
私が住んでいるマニラ市内のマカティという街においては、外国人居住エリアが主に二つある。
一つ目が、私が住んでいるレガスピ・ヴィレッジという場所で、もう一つがサルセド・ビレッジ。
アヤラ通りというフィリピンの中でも最も大きなオフィスビルが立ち並ぶ通りを挟んだところに、それぞれの地域がある。
レガスピ・ヴィレッジ
サルセド・ビレッジ
サルセド・ビレッジはアヤラ通りの北側で、フィリピンの無料情報誌であるプライマーにも特集されていたりしたのだが、正直なところあまり魅力がよく分からない。
確かに立地上、グリーンベルトというショッピングモールからも近いし、そのエリアまで行けば多数の飲食店があり、生活しやすいのはよくわかる。
とはいえ、リトル東京からはレガスピ・ヴィレッジのほうが近く、グリーンベルトまでの道のりを考えても、サルセド・ビレッジのほうが若干交通の便は悪い。
そして、サルセド・ビレッジ自体の店舗を見ても、それほど数が多いわけでもなく、質が高い印象も特に受けない。
そう考えてみると、何が魅力的なのかがわからなかった。
ただ最近少し思ったのは、アヤラトライアングルパークという大きな公園のすぐ近くに、サルセド・ビレッジ側にはちょっとしたスーパーがある。
この店を使えるという意味で言うと、確かにサルセド・ビレッジは利便性がレガスピ・ヴィレッジよりもやや高いのかもしれない。
レストランの数で言えば、レガスピ・ヴィレッジも決して多いわけではなく、結局はグリーンベルトやリトル東京に食べに行くことになっている。
そう考えれば、レストランはサルセド・ビレッジのほうが若干多いような気もしなくもないし、何よりもスーパーが近くにあるという意味で言えば、その点のメリットは生活者としてはあるのではないかと。
決して華やかな要素ではないものの、こういった小さな利便性が一年、二年と暮らしていく上では意外に重要なことだったりする。
ちょっとした信号を待つ時間の長さとか、そういったことが住んでいる上では気になったりするものなので、スーパーがあって、なおかつそれなりにレストランもある環境は居住者としては意外に居心地が良いのではないかと、最近ふと感じた。
私の家からもサルセド・ビレッジにあるスーパーに行くことは出来るものの、そのためにはわざわざアヤラ通りを横切って行かなくてはいけない。
実際問題としては交通量の多い道で、信号等も整備されていないので、歩行者用の地下通路を使うことになる。
一回階段を下ってから反対側の出口で上るだけなので別に大した手間ではないものの、意外に心理的な抵抗がある。
どことなく遠くに感じてしまうので、通りの向こう側とこちら側ではだいぶ印象が違う。
こういったことが生活者として暮らしていく上ではそれなりに大きなことではないかと思うので、マカティの中でサルセド・ビレッジが人気エリアであることも理解ができた。
とはいえ、やはり私はリトル東京に行くことも多いので、よりそこまでの距離が近いレガスピ・ヴィレッジのほうが住みやすいと感じてしまう。