以下はロンドン在住の山本さんからの投稿
イギリスのイベントでガイフォークスデイというものなんですけれども、イギリスでは10月31日のハロウィンが終わりますと、もう街の中は一斉にクリスマスの装いを始めます。
もう本当にこれが盛り上がってまして、大きな街中の通りがすべてたくさんのイルミネーションで飾られて、すごくうきうきした気分になっていきます。
11月に入ってすぐにですね、突然私の家の周りが夜にざわざわとするんですね。
それでそこら中からポン、ポンという音がして、最初これは何か発砲事件か何かなんだろうかなんて思っていたんですけれども、どうも毎晩それが続くんです。
で、そう思って夜に通りを歩いてます時に花火が打ち上がっていたんですね。
これは個人のお家のお庭から上げられているような小さな花火だったんですけれども、それがそこら中からポンポンと上がるんです。
日本でしたら花火って言いますと夏に浴衣で、団扇でパタパタと涼みながらお庭でみんなで楽しむような風情のあるものと思っていたんですけれども、イギリスでは11月にガイフォークスデイが行われて、それが花火を打ち上げるイベントだったんですね。
それに向けて皆さん、お家の庭だとかいろんなところで花火を楽しんでらっしゃったんです。
このガイフォークスデイというのが11月の5日にあるんですけれども、その昔スコットランドでカトリック教徒たちが蜂起しまして、ロンドンにあります国会議事堂を爆破して国王を暗殺しようという計画が持ち上がったそうなんですね。
その国会議事堂を爆破する前にテロリストたちの計画がどこかからか洩れ、まさに爆弾に点火されるというときに一味をとらえたそうなんです。
その時の首領がガイフォークスという名前の人だったらしくて。
で、爆破するという計画だったので、ものすごくたくさんの火薬が国会議事堂の地下から見つかったらしいんです。
現在ではこのテロリストたちを捕まえた、テロを未然に防いだということで、ガイフォークスを捕まえたイコール火薬を見つけた、それが花火につながったようで、それがこの時期のガイフォークスデイというイベントになったそうです。
昔ですと、ガイフォークスの人形を首に縄を吊るした状態で街中を引っ張るなんていう、見る人によっては残虐なお祭りだったようなんですけれども。
いまでは花火の習慣だけが残って、11月5日は街の至る所でものすごく盛大な花火大会が開かれるそうなんですね。
この花火大会はちょっと見には行けなかったんですけれども、街中の至る所でそんな花火の楽しみ方をするのにまずびっくりしまして、日本との花火に関するとらえ方というか、風情の違いが明らかになったイベントでした。