マニラのミスターロックフェラーという店について


マニラのグリーンベルトの中には、ミスターロックフェラーという店がある。

こちらは、2階に位置する店で、すぐ近くに麺屋五右衛門も出店している。

すぐ隣りはイタリアンの店。

このミスターロックフェラーというのは、マカティ滞在中に何度か足を運んだ。

基本的には非常に落ち着いた雰囲気のバーのような店で、各国のビールやワインも揃っている。

私はほとんどお酒を飲まないので、そこでは1度ビールを飲んだくらいで、基本的には食事をしに行っていただけだった。

この店というのはかなり手頃な価格で、料理を食べられるということ以外に、かきの料理というのが非常に多くて、オイスタービスケと呼ばれるオイスタースープがその中でも特に絶品となっている。

ただし、一時期味が著しく乱れたことがあって、例えば付き合わせの野菜が非常にしわしわだったり、ポテトがボソボソしていたりといったことがあった。

これがどういった理由なのかということはわからないが、おそらく担当者が休みだったとか、もしくは辞めてしまったとか、そういったことではないかと思う。

フィリピンでは、日によって味が違うっていうことはかなり頻繁にあって、おそらく一人のシェフが休んでしまうと、それを穴埋めするだけの人材が育っていないということが、それだけ頻繁なのではないかと予測している。

本来的に飲食店でこういったことというのはあってはならないし、以前にリトル東京の美味しんぼという店で、ランチを食べた時に、初めて行った時にあまりにも不味かったので、半年以上行かなかったものの、たまたま人に誘われてもう一度行ってみたら、意外にも他の店と同じクオリティのランチを出していて、例えばレバニラ炒め定食とか、サバの塩焼き定食とか、そこら辺というのは非常に美味しかったので、最後の1ヶ月か2ヶ月ぐらいは、頻繁に通うようになった。

ただ残念ながら、一度穴を開けてしまうと、やはりしばらくは嫌厭してしまうというのが人の心理。

ミスターロックフェラーについても、一時期味が著しく落ちたと感じてから1ヶ月以上は、ブランクをあけてから訪れて、元の水準に戻っているということを確認した。

経営者の視点から見ると、人材の確保や育成というのは、常に頭を悩ませるテーマであるし、経営上の重要な課題となる。

特に変わった料理を出すような店であれば、コックの質というものは、味に直結してしまうので、こういった点というのはかなり難しいところがあるのではないかと思う。

フィリピンの日本料理店で、しばしば日によって味が違うというのも、彼らにとって馴染みがないので、料理をするのが誰かということが、味に直結してしまうから。

そう考えると、日本の居酒屋において、味が均一化しているというのは、それぞれが味覚であるとか、目指す味というのを目標として、共有しやすい同一文化の国民であるということも関係しているし、高度にプロセスを細切れにして、単純作業化していることによって、各アルバイトの判断が入り込む余地というのを極力配慮しているからだと思う。

フィリピンにおいても、そういったプロセスの構築の仕方をいうのを取り入れることによって、もっと味を安定させるということは可能なのかもしれない。


プロフィール
プロフィール
伊田武蔵
最近の記事
記事一覧

ページの先頭へ