がいて、現地の人であってもホーチミンは必ずしも安全な街ではない。

当然ながら、外国人はよりリスクが高い。

大卒の初任給が250ドル程度の国なので、月収で3万円弱。

ベトナム人の経済力を考えると、iPhoneをスリやひったくりで得たほうがはるかに効率的に思えてしまう気持ちも分からないではない。


ホーチミンの危険なエリアと手口

ホーチミン歌劇場
ホーチミンの中でも危険なエリアとしては、市民劇場の周辺とか、ベンタイン市場、さらにはサイゴン川沿いといったいわゆる定番の観光地が挙げられる。

サイゴン川沿いは人が少なくなったところが危険なので、そういったところでは暴行の常習犯もいるという。

それに対して、ホーチミンのベンタイン市場や市民劇場の辺りは、観光客目当てのひったくりが多い。

それと同様の傾向をもっているのは、ブイビエン通りやファングーラオ通りといった、いわゆるバックパッカーが集まってきたり欧米人向けのバーが多いエリア。

確かにここはたくさん外国人がいるので、ひったくりやすりにとっては、カモが大勢歩いているようなものだろう。

夜のブイビエン通り
ブイビエン通り

私もファングーラオ通り沿いのLiberty Hotel Saigon Parkviewに宿泊した時、夜7時頃に食事のために外に出ようと思ったら、突然ドアマンが扉の前に立ちふさがってきた。

意味不明だったのだが、かばんには気を付けるように繰り返し言われた。

最初は、突然行く手を遮られたので何をしているのかと戸惑ったが、どうやらスリやひったくりに気を付けるようにという親切心だったらしい。

治安の悪い街ならではの忠告だった。

少し変わったところだと、サイゴン川のディナークルーズに行く人が、その乗り場でひったくり等に遭うことがあるという話。

クルーズ船に乗ればある程度安全になるが、その直前の部分は気が緩みやすい。

しかも、サイゴン川近くはトンドゥクタン通りというベトナムの中でも非常に車の通りが激しいところで、私も渡ってみたのだが、慣れないと相当緊張する。

トンドゥクタン通り

と言っても、現地のベトナム人は平気で渡っていくし、10歳ぐらいの男の子がアイスを食べながら余裕しゃくしゃくで渡れるくらいなので、コツをつかんでいる彼らにとっては大したことではないのだろうが、あの無秩序さは日本人にとっては相当ストレスになる。

この道を渡るという一仕事を終えて、もうディナークルーズの乗り場も目の前になって気が緩んだところを狙うとは、敵もしたたかというところだろう。

他には、チョロンというエリアがチャイナタウンになっていて、貧富の差が激しく危険なエリア。

もっとも、ホーチミンを訪れても、チョロンに足を踏み入れない人が多いと思うので、あまり関係ない気もする。

また、ホーチミンの7区と8区は貧困層も多いエリアで、外国人はもちろん、ベトナム人であっても治安面で不安なために夜には近付きたがらない場所。

7区や8区に宿泊したり、足を運んだりするのは外国人旅行者には珍しい行動パターンだと思うので、あまり当てはまらないと思うが、もし行く機会があれば気を付けることをお勧めしたい。

また、ホーチミンの空港であるタンソンニャット空港については、タクシーのトラブルが多く、本来であればベトナムはタクシーがメーター制になっているが、料金交渉をしてきたり、あるいはメーターの金額をごまかしてきたりすることもあるというので、その点は注意。

タンソンニャット空港

特に初めてベトナムにやって来た場合、通貨であるドンの0の多さに戸惑うことになるが、タクシーのメーターだと0を3つ省略しているので、そこをごまかして詐欺まがいの説明してくる運転手も一部にはいる。

例えば、メーターに100と表示されている場合は、0が3つ後ろに省略されているので、10万ドンということになる。

10万ドンというのは、日本円にするとだいたい500円位。

比較的評判がいいタクシー会社となると、ピナサンタクシーとマイリンタクシーもあるが、厄介なのは、これらのタクシー会社の車を装っているものもあるということ。

マイリンタクシー


現地の人から見ると偽物であることは一目瞭然だとしても、初めてベトナムを訪れた旅行者にとっては、見分けがつきづらく悩ましいところ。

なお、本物のピナサンタクシーの場合、助手席の手すりというか、ドアの内側に日本語でも料金の説明等が載っていて、評判が悪いベトナムのタクシー業界において一線を画そうという気概を感じた。


ハノイの状況は?


北部のハノイも、ホーチミン同様に治安は悪いとされるが、特に多いのはやはりひったくりとすりと置き引き。

宿泊したApricot Hotelのマネージャーが親切で、市内の説明をいろいろとしてくれたが、その中で何度か言われたのは、絶対に荷物を車道側に持ってはいけないということと、常に気をつけないとひったくりに遭うという話。

すりやひったくりというと徒歩を連想しがちだが、バイクでのひったくりもあるので、ハノイでは車道側ではなく、できるだけ反対側にかばんを持っておいた方が安全。

これは別にベトナムに限った話ではないが、観光客の多い旧市街においては、こういった基本的な注意は怠らない方がいい模様。

なんだかナポリの歩き方を思い出した。

ナポリもイタリアで特に危険と言われており、治安の悪さが街の美しさを損なっていると言われがちだが、ハノイもそのレベルの安全度なのかもしれない。


ベトナムならではの詐欺も

ハノイの街並み
ベトナムの通貨であるドンは桁数が多いので、外国人からしてみるといくらが妥当な金額なのかはっきりしない時がある。

特に日本人の場合、英語で数字を言われることに慣れていないので、なおさら理解が難しい。

日本だと、1万、あるいは1億、1兆と0が4つ付くごとに別の単位に変わっていくが、英語の場合、0が3つでサウザンドやミリオンに変わっていくので、区切りが違う。

それを理解して、さらに日本円の価値に換算しなければならないので、頭を働かせなければならない。

計算している間にも会話は進んでいくし、見慣れない紙幣を出さなければいけないので、その段階で間違えるといったミスもありえる。

こういったことは現地の詐欺師も良く分かっているので、あえて桁数を間違えるように誘導してくるケースがある。

例えば、バイクタクシーの場合は金額が交渉制なので、メーターで支払うタクシーとは違い、交渉さえ成立すればいくらでも合法ということになる。

そのため、こちらは200円位のつもりで話していたのが、実は2000円だったというケースがある。

それを防ぐためには、まず落ち着いて交渉することと、事前に支払うお札を見せて、これでいいのかということを確認しておくのが比較的簡単にできる対策になる。

耳で聞いて理解していても、それが正しいかどうか確信を持てない場合も多いだろうし、例えこちらが意図しているような金額で合意が成立していたとしても、バイクタクシーが目的地に到着した後で、相手がとぼけて過剰な請求をしてきたり、言いがかりをつけてきたりといったトラブルも存在する。

それを防ぐためにも、実際にお札を見せて、この金額で本当に合っているのか、乗車する前に確認しておいた方が安心できる。

文字で書いて提示するのもいいが、ひったくりのリスクを考えると、スマホの画面での金額の提示は避けた方がいいだろう。

バイクタクシーの運転手以外が狙ってくる可能性も否定できないし、仲間内でグルになって盗みにかかることだって想定できる。

治安の良くないベトナムで、わざわざ貴重品を意味もなくさらけ出すメリットはない。

通貨の数字の大きさを利用した詐欺は、インドネシアやインド、ラオス等でも報告されている。

その中でも発生件数が圧倒的に多いと言われるのがインドで、さすが混沌の国。

両替の時も、桁を間違えないように慎重に確認することをお勧めする。

もしくは最初から両替商を利用せずに、ATMでお金を引き下ろす方が安心できる。

SacombankのATM


マッサージでのトラブル


マッサージ店の中には、通常の相場とは明らかにかけ離れたチップの額を請求することによって、表の看板の金額と支払額が大きく変わってくる場合もある。

例えばホーチミンであれば、ドンコイ通りの周辺にこういった店が比較的多いようで、被害が報告されている。

一般的に海外のチップの相場というと、料金の10%から15%とされることが多いが、平気で60%〜70%ぐらいの数字を言ってきて、それを断ると威圧してくる店もあるらしい。

特に女性客であれば、男性のマッサージ師に乱暴に迫られるだけでも恐怖を覚える。

こういった悪質なマッサージ店は外から見えないだけに厄介なところで、表の看板通りの優良な店との違いを見た目だけで見分けるのは不可能。

ハノイやホーチミンで安心してマッサージを受けたければ、事前に情報を調べておくとか、ホテルで評判のいいところを聞いてみるとか、そういった対策が必要だろう。

私は面倒くさいのでそこまでしなかったが、呼び込みで入ったところでも特にトラブルに見舞われることはなかったが、それはただ単に運が良かっただけかもしれない。


ベトナムの独特の交通事情

ハノイの交通事情
ハノイやホーチミンを中心として、ベトナムで治安の悪さとして語られるのは、軽犯罪の事件が多いが、それ以外にも注意しておくべきこととして、とにかく交通事故が多いということがある。

まず、バイクの数が他の東南アジア諸国の中でも特に多いということもあるが、ホーチミン在住の日本人駐在員の知人の話によると、この国においてはバイクが歩道を走るのは合法らしい。

しかもその場合には、車道のように方向が決まっているわけではなく、右側通行でも左側通行でもいいので、人をひかないように注意すれば走っていいという話だった。

これが本当に法的に許されているのかどうかわからないが、実際問題として言うと、タイやフィリピンでも歩道をバイクが逆走していくことはある。

ただし、これはあくまでも一時的な処置で、彼らもずっと歩道を走ろうと思っているわけではなくて、都合のいいところまで一時的に歩道を走っているという扱いになる。

しかしながら、ベトナムではこの行為自体が適法という話だったので、この辺りも要注意。

たしかにハノイを歩いている時も、歩道をバイクが走ってくる姿は何度も目の当たりにした。

ベトナム在住者の中には、歩道を歩いていて何度か後ろからバイクにぶつかられたという人もいる。

その人は毎回大きな事故に見舞われたわけではなくて、ちょっとぶつかられたぐらいというが、ベトナム人のドライバーに特に悪気があるわけではなさそうで、申し訳なさそうという様子もないというので困ったもの。

実際現地を訪れてみると、ベトナム人はかなり中国人に気質が近く、パーソナルスペースや他人の権利に対してはかなり鈍感な印象があるし、無駄に気が強い。

そういったことを考えると、後ろからぶつかってきておいて、油断していたお前が悪いという態度を取られるのもあながち誇張した話でもないのだろうと、妙に納得してしまう。

と思っていたら、私もホイアンで後ろから来た自転車がぶつかってきたが、謝罪も申し訳無さそうな様子も見られなかった。


総合すると、ベトナムの治安は極端に悪いわけではなく、危険がそこら中に散らばっているわけではないが、軽犯罪と交通事故には要注意。

例えば、東南アジアの中でも代表的な旅行先であるバンコクと比べれば、圧倒的にホーチミンやハノイの方が治安が悪い。

これは、現地を訪れて肌身で感じるところ。

犯罪に巻き込まれないためにも、交通事故に遭わないためにも、バンコクにいる時に比べて気を張っておく必要を感じた。

男女を問わず、一人旅で訪れることができる治安のレベルではあるが、注意は常に必要だし、極力深夜の外出は控えた方がいいだろう。

逆に言えば、海外で持つべき注意を怠らなければ、ひとまずはそれなりに安全ということになる。それなりではあるが。


なお、フエやダナン、ホイアン等の小さな街については、ハノイやホーチミンよりもずっと安全なので、こちらの方が旅行のハードルは低い。

ただし、フエはフバイ国際空港がありながら、どうもベトナムの国内便しか発着していない模様。

フバイ国際空港のチェックインカウンター

ダナンについては国際便も就航しているが、本数が少なくて実用的ではない。

結果として、治安が良いとは言えないハノイやホーチミンを経由することになり、せっかくだから街を見てこようかという気になるのも自然な流れ。

特にホーチミンは渋滞に巻き込まれなければ、市街地まで15分程度という気安さがある。

行き帰りのタクシーで不運に遭わなければトラブルに巻き込まれるリスクは小さいが、この点で手放しに大丈夫とは言えないのが難しいところ。

本当はバンコクやクアラルンプールのように、市内までエアポートリンクにあたる電車でもあればいいのだが、残念だがタクシー移動になってしまうのがハノイ・ホーチミンの現状。



ベトナム中部の治安は?

ホイアン
中部は人口や経済規模が最大規模のダナンでも、北部のハノイ、南部のホーチミンと比べると街の規模は著しく小さくなる。

まして古都ホイアンやフエならなおさら。

日本橋(来遠橋)の存在でも知られるホイアンは、基本的な治安は悪くない。

ただし交通事情は悪く、1ヶ月の滞在中に後ろから2回自転車にぶつかられ、3回ほどバイクと接触しそうになった。

クラクションを鳴らしながら、人があふれる歩道もおかまいなしにバイクが走ってくるので安全とは到底言えない。

スピードを出していないので死亡事故のリスクは小さいだろうが、ストレスなく安全に歩ける街には程遠いのが現状。


それに比べるとフエはのどかな街で、交通量もホイアンに比べれば少ない。

フエ

ベトナム中部については、どういうわけか信号がろくに設置されておらず、それが交通事情のカオスぶりに拍車をかけている。

犯罪に巻き込まれるリスクは、ハノイ・ホーチミンのような大都市に比べて小さく、その意味で治安はいいものの、外を出歩く時にはバイクに注意する必要がある。

海外で交通事故に巻き込まれては面倒だし、ベトナムのような国民性の国でまともな補償を受けるのがどれだけ困難か、想像するだけでも気が重くなる。


周辺国と比べると?


これまでに住んできたタイ・台湾・フィリピン・マレーシアとベトナムを治安の面で比べると、タイと台湾の方が明らかに安全。

一方、マレーシアとはいい勝負と感じる。

マレーシアにも2年住んだが、きなくさい話を耳にすることもあれば、たびたびタクシートラブルに見舞われることもあった。

フィリピンとベトナムでは、さすがにベトナムの方が安全。

マニラではエリアによって、短い距離でも徒歩での移動は避けた方がいいほどで、マカティのような安全な場所はともかく、それ以外の場所は安心できる環境ではなかった。


伝えるのが難しいこと

どんな仕事をするか、どこに住むか、誰と付き合うか?


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執筆者、伊田武蔵

「旅をするように暮らしたい」

そんな思いで2011年に
下見なしで海外移住後、
フィリピンとマレーシアで
コンドミニアムを借りて住む。

その後、
今後の移住先候補の視察のため、
各国を周り住環境の研究をしながら
2年9ヶ月のホテル暮らし。

1年間の台湾生活を経て、
現在はタイでの暮らしを満喫中。

フィリピン永住権と
マレーシアのリタイアメントビザ、
タイランドエリートを取得済み。

8カ国に資産分散。

伊田武蔵の変人疑惑

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