私が海外居住者である関係もあり、このブログでは移住や海外生活についての情報を提供することが多い。そのため、とにかく日本から出ることを推奨しているように誤解されることがあるが、実際にはそんなことはない。
海外居住者になるというのは、単なる選択肢にすぎない。もろもろの事情を考慮して日本に住んでいるのなら、それで何の問題もないだろう。むしろ、日本から出ることにこだわってしまうのも問題だ。
ただ、世の中を見てみると、海外移住は難しいと思っている人が多い。その結果として、人生の幅が狭まっているのは残念だと思う。20世紀までは手に入れることが困難だった世界4大自由の1つ、場所の自由を自ら放棄してしまっているのだから。
私は海外に初めて旅をした時、自分の目を見開かされたことを覚えている。先進国なんて大差ないと思って訪れたヨーロッパ各地で、自分の感性をガンガンに揺さぶられてしまった。30年ほど前に首が座って以来、あれだけ脳内を揺さぶられたのは初めてだ。
初めての海外旅行から5年、マレーシアに移住し海外居住者になった。それを皮切りにアジア各国を回っていくようになり、日本以外の国に住むことのハードルが想像よりはるかに低いことも分かった。そして、そこから得られることの多さも。
パスポートを取ったことがないのなら、海外に旅行ぐらいはしてみてほしいと思う。そこで何かが変わるかもしれないし、何も得るものがなかったと思えば日本に住み続ければいい。多くの選択肢の中から選んだ結果なのか、他に選択肢がない状態で送っている生活なのかは、まったく違うものだから。
私もいずれは海外居住者であることを止め、日本居住者に戻る日が来るかもしれないし、それでいいと思ってる。自分が世界のどこに住んでいてもいいということは、そういうことなのだから。
日本に戻るとしたら?
仮に海外居住者としての生活に終わりを告げて日本に帰国するとしても、花粉症の時期だけはスギ花粉を避けられる場所に避難したい。となると、国内なら沖縄、あるいは海外だろう。
仮に3ヶ月花粉を避けるために国外に出るとしたら、台湾やマレーシアのようにビザなしでその期間滞在できる国もあるし、複数の国を周ってもいい。
こう考えると、日本に腰を据えて住むのはなかなか難しい。沖縄ならスギ花粉は避けられるが、住環境として見ると福岡に魅力を感じる部分も。
一時期は日本国内で今後住みたい街の候補を下見して周ろうとも思ったが、当面海外生活に飽きそうにはないので、延び延びになっている。下見が早すぎても、街は変わっていくものなので。
そんなわけで、海外居住者としての生活はまだ続きそうだ。