マラッカの治安・危険度をマレーシア在住者が明かした

マラッカの治安は、
マレーシアの中ではかなり良い部類に入る。

マラッカ川

たとえば、首都のクアラルンプールや
ビーチリゾートで日本人移住者も多いペナンと比べると
のどかな雰囲気が漂っており、
相対的に危険は少ない。

原則として大都市ほど犯罪率は上がり、
外国人が集まる街はそれを狙った犯罪者も引き寄せる。

その意味で、
クアラルンプールとペナンは犯罪の多い街の条件に
ずばり当てはまっている。


一方、マレー半島の南の端であるジョホールバルは
元々マレーシアでもっとも治安の悪い街だった。

最近はイスカンダル計画という国の威信をかけての
開発プロジェクトで警察官の増員等の手を打って
安全度が増したが、再び危険度が上がっている感じがする。

すぐ隣がシンガポールという
国境をまたいで大きく貧富の差が生じる街なので、
ここはクアラルンプールやペナントは違った背景で
危険を呼び込んでいる街ということになる。


マラッカも観光都市ではあるものの、
そこまで注目されていないためなのか、
ピリピリした雰囲気はあまりない。

もちろん荷物から目を離さないとか、
片言の日本語で話しかけてくる外国人がいたら警戒するとか、
そういった基本的な注意は必要だが。

経験上、店舗での買い物の際に
たまたま店員が日本語を話せる場合のように、
必然性のないタイミングで日本語で話しかけてくる外国人は
たいていろくでもない事態をもたらす。

フレンドリーな態度なのは警戒心を解くためで、
偽物を売りつけてきたり、
詐欺に合わせようとしてきたり、
キックバックを受けられる店に誘導してきたりする。

詐欺師ほど愛想が良いのは万国共通で、
わざわざ道端で日本語を使うのは
それがだますために有効な手段だから。

そのため、海外に住むようになってから、
日本語で話しかけてくる外国人に対する
スルースキルがいつの間にか身についた。

もはや半分無意識で無視している。


タクシーが信用出来ないのは
マレーシアの他の街と同様だが、
クアラルンプールほど悪質な感じはしない。

どこかのどかで穏やかな雰囲気が漂う街。

また、夜になっても人通りが多いため、
深夜にならない限りは人の多い道を歩いている分には
特に危険を感じない。

夜のマラッカ川とレストラン

もちろん薄暗い裏通りもあるが、
わざわざそうした場所に近づかなければ
基本的には夜の一人歩きも大丈夫な街。

これはマレーシア全般に言えること。

年中暑いマレーシアにおいて、
昼間に活発に歩き回る人は少数派。

日が暮れてからが活動の時間帯となる部分がある。

夜になったからと言って、
治安が悪化する印象もない。

強盗に失敗したと思われる
ノコギリを持って全力疾走する男を目撃したのも
日が沈む前の時間帯だった。

あるいは知人の部下が
ナイフで手のひらを切りつけられた事件も昼間の出来事。

これらはマラッカの出来事ではないが、
同じマレーシアで身近に起こったこと。

夜が安全というべきか、
昼間でも関係なく危ないというべきか。

なぜか治安が良いと思われがちなマレーシアだが、
こうしたことは現実に起こっている。

マラッカでもレンタサイクルに乗っていたら、
バッグをひったくられたという例も。

置き引きやひったくりのような盗難は
やはり気をつけておかなくてはならない。

逆にスリについては、
混み合っている場所が少ない関係で、
そこまでリスクが高くない印象。

ただし、Dataran Pahlawan Melaka Megamallや
バスターミナル等の人が多い場所では警戒した方がいいだろう。

こちらはマラッカのバスターミナルのチケット売り場。
チケット売り場


日本大使館の発表によると、
20代の男性が昏睡強盗の被害に遭った例も。

この件は、クアラルンプールで知り合った
ヨーロッパ系の旅行者とマラッカに来て、
そこで被害に遭ったということ。

犯人がマレーシア人ではなく、
一緒に来た旅行者の可能性が高そうだが、
睡眠薬等を混ぜて眠らせる手口は各国で報告されている。

特に飲み物を勧められたときは要注意。


そう言えば、マラッカから帰る時、
バスターミナルで当日のチケットを購入しようとしたら、
深夜の分しかなかった。

他は売り切れてしまったらしい。

ホテルにもう一泊泊まって、
翌日に帰ろうか思案していたら、
「このチケットを買わない?」と
バックパッカー風のカップルに英語で話しかけられた。

本人たち曰く、
予定が変わったのでチケットが向こうになったらしい。

バスターミナルでチケットを売りつける係員以外の人間。

典型的な詐欺の手口なので、
普段ならNoと言って終わり。

面倒でもチケット売り場に並んで買うほうが
無駄なトラブルを避けられる。

しかし、この日は向こう数時間分のチケットが完売。

またタクシーで市内まで戻るのも面倒だし、
チケット売り場で正規のチケットか確認してもらうことを条件に
購入することにした。

結果、売り場でも問題ないと言われ、
実際乗車することができた。


マラッカのポジションを考えると、
隣国のタイで言えばチェンライあたりに相当するだろう。

特に大きな都市ではなく、海もなく、
しかし歴史遺産が残る街。

チェンライ

では、チェンライと比較した場合、
あるいはもう少し大きいチェンマイと比べた場合、
マラッカの安全度はどうか?

マレーシアとタイの両方に住んだ身として、
やはりチェンライ・チェンマイに軍配を上げることになる。

特に顕著なのはタクシートラブルの頻度で、
この点がとにかくマレーシアはひどい。

首都クアラルンプールのタクシーは
世界のワーストランキングで首位を取ったこともあるほどで、
相対的にマラッカの方が悪質度が低いとは言え、
タイに比べると緊張感が漂うのも事実。

そして、マラッカは徒歩で周れる広さでもないため、
足として車は必要。

観光客としては、タクシーを使わざるを得ない。

この点はマイナス要素だし、
繰り返し訪れたいと思えない理由にもなっている。


マレーシアに住んでみてから、
想像していたほど安全な国ではないことに気付いた。

それでも住めないレベルで危険ということはないし、
マラッカは相対的に安全度は高い街。

旅行で数日泊まるぐらいなら、
過剰に心配するほどではないだろう。

タクシーの適当さにさえ目をつぶれば、
それなりにのんびり過ごせるはず。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
を無料でプレゼント
することにした。


電子書籍の目次等も掲載しているので、
プレゼントページへどうぞ

電子書籍のプレゼントページへ



よく読まれている記事