日本人がほとんど知らない、さらには隣国のタイ人でもあまり知らない街、マレーシアのジョホールバル。普通なら、こんなところまで来ない。
しかし、奇特にも私を訪ねてわざわざやって来てくれる人がいる。福島でスペイン料理・メキシコ料理店を営むH氏も、そんな1人だ。

クアラルンプールから長距離バスで往復し、日帰りでやってきたH氏は、私よりも20歳ほど年齢は上だったが、若々しかった。片道4時間の移動の直後だが、疲れを感じさせない若さがある。
待ち合わせのカフェ、JCOドーナツでしばし互いの近況について語り合った後、H氏がスペイン料理店を20年ほどやっているということで、ジョホールバル・パーマスジャヤ地区に半年ほど前にできたスペイン料理店の視察を兼ね、夕食に行った。
初対面だし、年齢も離れている。しかし、お互いに共通の目標があるためか、話が途切れることなく進んだ。私が行なっているビジネスの手法、ジョホールバルの現状や投資の話、H氏がスペイン料理店を開くまでの経緯、現地の料理にふれるためスペインやメキシコへ渡った時の話、東北地方の特例的なビジネスの裏話。あっという間に時間は過ぎ、5時間が過ぎていた。
ちなみに、H氏の目から見ると、ジョホールバルのスペイン料理店はまだまだのようだ。私が知るかぎり、ジョホールバルでスペイン料理を出しているのはそこだけ。まだまだ磨き上げる余地があるのだろう。いっそのこと、H氏にこっちでスペイン料理開いてほしい。レベル上がるだろうし。
最後まで若さを失うことなく、H氏はクアラルンプール行きのバス乗り場へと向かっていった。
追記:
後日H氏とはマニラにて再会することになった。私がジョホールバルを出てマカティに移住した後のタイミングで。
こうして会うたびに国が違うという関係も面白いもの。マカティでの再会時も、グリーンベルトにあるスペイン料理店を舞台にフィリピン生活の話やH氏の事業の後日談で盛り上がった。