私はジョホールバルのパーマスジャヤに住んでいるが、そこから市内中心部のシティ・スクエアに向かう途中、あるいは夕食でタマン・ペランギに向かう時に夕方5時から夜8時過ぎまで、必ず渋滞する橋があった(朝の通勤時もラッシュになるらしいが、オフィスがない私は見たことがない)。タクシーの運転手の話では、2年ほど前から拡張工事を行なっているものの、なかなか完成しないということだった。
典型的な車社会のジョホールバルで生活する上で、渋滞はかなりのストレスになる。スムーズな交通において明らかなボトルネックになっているわけで、たしかに川は面倒な障害物には違いない。
しかし、この橋の拡張工事がグッドフライデーというマレーシアの祝日が過ぎた頃にいつの間にか終わっていた。当たり前だが大々的な発表も何もなく、2年越しの工事とは思えないほどあっけなっく、見落としてしまいそうにさりげなく。
これまで2車線だった橋が4車線に。これで夕方に帰ってくる時の時間が大幅に短縮される。私の住んでいる場所の場合、この橋以外の場所で渋滞に巻き込まれることはまれなので、これは助かった。
こうしてパーマスジャヤとタマンペランギのアクセスは改善され、車に同乗していた移住仲間と思わず歓声を上げた。
ジョホールバルの場合、渋滞の原因になる箇所は決まっている。毎日のことなので、実際に住んでみれば簡単に分かるが、この時間帯を上手に避けて移動するか、コースを変えておくと移動のストレスを軽減できる。
もっとも、ジョホールバルの渋滞は場所が限られているので、他の都市と比べてひどいわけではないのだが。クアラルンプールのみっちり車が敷き詰められた渋滞はこの街には存在しないので、その点は幸いだが、スカイトレインや地下鉄がある点はクアラルンプールがうらやましい。
ちなみに、首都のクアラルンプールの渋滞ですら、バンコクやジャカルタに比べればかわいいもの。そのクアラルンプールにも遠く及ばないジョホールバルの交通事情は、少なくとも渋滞の面では恵まれているのだろう。
バンコクにはクアラルンプールのスカイトレイン以上に整備された高架鉄道があるが、年々利用者が増えて混雑している。通勤ラッシュは大変らしいし、昼間に乗っても常にほどほど混んでいる。住民や旅行者が増えすぎるのも考えものだ。