アメリカのグリーンカードと市民権取得による国籍変更のデメリット




これまでにもグリーンカードを取ってアメリカの永住権を取ったり、
さらには市民権を取得して日本国籍を捨てることについて
メリット・デメリットを調べたことはある。


一部の人から、
私は国籍をすでに日本から変えていると思われているが、
実際は変更していない。

おそらく、マレーシアのリタイアメントビザと
フィリピンの永住権を取得したことで誤解を受けたのだろう。

これらを持っていても、
国籍にはまったく変更はない。

もちろんパスポートも日本のものを持っている。



それはそうと、グリーンカードなら抽選で得られるし、
私のように差し迫った必要がないのであれば、
気長に待ち続けるという手もある。

将来に向けての選択肢を増やす意味で、
とりあえず抽選に参加しておくということも考えた。

ニューヨークやワシントン、フィラデルフィアのような
東海岸の都市には魅力を感じないが、
シアトルやラスベガスといった西海岸なら話は別。

あるいはポートランドやデンバーも興味深い。


さらに言えば、
アメリカは市民権を取得することも可能。

グリーンカードを取って5年以上滞在していれば、
その権利を得ることができる。

この場合、半年以上海外に出てアメリカに戻ってこない時期が
過去の5年間の中でないとか、
半分以上の期間を米国内で過ごしているといった条件はあるが。



条件を見てみると、
グリーンカードから市民権へのステップアップは
ハードルが高いような、低いような。

ただ、永住権自体がアメリカ居住を前提にし、
あまり海外に長くいると剥奪されるおそれがあることを考えると、
市民権取得に必要な条件はそれほど厳しいものではない。



加えて、グリーンカード取得時点で、
世界のどこにいてもアメリカに納税義務が発生する。

これは属人性と呼ばれる税制度で、
世界的に見ても特殊な方式。

日本のように属地性を取っている大部分の国であれば、
住んでいる国での課税が大原則。

しかし、アメリカ人はもちろん、
グリーンカード保有者も居住地にかかわらず課税される。


このデメリットはアメリカ国外に住むことを考えている場合、
思いの外大きい。

決して税率が安い国でもないため、
このような規制を嫌ってグリーンカードを忌避する人は多いし、
私もその一人。


これまでに抽選に参加してこなかったのは、
そのような理由がある。



逆に言えば、永住権(グリーンカード)を取った段階で
属人性の税制は適用されるわけなので、
市民権にアップグレードした場合には
それほど影響がないのではないかという気もしてくる。

市民権が永住権よりも優れている点の例を上げれば、
アメリカの政府機関の職につける。

市民権取得の際には歴史や政治についてのテストがあり、
忠誠を誓う宣誓式もある。

こうしたプロセスを経た市民権獲得者だけが
一部の仕事に従事できる。

なお、宣誓式は30分ほどで終わるもので、
国歌斉唱や大統領からのメッセージの視聴等。

式そのものよりも待ち時間の方が長いらしい。


また、地方選挙や大統領選挙への投票権があるのも
市民権保有者のみで、グリーンカードでは対象外。

家族をアメリカに呼び寄せる上でも、
市民権がグリーンカードよりも条件が有利になっている。

ただ、実際のところとしては、
市民権は特殊な要素があり、
国籍まで変更することになる。


日本は二重国籍を禁止しているため、
アメリカの市民権の取得は日本国籍の喪失を意味する。

制度の裏を突いた方法は若干存在するようだが、
原則として日本人ではなくなる。


少なくても現状としては、
日本人の国際的な信用力はとても高い。

それはパスポートの効力にもはっきり反映されている。

無査証(ビザなし)で入国できる国の数は
世界の中でもトップクラス。

海外で暮らしていても、
日本人でいることに不都合を感じることはない。



日本人であることをやめようとは思っていない。

たしかに他の国に住める権利は確保しているが、
それはベースとして日本国籍があっての話。

市民権は基本的に考えていない。

あくまで永住権まで。



そういえば、
日本の財政が悪くなっていく過程で
属人性への移行が行われる可能性が話題に出た時、
友人が「そんなことになったら日本人をやめる」と
迷わず口にしたことがある。

彼なら実行しそうな気が・・・。


現実に日本が属人性の税制に変更するのは
他国との関係で困難。

実現する確率としてはとても低いはず。

そういった事情でもない限り、
他国の市民権を取る動機は見当たらない。

ましてアメリカでは属人性の税制なので、
国籍を変更しても無意味。


こうして見てみると、
私にはアメリカのグリーンカードも市民権も
取得する価値がないことになる。

フィリピンの永住権やマレーシアのリタイアメントビザの方が
使い勝手がいい。

もっとも、マレーシアの方はすでに先行きの見通しが暗く、
いつまで保持できるか疑問にはなってきているが。



アメリカの永住権・市民権を捨てる人々


2015年にはアメリカの永住権または市民権を放棄し、
米国の束縛から解放される人の数が過去最高に達した。

その人数、実に4279人。

この原因となったのが
外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)で、
この規制のおかげでアメリカ人は
海外で銀行口座の開設を断られることがしばしば。

ウォール街を擁するニューヨークは
世界の金融の中心でもある一方、
アメリカの永住権や市民権を持っていると
他国での金融を自由に利用できなくなる。

海外資産の報告や属人性による税制もあり、
必ずしも受けられるメリットに対して
デメリットが釣り合っているとも言えない。

そのため、このような減少が起きている。


二重国籍を認めている国の人が市民権を捨てた場合、
元の国の国籍のみに戻ることになる。

これはまさに、アメリカ人であることをやめる選択。

こうした道を選ぶ人が増えていることも、
グリーンカードや市民権による不都合が
小さくないことを物語っている。



市民権を取ると日本に住めない!?

アメリカの市民権を得て国籍変更をし、
日本国籍を得た場合には
日本人ではなくなることになる。

そのため、アメリカ人としての扱いになり、
90日以内の日本滞在ならビザは不要。

しかし90日を越える場合には
在留許可書が必要となる。

もっとも、純粋に外国人が申請する場合に比べると
元々が日本人であること、
親が日本人(日本人の実子)であることが加味されるため、
実質的には有利な扱いを受けることができる。


ただし、アメリカから長期に渡って離れていると、
市民権を破棄させられてしまうので
この点の条件には注意が必要。

たとえば日本にいる親が病気になり、
介護が必要になった場合でも
無期限で日本に滞在できるわけではない。

こういった制約も受けることになる。



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