チェンマイの治安には2つの落とし穴がある(安全という評判の裏側)

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チェンマイの寺院
一般にチェンマイの治安は良いと言われているし、これはタイ全般にも言える。

さらに言うと、首都のバンコクには世界中から旅行者が集まってくるし、商業が盛んなこともあってスリや置き引き等の軽犯罪がタイの中では比較的多いが、それに比べると地方都市のチェンマイは、かなり長閑な空気が漂っている。

地方都市と言いながらもタイで2番目の町なので、そこまで規模が小さいわけではないが、バンコクと比べると圧倒的な差があることが、現地を訪れるとよくわかる。

この町に移住してきた日本人に聞いても、チェンマイの治安はとても良いという話だったし、カタコトの日本語が話せるタイ人の美容師さんも「とても安全なので、リラックスして過ごして大丈夫」と言ってくれた。


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地元の美容師が語るチェンマイでの注意点

MAYAモール
タイ人の美容師さんが言うには、チェンマイでバイクに乗る時には気を付けなければいけないという話で、中国人観光客が増えて事故が多発しているので、できれば乗らない方がいいし、乗るのであれば事故に巻き込まれないように、ということだった。

しかもタイでは無免許運転への罰則もゆるく、事故を起こしても数千円の罰金で済むことが多い。

つまり、そこらへんを走っているバイクは、無免許の可能性が大いにある。

仮にチェンマイでバイクに乗って事故に巻き込まれたとして、十分な補償が受けられるか?

相手にそれだけの資力があるか?

大いに疑問を持たざるを得ないし、面倒な交渉になるのは目に見えている。

そのため、事故には注意する必要がある。


交通の面でのリスク

3週間ほどチェンマイに滞在していたが、不穏な空気を感じるようなことが一度もなく、日本の中でも福岡駅の周りとか、新宿とか、そういったところよりもよほど危険がない印象を受けている。

では、手放しに安全と言えるかというと、そうとも言えないところもあって、先程の交通事故の問題もその一つ。

チェンマイという町は、基本的に歩行者にあまり配慮していない町作りをしている。

歩道があるだけ新興国の中ではましな方ではあるが、道を渡ろうと思っても信号は滅多になく、車の流れが途切れたところで様子を見て渡らなければいけない。

この町はバイクも多いので、車の陰からバイクが飛び出してくることもあり、そういったところにも気を付けないと大けがをすることになり兼ねない。

そこら辺はかなり不便なところはあるし、人間と車やバイク以外にも、少々厄介な存在が一つある。


チェンマイで二日続けて危険を感じた

お寺
せっかくチェンマイを訪れたので寺院巡りをすることにしたが、さすがに雨季とはいえ、昼間に歩くのは暑い。

チェンマイの寺院の多くは運河で囲まれた中心部に密集しているが、それぞれに分散していて、トータルで見るとかなり歩くことになるので、昼間に全てを回るよりは、夕方の食事前に行くことにした。

その時間帯であれば、まだ陽は沈んでいないものの、傾いて随分と日差しが弱まる。

赤道に近い南国のセオリーの常として、直射日光があるかないかで随分と体感気温は変わるので、ギラギラした太陽が真上にある日中よりも、夕方頃の方が格段に涼しくなる。

夜になってしまうと寺院が閉まるので、その前の時間帯を狙うことにした。

しかし、ここで危険な思いをすることになった。


人気のないお寺で犬に追われる

はじめは、市街中心部の東側にあるWAT CHAI SRIPHOOMという寺院を訪れた時のこと。

チェンマイの中では特別大きな寺院ではないものの、かなり立派な建物であることは敷地の外からもうかがえた。

そこで中に入ってみると、もうすでに観光客や参拝者はおらず、私一人のようだった。

軽く一通り回ってから別の寺院に行こうと思っていたら、入口の方から犬がものすごい勢いで吠え立ててきた。

4本の足で地面を踏みしめて、絶対に逃がさないと言わんばかりの態度で吠えてくる。

思わず逃げようとしたが、何しろ犬が出入り口の側にいるので、そこから外に行こうと思うと犬に向かっていかなければいけないことになり、見回してもやはり誰もいないので、自分で切り抜けるしかなかった。

仕方がないので、木の植え込みをぐるりと回る形で、犬が後ろをついてくるように誘導し、出入り口がフリーになったところでそちらに全力でダッシュをすることにした。

結果として噛まれたりすることはなかったものの、背中から汗がどっと出ていたし、寺院を出たあたりでさらにもう1匹の犬が加わり、ますます状況は悪くなるし、思わず道に飛び出してしまうと、今度は車やバイクにひかれる可能性もあるしで散々だった。

本当はWat Chedi LuangやWat Lok Moleeも見る予定だったが、結局そのままその日の寺院巡りは終了して、食事をとって早めにRarinJinda Wellness Spa Resortに戻ることにした。


翌日もまた・・・

その翌日には、同じぐらいの時間帯にWAT CHIANG NANという寺院に行ったが、前日の件もあって注意深く中に入っていくと、奥の方から犬が吠え立てる声が聞こえた。

どうやら首輪等は繋がっていないらしく、走ってきたのが見えたので、結局入口の辺りで引き返してそのまま逃げ出すことになった。

チェンマイはタイや東南アジアの他の国と同じように野良犬が多く、今回の犬に関して言うと、半分寺で飼っているようなもので、半分野良犬のような扱いという中途半端なポジションになる。

まだ寺院の門は閉まっていなかったので、中に入ること自体は問題はないはずだが、犬は夜になると凶暴化する傾向にあるので、他の観光客も多い時間帯に行った方が安全な模様。

ちなみにチェンマイの中でも大きな寺院の一つ、WAT PHRA SINGHという寺院では、昼間に行った時でもやたらと吠えている犬が1匹だけいた。

ここは観光客でごった返しているので、自分一人が明確に標的にされるようなことはないという意味で、まだましな方ではあるが、2日に渡って追い回された後だったので、かなり恐怖を感じた。

チェンマイの治安というには、若干外れる内容ではあるが、こういった危険もあるので、野良犬には注意して欲しいところ。

噛まれてしまうと狂犬病をはじめとした各種の感染症にかかることもあるし、海外で治療を受けることには不安を覚える人もいると思う。

さらに言えば、実務的な面で保険はどうするかとか、そういったところでも面倒な問題が生じるので、極力海外で怪我をしたり、犬に噛まれたりするのは避けたいところなので要注意。

基本的に野良犬も人を襲ったりしないし、チェンマイにいる野良犬の多くは、南国らしくのそのそと動くか寝そべっているかばかりで、凶暴性を発揮することは滅多にない。

しかしながら、本気で闘争本能をむき出しにして襲い掛かってくることもあることは、今回の2回のケースで体感することとなったので、チェンマイに行く際にはご注意を。


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