台湾に留学する日本人の学生が増えている

海外留学をする日本人は年々、減少傾向にある。

明治大学国際日本学部の小林明教授の発表によると、2004年には日本人の海外留学者が82,945人いたのが、2010年にはそこから58,060人と三割ほど減少してしまった。

これ自体は必ずしも悲観することではないと思うし、国際社会に日本人が立ち遅れることよりも、そもそも留学さえすればグローバルなキャリアへの道が開けるという、的外れな甘い幻想が消えてきたということでもあるのではないかと思う。

こういった背景がある一方で、台湾に留学する日本人はどんどん増えていて、日本台湾交流協会によると、2013年の場合は3,097人。

これは2004年と比べると65%も増加したことになる。

台湾といえば沖縄の先にあるので、フィリピン以上に日本からの距離は近い。

HISのツアーでも2万円くらいでホテル代や航空券代等の諸々の費用込みで行くことが出来るくらいの距離なので、留学先として身近だし、そこまで物価が高いわけでもないのでハードルが低いというのもある。

そして案の定ではあるが、その目的の半分以上は中国語を学びたいというものだった。

中国語を学ぶために台湾という親日的な国を選ぶのは、学生の感情として理解できる。

わざわざ人間関係がぎすぎすした中国本土へ行って、野蛮で粗野な人達と関わっていきたい気持ちにならないのはもっともなことだし、実際、私も何度も中国の珠海や深センを中心に訪れているが、間違っても住みたいとは思わなかった。



中国語をどう使うのか?

しかしながら、台湾で中国語を学んだとしても、ではその語学力をどこで活かすのかという問題がある。

基本的に華僑は他の国に住んでいても中国語を話せるのが一般的なので、中国本土を離れたある程度教養とマナーのある華僑と渡り合うのであれば納得が出来る。

しかしながら、自分が何者でもない留学生の場合、そういった仕事を選ぶことは通常はできない。

企業に配属されて中国語が出来るということになると、中国現地の最下層のワーカーとコミュニケーションが取れる人材として扱われてしまう恐れもある。

そうなってくると、中国語が出来ることによってキャリアにおいてプラスになるどころか、メンタル面で大きなダメージを受けて退職をすることになるとか、そういったひどいシナリオになるリスクも存在する。

当たり前の話として、中国語が出来るとか台湾に留学していたという経験があるのであれば、何の予備知識もない人より中国に派遣する際には都合が良い人材ということになるわけだし、自分でそういったキャリアを作っている訳なので、それについて留学生が文句を言うことは出来ない。

特に日本の企業の場合、新卒採用では所属する部署や配属後の仕事の内容を選ぶことは事実上不可能なことが多いので、こういった点については慎重に考えておかないと人生を狂わす結果になりかねない。



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