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イギリス暮らし歴7年の人に話を聞いてみた



イギリスのロンドンに暮らして7年以上になる菊池さんに、話を聞く機会があった。

元々私も初めて訪れたヨーロッパの国がイギリスであったこともあり、この国には少なからぬ縁を感じている。

他のヨーロッパの多くの国とは違い、ビザなしで6ヶ月滞在できるのも大きな魅力。

本格的にビザを取って移住するのは難しいとしても、半年間のイギリス暮らしをするだけであれば、そういった手続きも必要ないので、かなり現実的な選択肢の一つとなる。

そこで今回は、将来的な移住の可能性なども念頭に置きながら話を聞いていたのだが、そこら辺のことをせっかくなのでまとめておこうと思う。


イギリスの食事がまずいというのは過去の話


もはやイギリスの代名詞とも言える食事のまずさだが、ロンドンのレストランに入ってみると、そんなことはないというのが率直な印象だった。

確かに物価が高いので、費用対効果を考えると良好とは言えないが、純粋に味を考慮した時にまずいという印象は特にないし、これだけの国際都市なので世界中の料理を楽しむことができる。

一般的にヨーロッパの和食は偽物感がすごいので、ロンドンに関してもどうなのかわからないが、少なくともそれ以外の私が食べたものに関して言うと、イギリスの食事がまずいというイメージはない。

現地で暮らしている人の話を聞いたところ、やはりロンドンの食事がまずいというのはかなり過去の話で、現在は評判の良いレストランに行けば美味しいものが食べられるということだった。

ただし、知人に招かれてホームパーティや家での食事に参加する機会には、食べる楽しみはないものと心得ているそう。

やはり現在も、イギリスの家庭の食卓の味つけはあまり美味しくはなく、テーブルで自分で塩コショウ等を使って、味付けをするぐらいのレベルなので、そもそもしっかり料理して美味しいものを出そうという意思は、日本人や多くのヨーロッパの家庭ほどではないという話だった。

確かに、プロのコックが作るレストランの料理と家庭料理では、事情が違うのは当然の話。

しかも物価の高いロンドンにおいては、共働きが基本なので、専業主婦が時間をたっぷりかけて料理に集中することはできないし、仕事の片手間で作るようにならざるを得ない。

そう考えてみると、21世紀になってもいまだにロンドンの家庭の食事がいまいちだとしても、それは仕方のないことなのかもしれない。

歴史的に連綿と続いてきた残念な味付けの文脈と、食事にこだわっていられない家庭事情や仕事事情を鑑みれば、ある意味やむを得ないこと。

実際にイギリスに暮らすとしても、別に現地の人に料理を作ってもらって生活するわけではないので、この辺りはあまり関係ない。


物価は東京以上に高い


今回話を聞いたのはロンドン在住の人だが、物価について言うと、明らかに東京よりもコストがかかるということだった。

これは旅行をしていても感じるところで、例えば1泊1万円ぐらいのホテルを取れば、ハンガリーやポーランドならそこそこの部屋を取ることができるが、ロンドンではギリギリでシングルの部屋が見つかるかどうかで、スーツケースを広げるだけのスペースすらなかったりもする。

食事に関しても、例えば1000円で外食をしようと思うと、サンドイッチやマクドナルドのハンバーガー等、ファーストフードしか食べられないことが多く、そこら辺もやはり費用対効果の面で言うと、あまりよくはない。

家賃に関しても、東京に住んでいた頃より、イギリス暮らしを始めてからの方が5割増し程度になったということだったので、そういった点で、イギリス暮らしには総合的にコストがかかることは覚悟しておかなければいけない。

とはいえ、オーストラリアのシドニーやメルボルンの方が、今ではすでに物価が高くなってしまっているので、そういった意味ではイギリスの方が、比較する国をオーストラリアに設定すると、お得感があるのも一面では真理。


移民には厳しい目が向けられる部分も


ヨーロッパには、貧しい国や紛争地からの不法な移民も含め、多くの移民が流れ着くことで知られている。

アフリカや中東からの移民は不思議なもので、日本人の感覚からすると、彼らは貧しいから移民になっている気がするが、不法入国をしているのは必ずしもその国の最底辺層ということではない。

むしろある程度豊になってくるとコーディネーターに支払えるお金ができるので、ちょっと豊かになったぐらいの階層の人が、不法入国者になりやすいという。

そして彼らは、南側にあるスペインやイタリア、ギリシャ等にまずは漂着し、そこで移民としての生活が始まるわけだが、多くの人が目指すのはヨーロッパの中の貧しい国ではなく、イギリスやドイツに行くことを希望するという。

当然のことながら、特筆すべき特殊な技能があるわけでもなく、単純労働しかできない移民が大量に流れてくれば、イギリス国内の低所得の労働者の職が奪われることになり、国民の不満が高まる。

そういったこともあって、移民の標的にされているイギリスやドイツは、この辺りのことについては、かなり敏感になっている。

政府やイミグレばかりではなく、国民の間にも不満がくすぶっているので、正式にビザを取って現地で働いていても、外国人、さらに言えば人種が違う者として、差別的な視線を向けられたり、はっきりと文句を言われたりする場面も、ごくまれにはあるらしい。

ただし、元々イギリスはロンドンを中心に多国籍国家となっている部分があるので、極端に外国人や異なる人種を排斥しようという動きまではないということだった。


居住地はロンドンか郊外か


イギリス暮らしをするといっても、ロンドンに住むのか、あるいはバーミンガムやリバプール、マンチェスター、オックスフォード等の地方の街や、もっと郊外の村に住むのか、といった様々な選択肢がある。

知名度のことを考えると、やはりロンドンがナンバーワンだし、利便性についても同様。

ロンドンの地下には世界でも有名なサブウェイが張り巡らされ、移動についても便利だし、買物や食事にも困らない。

大英博物館やナショナルギャラリー、テート・モダン、テート・ブリテンといった美術館は無料で入場できるので、歴史やアートにも気軽に触れられる。

一方で、本当にイギリスらしいのは地方だと言われているところもあり、例えばガーデニングを世に広めた英国式庭園は、ロンドンではなく郊外が発祥とされている。

確かにロンドン以外の小さな村にしばらく滞在してみるのも魅力的だし、コッツウェルズや湖水地方ではなくても、魅力的な村は数多くあるらしい。

どちらか一方に絞るというよりは、タイミングで選んでもいいし、たまたまいいところが見つかれば、その流れで借りられる部屋があれば住んでみるのもいいかもしれない。

そもそもロンドンか、郊外かの2択ではなくて、両方に住んでみるという選択肢も当然あるし、そこら辺は移住する時に、うまく調整できればいいと思う。

ただし、個人的にはイギリス暮らしをするなら地方にも一度住んでみたいし、そうでないのであれば、ロンドン等の大都市に住みながら、時々郊外に行くライフスタイルもいいかもしれない。


大切なことを

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