映画とリアルを近づけてくれたフィラデルフィア

ニューヨーク、フィラデルフィア、ワシントンDCと
東海岸の3つの街を訪れた時に頭にあったのは、
さっさと次の街に移動したいという思いだった。

予想通りお世辞にも生活環境が良いとは言えず、
街はかなり殺伐としている。

目当ての美術館巡りをして、
早々に後にすることにした。

MOMAの「星月夜」や「記憶の固執」に始まり、
意外な穴場だったフィラデルフィア美術館・バーンズコレクション、
ワシントンDCのスメソニアン博物館群を見ることができ、
その点では収穫があった。

この時には、
美術館巡りだけが唯一の価値のように感じていた。




ちなみに、ニューヨークでは
エスカレーターを上がって地下鉄駅を出てところで、
40代半ばぐらいのホームレス風の黒人の男が
50代の白人の男に独特な姿勢で謝っていた。

どこかの国の謝罪の仕方なのか、
彼独自の動きなのかは分からないが、
足を肩幅の倍ぐらいに大きく開き、
上半身を前傾にしながら上目遣いで相手を見上げ、
両腕を同時に上下させている。

文化圏を越えて、
おそらく謝っているであろう様子は伝わってきた。

妙に平身低頭で謝り続けていた男だったが、
通りすぎて20メートルほど行ったところで
後ろから叫び声が聞こえてきた。

先程まで謝っていた男が
なぜか満面の笑みで走ってきた。

その後ろからは謝られていた側の男が
怒りの形相で追いかけてくる。

先程まではうんざりしているといった程度に見えたが、
どうも何かあったらしい。

2人ともそのまま角を曲がったので、
すぐに姿は見えなくなった。

40代と50代の全力疾走という珍しい場面に、
数日間の滞在の間に遭遇してしまった。




ニューヨークから移動した後も
ワシントンDCの地下鉄は殺伐としていて、
タブレット等を出せる空気ではなかった。

バンコクの地下鉄のような平和な雰囲気はなく、
先進国が新興国よりも安全という図式が
まったく成り立たないことを雄弁に物語っていた。

タイ人がスマホやタブレットを
車内で使っているのが当たり前な
バンコクの地下鉄の光景がなつかしく思い出された。



美術館以外は残念な街だったが、
アメリカを離れてから数年ぶりに映画シックスセンスを見て、
思ったよりも3都市を訪れて得られたものは
大きかったかもしれないと思い直した。

シックスセンスの舞台はフィラデルフィア。

その街の雰囲気は訪れる前よりも
リアルにつかめるようになった。

街を歩いている時に感じる危険の度合い、
そのエリアの生活レベルや文化・風習、
人々の行動、街の規模感・・・。

リアルの世界を体感してきたことで、
どこか遠くでしかなかった映画の中の世界を、
自分の身の周りの環境とつながった場所として認識できた。




ニューヨークやワシントンDCはフィラデルフィア以上に
頻繁にハリウッド映画の舞台になる街。

たとえばセントラルパークの場面を見ても、
以前は画面に映っている景色しか分からなかった。

それが周囲の環境、
たとえば公園の南のマンハッタンの大都市ぶりと
北上した場合のハーレムのピリピリした空気の対称ぶり。

公園1つはさんで不安定な状態にある街のアンバランスさを
自然に感じることができるようになったら、
登場人物の行動や心情を理解しやすくなった。

ただ単に文化が違うから
立ち振る舞いや意思決定が異なるだけではなく、
環境に裏付けられた必然性があることが分かれば
より適切な解釈ができる。

頭ではなく皮膚感覚で街の雰囲気が理解できたら、
同じ映画でも見えてくる世界が少しだけ変わった。



以前は危険地帯として名を馳せたハーレムも、
近年では治安が改善されたと言われる。

たしかに観光客も足を踏み入れられるようになったのだから、
それはそうなのだろう。

しかし、一般にイメージの悪いマニラの中でも
比較的危険とされるエリア以上に、
緊迫した空気であったことも事実。

現地を訪れると、
そんな空気感を否が応でも見せつけられた。



1ドルで売られているホットドッグを始め、
安価さを競うファーストフードの数々。

一方で世界的に見てもトップレベルの高級レストランも多数。

ニューヨークが激しい格差社会であることは、
店を見ても、歩いている人を見ても一目瞭然だった。

まるで経済発展の最中である新興国を連想させるほどに。



そんな背景にリアリティーを感じながら
映画を見ることができるようになったこと。

それはニューヨーク、フィラデルフィア、ワシントンDCを訪れて
美術館巡り以外で得られた数少ない、
しかし小さくない成果だったように思う。



PS.
ウェブサイトを運営していて困ることの1つに、
コンテンツを増やす手が止まってしまうということがある。

自分一人では書くことが限られてしまったり、
マンネリになったり。

時には記事を書くという行為自体に
やる気を感じなくなることもある。



そんな時の打開策の1つとして、
対談やインタビュー記事を掲載する方法がある。

ウェブサイトのテーマに関連した内容で人から話を聞き、
それを文字として書き起こすことでコンテンツになる。

相手に了承を得ておく必要はあるが、
自分とはまったく違う視点での話を掲載できるし、
時として話題を呼ぶこともある。



ただし、ここにも問題はある。

まず、インタビューの相手を探すことに
手間と時間がかかるということ。

適当に身近な友人に声をかければいいわけではないため、
適任者を見つける必要がある。

業界の有名人であれば、
断られる確率も上がっていくし、
実際にインタビューしたい人数以上を
ピックアップする必要がある。



2つ目にインタビューを受けてもらうための交渉。

丁寧に依頼のメールを送っても、
当然ながら受けてもらえる場合ばかりではない。

大手メディアでなければ、特に。

結局、交渉の時間を使って
コンテンツを書いたほうが効率的な場合も多い。



最後に費用の問題。

インタビューを受けてもらうために報酬を用意すれば、
それなりの金額を提示する必要がある。

相手が有名であったり、
時間単価が高ければなおさら。




こういった問題があって、
インタビュー記事は実際には使いづらい部分もあるのが実情。

そこで、世界4大自由倶楽部メンバー限定で、
私がインタビューに答えることで
あなたのウェブサイトのコンテンツを
充実させる機会を設けることにした。

報酬は不要だし、
私のサイトへのリンクもいらない。



私は自分の生き方が1つのテストケースとして、
参考事例になると思っている。

普通と違うからこそ、
こういった生き方があることを示すことで
選択の幅が広がる人もいるのではないかと。

私にとっても、
今回のインタビューを受けることには
テストケースとしての私の生き方を
知ってもらう機会を増やすという意味がある。



インタビュー希望の場合には、
海外移住、旅、投資、シンプルミニマムな生活等、
あなたのウェブサイトに関連するテーマで
提案をしていただければと思う。

スカイプでインタビューを行うので、場所は不問。

ネットさえつながれば、それで問題ない。


また、音声そのものの公開ではなく、
書き起こした文字を掲載してもらうことになるため、
この点は間違いのないようにしていただければと思う。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

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そこで、10年以上海外で暮らし、
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