マレーシア暮らしが2年を過ぎて分かった海外移住の不都合な真実

スポンサーリンク
ジョホールバルのモール

下見もなしで、海外移住先として人気No.1のマレーシアに住んで2年。

東南アジアに来たのもその時が初めてだったし、
海外旅行も一度しか行ったことがなかったので不安だった。

まさか自分が日本以外の国に住むとは思わなかったし、
思いつきでマレーシアに引っ越してきたようなものだったので、なおさら。


失敗というほどではないが、
来る前のイメージと今では、やはり多くの違いがある。

2年という節目でもあるし、これまでの経験を振り返って
良い部分も失敗した部分も含めて、海外移住の現実をお伝えしようと思う。


スポンサーリンク

移住手続きは簡単

クアラルンプールのパビリオン
海外で暮らすというのは大きな決断を伴うものの、
あっけないほどに手続きは簡単に終わってしまった。

もう少し面倒でもいいのではないかと思うぐらい。

具体的には、まず住んでいる市区町村の役所に行く。

そこで海外移住する旨を申告すれば、
住民票を抜く・健康保険を終了させる・住民税の
3つの手続きをすることになる。

私の場合、所要時間は1時間半ほど。

複数窓口ではあったが、市役所の中ですべて完了した。


移住先では、日本大使館か領事館で在留届を出すだけ。

もっとも、そのことを知らなかったため、
1年半ほど住んでからの提出になってしまったが、
特に何も言われなかった。

この在留届の件がマレーシアへの移住手続きの唯一の失敗だが、
実害はなかったという意味では
特に気にするほどのものでもないだろう。


これだけで移住手続きは完了した。

手間としては国内で引っ越すのと変わらない。


治安は思ったよりいいが・・・

マラッカ
マレーシアの治安はどうなのか?

見た感じ、裏通りは危険な雰囲気がある。

ただ、怪しい所に行かない限り、ほとんど危険に遭遇することはない。

強盗や盗難もそれほど耳にすることはない。


一度だけ、住んでいるコンドミニアムの前で
ノコギリらしき刃物を持ったインド系の男が逃げているのを見かけたが、
5分とたたずに警察に逮捕されていた。

ゴルフクラブを持った3人に追われていたので、
強盗か何かで失敗したのだろう。

その後、最初に刃物を持った男が警官に拘束され、
後を追っていた中国系の男達はそれを取り囲んでいた。


日本ほど治安が良くないのは事実としても、
ビクビクして暮らす必要があるほど危険なわけではない。

海外で使うカバンはたすきがけがよく推奨されるが、
私が使っているのは片手で持つタイプ。

移住当初はたすきがけ型のカバンだったが、
現地を見てその必要はないと判断した。

それでもひったくりに遭ったことはない。


ただし、誘拐は多いお国柄なので、
マレーシアでは子供を一人で行動させられる範囲が
日本に比べて極端に狭くなる。

小学生ぐらいの子供であれば、
コンドミニアムの敷地から出るときには
必ず親が付きそうという家庭も多い。

当然、学校へも車で送り迎えをするか、
スクールバスを利用することになる。

一見すると過保護にも見えるが、
中国系のマレーシア人の家庭でも
登校の時間を見計らって見知らぬ男が家にいて、
腕時計を渡すと去っていったという話も聞いた。

子供が誘拐されずに金品を渡して解決した事件だが、
こうしたことが現実に起きている。

取り返しのつかない失敗を避けるためにも、
子供を連れてマレーシアに移住する場合には、
最初の段階から気をつけておく必要がある。


とは言え、コンドミニアムに住んでいれば
警備員もいるので住居は安全。

子供がいる場合には誘拐に要注意だが、
基本的には安心して暮らせる。


思ったほど英語は上達しなかった

コタキナバルのバー
日本に住んでいた頃、英語を使うことはなかった。

特にそういった仕事に就いていたわけでもない。

移住してきた当初は英語を使うことが不安だったが、
それでも挨拶や店での注文ぐらいはできるもの。

そして、大きな失敗をすることもなく、徐々に慣れていく。


マレーシアの人々も片言の英語なので、
お互いに片言同士で気楽にコミュニケーションができる。

そして、使い慣れない英語を使ってみることによって、
最初のうちは英語力が上がっているような実感があった。

言葉を知っているのと、使ってみるのでは違う。

体験してみる事でスムーズに言葉が出るようになる。

言い回しを失敗しても、
ただ伝わらないだけで言い直せばいいので、
特にダメージらしきダメージもなく学習できる。


しかし、そこから先の進歩はなかった。

2年たった今でも片言の英語しか話せない。

と言うよりも、日常会話もままならない。


単純に海外に住めば英語が話せるほど甘くないことを、
身をもって証明した形。

英語を覚えたければ、やはりそれなりの努力を要する。

ついでに言えば、
マレーシアではマレー語が公用語だが、
こちらはまったく分からない。

一生マレーシアで暮らすつもりでもないし、
特にマレー語を覚える気持ちもなかった。

中国系住民は中国語を話すし、
街中での看板等でも中国語を見かけるが、
こちらについても同様。


住んでるだけで外国人の友人はできない

スマホで撮影中の友人同士
人見知りな性格もあいまって、外国人の友人はできていない。

よく行くカフェの店員さんと話したりすることはあるが、
プライベートでの付き合いまではない。

仕事もネットを介して行なっているので、
(そもそも誰とも会わなくても私の仕事は完結する)
マレーシアで人と仕事をすることはない。

仕事上の接点はなく、30代で学校にももちろん通っていないので、
特に親しくなる機会があるわけでもなく、
多国籍な人間関係に恵まれることはなかった。

やはり海外で友人を作るというのは難しい。

日本で人見知りなのであれば、なおさらだろう。


高校で1人も友達がいなかった私が、
いきなり社交的になるのは無理な話。

特にそのへんは不便もないので気にしてはいない。


文化の違いは体感できるが・・・

クアラルンプール国際空港のフードコート
マレーシアは多民族・他宗教国家。

主要なところでは
マレー系・中国系・インド系住民に分かれる。

マレー系はイスラム教、
中国系は仏教等、
インド系はヒンドゥー教が主要な宗教で、
それぞれの信仰の自由が認められている。

その関係で、年中何かの行事をしている。

街中で札を燃やしていたり、音楽が鳴り響いていたり、
龍の着ぐるみで踊っていたり。

ラマダン、旧正月、ディパバリ等、
各宗教ごとに行事があり、
祝日にもなっている。


最初は驚きと共に熱心に眺めていたが、
慣れてくると無関心になってきた。

正直、あまり関係ないし。

大きなプラス要素もなければ、困るような失敗もなかった。

メリットもデメリットも大して存在しないのが実際のところ。



自分で仕事をしているので祝日も関係ない。

レストランが混んでいるのを見て、
今日は祝日らしいと気づく程度。


普通に暮らしているだけでは、
その国の文化に精通するのは難しいかもしれない。

ただし、生活してるだけでも肌で感じるぐらいはできるし、
それだけでも異文化への理解は深まっている。

語れるほどに詳しくなるわけではないにしても、
他の民族の行事に反応しなくなる程度には慣れる。


マレーシアの食事は日本人に合う

マレー料理
マレーシアに来て驚いたこと。

それはマレーシア料理が美味しいという事実。

私も気に入ったし、移住仲間や旅行で訪れた人も同じ事を言う。


ただし、当初の判断に失敗もあり、
最初は良くてもローカルフードには飽きも来る。

私の場合には半年ほどだった。

最近は日本食や洋食ばかり食べている。


日本食レストランは徒歩圏内だけでも3軒。

どれも日本人が納得できるレベルなので、特に不便はしていない。

海外での日本食はもっと冗談みたいなものが出てくると思っていたが、
現実はそうでもなかった。

もちろん洋食系のメニューも日本とほぼ同じだし、
本格的なイタリアンの店もある。

食べるのにはまったく困らない。


ただし、美味しいものを食べたいと思えば、
どうしても日本に比べて食文化の乏しさは感じるところ。

さらに言えば、
隣国のシンガポールやタイの首都、バンコクと比較しても
イタリアンや和食のレベルは明らかに落ちる。

そのため、普段の食事には困らないが、
食にこだわる人にはいまいちな部分も。


一度の移住が人生を変えた

街並み
マレーシアに移住してきて2年が過ぎ、
次はフィリピンに移住することに決めた。

初めての移住となったマレーシアの時と比べると、
まったく心理的ハードルが違う。

暗闇の中に駆け込むような怖さがあったマレーシア移住に対し、
フィリピンに行くのは安心感がある。


どちらも下見なしであるのは共通だが、
海外に住む経験をし、東南アジア各国を回った今、
初めて訪れるフィリピンに住むのも不安ではなくなった。

むしろ、今後は様々な国に住むことを予定している。


荷物を整理し、手荷物だけで移住する形にすれば、
常に身軽でいられる。

そんなライフスタイルが、一回の移住で身近な現実になった。



移住にはメリットもデメリットもある。

ただ、それら全てを含めて考えた上で、
当面は日本で暮らすことはないという結論に至った。

マレーシアからフィリピン、そしてまた別の国へ。

転々としながら暮らしていくという生活が
今の私には最適なものだと思っている。


そして、海外移住が難しいかどうかと聞かれれば、
「最初の一歩を踏み出せば、あとは難しくない」と答えたい。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
を無料でプレゼント
することにした。


電子書籍の目次等も掲載しているので、
プレゼントページへどうぞ

電子書籍のプレゼントページへ



よく読まれている記事