2年9ヶ月の海外放浪生活を振り返ってみた。その後の話も掲載

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ブラティスラヴァ
これまで、自宅を捨てて
海外放浪を2回行ってきた。

1回目は1年半、
その後4ヶ月セブでコンドミニアムを借りた期間をはさみ、
2回目は1年3ヶ月。

合計すると2年9ヶ月の海外放浪生活を
経験してきたことになる。

その前にはマレーシアとフィリピン(マニラ)に
合計3年住んでいた。

そして、次にどの国に住もうかと思った時、
自宅とビザを用意して一つの国に住むより、
当面はいろいろな国を転々とする方が
魅力的に思えてしまった。

そもそも仕事の制約で
どこかの国に住まなくてはいけないわけでもなく、
海外を放浪していても仕事に支障があるわけでもない。

むしろあちこちの国を周っていても、
費用よりも収入の方が上回る状態を作れていたので、
貯金を切り崩して費用を捻出する必要もない。

ある意味、
無期限で放浪生活を送ることも可能な状況になっていた。

そんなわけで、
途中で世界一周も入れながら
放浪生活をしたいと思うようになり、
マニラの自宅が賃貸契約の1年を迎えて
自宅を引き払ったところで旅に出た。


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周った国

チェンライのマーケット
思い出せる範囲で国名だけ書いていくと、
インドネシア、シンガポール、オーストラリア、
香港、マカオ、タイ、ベトナム、イングランド、
アイルランド、ポルトガル、スペイン、ポーランド、
ハンガリー、チェコ、スロバキア、ドイツ、
ブルガリア、ルーマニア、カナダ、アメリカ等を訪れた。

時には知人や友人に会うこともあったが、
基本的には一人旅。

ホテルに泊まることが多かったが、
時にはAirbnbを使うことも。

特にヨーロッパや北米では
洗濯機が付いている物件はありがたく、
洗濯物を一掃するのに役立った。

海外を放浪したいと思った時、
少々気がかりだったのはこの点。

アジアの中ではランドリーと呼ばれる
数百円で洗濯から乾燥まで行ってくれる店が
外国人の多いエリアでは散見される。

しかし、欧米ではそうした店を見かけないので、
自分でやることになった。


ビザなしで可能な範囲の滞在

プラハ

マレーシアではMM2H(リタイアメントビザ)、
フィリピンではクオータビザ(永住権)を取ったが、
次にまた別の国に住みたいと思ったらビザが必要になる。

当然ながら、
容易にビザが取れる国ばかりではない。

住みたいと思う国は無数にあるものの、
実際に住めるかどうかはビザの影響が大きい。

一方、日本人のパスポートがあれば
たいていの国にはビザなしで入国できる。

つまり、短期間の旅行なら簡単だが、
住み着こうと思えば大変。

そして、ビザなしの滞在期限は
ベトナムやラオスのように15日しかない場合もあれば、
カナダのように半年もある場合も。

国によって差は大きいが、
基本的にはビザなしの滞在期限まで
あと数日というところまで使い切る方針で。

次々に観光地を巡るようなタイプの旅ではなく、
現地で暮らすように旅をしたかった。

これからの居住地を探すための放浪でもあったので、
旅行者というよりは移住先の下見のような視点も
常に持ち合わせていた。


自宅は必要か?

バンコクの自宅リビング
実際に海外を放浪してみて、
自宅は生活に必須という考えは
思い込みであることが分かった。

本質的に考えれば、
1年契約で自宅を借りるのも、
一泊の契約でホテルを予約するのも同じこと。

ましてAirbnbであれば、
ますます通常の家の賃貸に近くなる。

こうして先入観が一つ消えたのは
放浪生活の成果の1つ。

ただし、自宅をカスタマイズして
自分にとって最適化するには
それなりの期間同じ部屋に住むことが必要。

この点では不便を感じることもあった。

特に問題だったのは立ち机がないことで、
仕事をする時も本を読む時も
常に座り続けなければいけないのは
健康管理の上ではマイナスだった。


費用は意外に安い

ポルトのドウロ川

通常の旅行の場合、
自宅の家賃を支払いながら
ホテル代を上乗せすることになる。

一方、私の海外放浪生活の場合は
自宅を引き払って出てきているので
家賃は存在しない。

ホテル代だけ。

ホテル代が通常の家賃の2倍強かかったが、
それ以外の費用はさほど大きくない。

たとえば、食事。

ハンガリー料理
放浪中ではなくても外食ばかりだったので、
この点は特に費用が変わるわけではない。

せっかく見慣れない土地に来たことだし、
珍しいものを食べようと財布がゆるむこともあるが
食費が2倍になったりはしないし、
たかが知れている。

航空券代をはじめとした移動費はかかるが、
長期滞在型の旅をしていたので
たびたびまとまった金額が出ていくわけではない。

アジアからヨーロッパや、
北米からアジアのような長距離フライトは
それなりの費用にはなるものの、
普段は短距離移動が基本。

そのため、1年の平均で考えれば
移動費は50万円以内に収まった。


放浪生活の終着点

ハンガリー、ペーチュ

途中、セブでの中断をはさんだのは、
単純に住心地の良さそうなコンドミニアムが見つかったから。

その段階では、
放浪生活を続けてもよかったし、
セブに住んでもよかった。

そして、セブでの生活が終わって
放浪生活を再開することになったが、
毎年約3ヶ月を過ごしていたヨーロッパに
ふと飽きてしまった。

3年連続で行けば、
それは仕方ないかもしれない。

おおむね行きたい街も周ったし、
非日常だった放浪も単なる日常に落ち着いてしまった。

目新しい非日常も、
身近にあふれれば日常に成り下がる。

そうなった時に、
住んだことのない国に住んでみる方が
次の成長につながる気がした。

また、もう1つ現実的な問題もあった。

各国の入出国管理の役人から見ると、
自宅があるのが通常という価値観がある。

一方、パスポートの記録を見ると
居住地がまったく分からない状態になっているので
無意味にあやしまれることが増えてきた。

入出国管理での面倒を避けるには、
1年程度は同じ場所に住む期間を作った方が
得策であるように感じ始めた。


放浪生活のその後

台中

放浪生活を終えると決めても、
海外に住むのはデフォルトで考えていた。

そして、舞台に選んだのは台湾。

その中でも台中という中部の街を選んだ。

バンコク滞在中に不動産会社に連絡し、
部屋探しの段取りは付けておいた。

そして、いざ台湾で暮らし始めると、
放浪生活の反動のように
固定された居住地の環境を
いかに整えるかを楽しめるようになった。

もしもフィリピンから台湾に直接引っ越していたら、
こうした新鮮な気持ちも味わえなかったのだろう。

放浪生活のその後は、
丁寧に暮らすことが当面のテーマになった。

そして、自宅がない状態に恐怖も違和感もなくなった以上、
再び放浪の旅に出ることもあるかもしれない。

やり方も分かっているわけだし、
またいずれ3度目の放浪生活を始めるのかもしれない。



海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

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