海外でコンドミニアムに住む際、
投資用に物件を購入するのとは異なり、
賃貸だと詳しく検討せずに適当に決めてしまっていた。
いちいち現地の不動産業者の評判を
事細かに調べるのは大変だし、
部屋を1年間借りるためにそこまでするのもどうかと。
ただ、その結果として毎回問題が起きていた。
マレーシア1年目の不動産業者は、
退去の際の対応がひどかった。
入居時は丁寧な対応だったが、
契約満了時にはいきなり連絡が取れなくなった。
3回に1回ぐらいしか返信が来なくなり、
退去日の手続きについても説明がない。
結局、退去日翌日の夕方になって、
今すぐ部屋に来ないと
翌月分の家賃をチャージすると唐突に言い出した。
会社に勤めている人であれば、
平日の午後に急に連絡を入れられても
そう簡単に出かけていけないはず。
幸い私は行くことができたが、
入居時との豹変ぶりがひどい業者だった。
友人も同じ業者を使っていたが、
部屋の引き渡し当日になっても
連絡がつかなかったのは同じだった。
マレーシア2年目の業者は逆に入居時がひどく、
ルームクリーニングをほぼしていなかった。
後から話を聞いたら、
1時間ほどかけて消臭のための粉をまきちらしたり、
掃除機をかけたりしただけらしい。
キッチンの引き出しには何年も経っていると思われる
古びた新聞紙が入っていたりして、
触れるのもはばかられた。
入居後の対応には不満がなかったが、
さすがにルームクリーニングが
あそこまで適当だと愕然とする。
マカティでは某日系業者を使った。
当初は日本語による対応だったが、
契約した途端フィリピン人スタッフによる
英語での対応に変わった。
やり口が分かりやすいというか、何というか。
一応日本の本社は有名不動産会社だし、
世界的なネットワークも張り巡らされているが、
ずさんな会社だった。
ネットは早ければ今週中につながると契約時に聞いたが、
実際は2ヶ月近くかかった。
退去前にはフィリピン人スタッフと部屋のオーナーが来て
部屋の状態等の確認を行っていたのだが、
なぜか当日になってコンドミニアムのスタッフが
意味不明な手続きを要求してきた。
フィリピン独特の風習らしいが、
それについても事前の説明がまったくない。
数日前には顔を合わせているにもかかわらず。
そのままマカティを後にして空港に行くため
時間が限られている中で、
予告なしに引き止められるのは迷惑な話だった。
こうして見ると、
3軒のコンドミニアムを借りて、
まともな不動産業者がいない。
マレーシアの時には両方現地系の業者。
ちなみに、マレーシアではネットで探して
他の会社にも連絡をとっていたが、
返信が来るのは10件に2〜3件の割合。
そしてセブについては、
移住を決心して訪れたわけではなかった。
以前にも良い物件があれば借りて、
そうでなければ非定住生活を続けようと思って訪れたところ、
適当なエリアが見つからず断念したことがある。
住む可能性を頭の片隅に置きながらの2度目の訪問で、
暮らしてみたいと思えるコンドミニアムを発見した。
この時に物件の紹介をお願いしたのは、
以前にマカティに住んでいた頃に調べて
信頼できると判断した業者だった。
マカティで連絡した不動産業者は
適当にピックアップしたものだったのだが、
その後半年ほどかけてビザ業者について調べた。
日系のビザ業者は不動産会社も兼ねていることが大半で、
結果として両方について知ることができた。
幸いなことに、もっとも信頼して良さそうな会社が
セブにも支店を出していたため、
そこにお願いすることにした。
そして、住みたい物件がセブ島を代表するショッピングモール、
アヤラセンター近くに見つかったため、
契約することにした。
交通量の多いセブシティ中心部にあって、
比較的周りに緑が多く空気がきれいで、
かつアヤラセンターまで歩いて行ける立地が気に入った。
朝の通勤時に多少うるさいというデメリットについても
最初から伝えてくれたが、
その点は朝型なので特に気にしなかった。
通勤時間帯より前に、自然に目が覚めているので。
マカティ時代の業者のように、
途中で急に対応が日本語でなくなることはなかった。
また、その会社の自社物件だったため
ネット回線はあらかじめ会社名義で開通しており、
入居日から使えて便利だった。
途中でネットが数日繋がらなくなったことがあったのだが、
どうも契約しているglobeという会社の回線が
一帯で不通になっていたらしい。
その時期以外はネット回線が
落ちることがほとんどなかったが、
その時にもすぐに対応してもらえた。
契約者が私ではないため、
globeに直接連絡しても話が噛み合わないことが予想される。
回線が不通になってから4日ほどたったところで
不動産会社に相談すると
すぐにglobe側に連絡を取ってくれた上、
ポケットwifiを持ってきてくれた。
そのおかげで、自宅の回線が使えない間も
家でネットが使用できた。
予想以上に丁寧な対応だった。
ちなみに、ネットが使えなくなった当初は、
アヤラセンターで食事の時にwifiを使ったり、
カフェでケーキを食べながら仕事をしていたので、
実質的には支障がなかった。
とは言っても、
やはり自宅でもネットにつながる方が安心だし、
便利なのは間違いない。
もちろん入居時のルームクリーニングもしっかりしていたし、
毎週手配してくれた清掃業者もフィリピンの基準とは思えないほど
キビキビ働いてくれた。
海外生活を始めてから、
ついに満足できる不動産会社と出会えて、
やはり賃貸でも不動産会社の選択は重要だと感じた。
ただし、今回のように別件でたまたま調べていた場合ならともかく、
1度の賃貸のためだけにそこまで下調べができるか、
と言われると厳しい側面があるのも事実。
次にどこかの国で部屋を借りるとなると、
やはり下調べはそこそこに済ませることになるような・・・。
日本よりも不動産会社の当たり外れが激しいだけに、
ここは悩ましいところ。
ホテル暮らしの場合には、
こうした手間やストレスがかからないことも
魅力の1つとなる。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
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