タイ・フィリピン・マレーシアの違いを元居住者が語る


これまで、タイ・フィリピン・マレーシアには
それぞれ1年以上住んできた。

その経験を踏まえて、
それぞれの国の違いや共通点を
今回は記していこうと思う。


移住先として人気の3カ国

マカティのグリーンベルト
この3カ国は海外移住先としても人気国で、
東南アジアということもあって
ポジション的にはそれなりに近い位置にある。

比較してそれぞれの違いを際立たせるには面白い。


その前に、それぞれの国と私の関わりについて、
簡単に説明を。

最初に住んだのがマレーシアで、
こちらは2つのコンドミニアムを借りて2年住んだ。

その後、フィリピンのマニラ(マカティ)で1年生活し、
セブでもコンドミニアムを借りて4ヶ月暮らした。

セブは当初半年を予定していたが、
気に入った物件の予約が先に入ってしまったため、
その部屋に4ヶ月住むか、
他のコンドミニアムにするかの二択になったので
4ヶ月という期間を選んだ。

その後、台湾での生活を経てタイ・バンコクへ。

こちらは当初1年契約で部屋を借り、
その後半年延長して合計1年半住んだ。


こうしてマレーシア・フィリピン・タイで
それぞれ1年以上生活してきた他にも、
旅行で各地方を訪れたりも。

マレーシアはクアラルンプール、ペナン、イポー、マラッカ等の
主要都市は一通り訪れた。

フィリピンはマニラ・セブ以外に行ったのは
パングラオ島ぐらい。

タイはチェンマイ、チェンライ、プーケット、
アユタヤ、ウドンタニ等を訪れ、
現在はパタヤに滞在中。

と言ってもパタヤに住んでいるわけではなく、
旅行として。

パタヤにやって来て、先日半月が経った。


そんなわけで、
マレーシア・フィリピン・タイとは
少なからぬ縁があったので、
それぞれの違いや特徴について
見ていこうと思う。


見た目は似ている

バンコクのレストラン
マレーシアもフィリピンもタイも
多数派はマレー系という点では共通している。

つまり、人種的には同じで、
特にタイとマレーシアは陸続きなので
これは当然のことだろう。

ここに中国系等の人もいるが、
マレーシアがもっとも多民族国家としての特徴を持っている。

これはタイやフィリピンとの違い。

中国系やインド系の住民が多い。


フィリピンもスペインやアメリカの統治時代を経ているため、
それらの血が残っている人もいるし、
美男美女の中には特に多い。

とは言え、人種的な多様性は見られない。


タイは外国人の移住者や旅行者が多いため、
そういった意味では多国籍ではあるが、
あくまでタイ人の話ではなく、
外国人が多いだけ。

タイの場合は東南アジアで唯一他国の植民地経験がないため、
欧米の特定の国の人の子孫が多いということはない。

この植民地を経験していないというのは、
フィリピンやマレーシアとの違いの1つだろう。


食事の面では

ガイヤーン
同じ東南アジアと言っても、
食事の面では違いが大きい。

まず、マレーシアは油っぽい料理が多く、
マレー系は基本的にムスリムなのでお酒は飲まないが
肥満はむしろ多い。

フィリピンやタイ以上に
太っている人が多い印象がある。

移住当初は美味しかったラクサやナシゴレン等も
数ヶ月で飽きてしまった。


フィリピン料理は米と肉の割合が高く、
野菜は少なめ。

栄養のバランスが整いづらい。

米はタイ米とも違っていて、
ベタつきがひどいのでチャーハンにも不向き。

基本的に炊いた状態で供されるが、
フィリピンの米はまずかった・・・。

ハロハロのような例外を除き、
あまりフィリピン料理は食べずに過ごしていた。


タイ料理は辛さと香草という2つの壁があるが、
はまる人は本当にはまる。

この3カ国の中では、
食文化がもっとも豊かな国であるように感じる。

野菜や果物、きのこ等もふんだんに使われ、
栄養のバランスも取りやすい。


マレーシア、フィリピン、タイの味覚の共通点としては、
甘さがきつめというところ。

この傾向は飲み物で顕著で、
南国では甘みが強めなものが好まれる。

タイのテイクアウト式のお茶屋だと、
一部の店舗で甘さが選べる店も出てきている。

台湾では甘さや氷の量を選べるのが標準になっているので、
健康志向の高まりと共に追随していくのだろう。


宗教から見ると

タイの祠
マレーシアはイスラム教、
フィリピンはキリスト教(カトリック)、
タイは仏教とそれぞれ宗教は違う。

ただし、住んでいる身としては
そこまでの影響は感じなかった。

たしかに宗教上の行事はあるものの、
現地在住の外国人に直接影響があるわけではない。

たとえばフィリピン在住時のある日、
額に何かを塗っている人が多いと思ったら、
灰の水曜日という行事だったようで、
額に灰を塗っているとのことだった。

と言っても、
キリスト教徒以外にまで
何かを強制したりはしない。


マレーシアの断食期間は
業務効率が落ちたり、
断食中の人がイライラして
交通事故やトラブルが増えるとは聞くが、
住んでいるだけなら影響はそこまで大きくない。

外国人の生活にまで制限が出るほど
宗教の強制力が強い国で点は、
3カ国に共通する点。


ミスをした時の対応

レストラン等で店員がミスをした時、
タイは普通に謝る印象がある。

フィリピンやマレーシアは開き直るだけで、
めったに謝罪は見かけない。

末端の店員の方がこの傾向が強く、
それなりのポジションに付いている人の方が
問題が起きた時には謝罪する傾向にある。


住みやすいのは?

セブのコンドミニアム
居住環境については好みの問題もあるが、
現実的にビザの問題を考えると、
50歳以上ならタイのハードルが低い。

一方、50歳未満ならフィリピン、マレーシアに分がある。

というのも、
タイは50歳以上ならリタイアメントビザが簡単に取れ、
フィリピンやマレーシアよりも簡単に取れるほど。

しかし、リタイアメントビザ以外だと
就労ビザのハードルもなかなか高め。
(日本人一人につきタイ人4人の雇用が必要)

私はタイランドエリートの
イージーアクセスというコースに入会した。

こちらは50万バーツ払うと
5年分のビザをもらえる。

払いきりなのでお金は戻ってこず、
5年分のビザに50万バーツ(約180万円)を支払ったことになる。


この点、フィリピンなら
年齢に制限のない永住権のクオータビザや
35歳以上で取得できるリタイアメントビザのSRRVがある。

マレーシアのリタイアメントビザ、MM2Hも年齢制限がない。

こうした前提を踏まえると、
50歳未満ならフィリピン、マレーシアのビザが取りやすく、
50歳以上ならタイの方が容易ということになる。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

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