ワルシャワの治安を現地入りして東欧諸国と比較してみた



ポーランドの首都ワルシャワの治安はどうなのかということについて、実際に現地を訪れ滞在をして確認をしてみた。

今回は新しい移住先を探すという目的もあって、86日間かけて東欧5ヶ国ブルガリアから始まり、ルーマニア、ハンガリーと続き、それからチェコ、ポーランドと移動してきた。

首都だけではなくて、平均して一つの国で3〜4都市を回ってきているので、かなり色々な町を見て回ることができたが、今回の旅の終点がこのポーランドのワルシャワということになる。

ショパン空港からバンコクのスワンナプーム空港行きの航空券を取っているので、今回の東欧の旅の最後の町となった。

そして本題の治安の話だが、結論から言うと、海外の中でも特別危ないということはない。

ヨーロッパの中でも、パリやマドリッドの一部のエリアのように、貧しい移民が多くなってくると、かなり危険なところも出てきている。

ヨーロッパ在住の人と話ていると、ここ数年その傾向が強まっているというし、先進国であれば、治安が良いというのが大きな間違いであるのは、ニューヨークやワシントンを見てもよくわかること。

北米にしろ、ヨーロッパにしろ、経済大国であれば治安が良いというのは、世界的にみれば常識でも何でもなく、たまたま日本や北欧の国が安全だからといって、経済力と治安が比例するとは限らない。

もっとも、東欧というのは経済力が強いわけでもないし、ポーランドはどちらかというと、移民を排出する側であって、受け入れる側ではないので、ヨーロッパの中ではむしろ貧しい方の部類に入る。

ポーランドから安い労働力がイギリスに流入するというのは、ヨーロッパ内の人の行き来を自由にした結果起こっていることの代表例の一つのように語られるように、経済面ではまだまだ弱い面をポーランドは持っている。


しかしながら、ワルシャワの治安に関して言うと、危険な印象を受けたことが全くない。

サービスの質に若干不満を感じるような部分が見受けられたのも事実ではあるが、身の危険を感じるとか、荷物が危ない目にあったとか、そういったことは一度もなかった。

町の空気として考えても、明らかにブルガリアやルーマニアのようなピリピリしたような感じはない。

特にブルガリアとルーマニアの首都であるブカレストに関して言うと、前者については、町を歩いている人達を見て、気を抜けないという印象を受けたし、それはニューヨークに初めて足を踏み入れた時の感覚に似ていた。

色々な国を回っていると、そこが安心して良い国なのか、危険なところなのかというのがだんだん肌でわかるようになってくるが、ブルガリアというのは、あまり気の置けないところであるという風に、早々に悟った。

ルーマニアのブカレストに関して言うと、事前情報として得ていたものが、治安の悪さに関するものばかりだったこともあり警戒していたが、そこまで緊張感を感じることはなかった。

ワルシャワについて言えば、これら2ヶ国に比べて圧倒的に穏やかで、ハンガリーやチェコと同様、日本人が一人で歩いていても別に危険を感じたりしないし、夜道でも裏通りに入ったりしなければ、原則として問題はない。

これは経済力の裏付けもあり、東欧の中でもチェコやハンガリー、ポーランドは比較的豊かな国。1人辺りGDPで言うと、東欧ではトップクラスとなり、ブルガリアやルーマニアに比べるとずっと余裕があることになる。

たとえば、ポーランドは1人辺りGDPが12,495ドルなのに対し、6831ドルと倍近い差が付いている。街の安全度に影響を及ぼしているとしても、特に驚くことではない。

そういった意味で言えば、ポーランドは穏やかな国である一方で、国家レベルで見ると、ワルシャワを離れてウッチという人口第2位の都市では、中心部を離れたところで、あまり正常な精神を持っているとは思えないような目つきの男が、話しかけてくるようなことが、たびたびあったりもしたので、やはりエリアごとに雰囲気はだいぶ違ってくる。

ワルシャワに関しても、主に観光客が宿泊するようなホテルがある中心部については、特に問題はなかったが、そこを大きく外れるようなところまで行くと、どうなっているのかわからない。

もっとも、一般的な観光客の行動パターンを踏襲している限りは、治安の心配をする必要はないというのが、現地入りしての感想。

ただし、若干の例外はある。


中央駅は注意が必要

これは多くの国で言えることだが、長距離旅行者が多く集まる中央駅は治安が悪くなりやすい。ワルシャワの中央駅も例外ではない。

なにしろ、旅行に行くということは経済的に余裕がある人が多いし、まとまったお金や金品を持っている確率が高く、一方では荷物が多くて注意が散漫になっていたり、疲労や旅の高揚感で油断しやすい。

犯罪者にとってはいいカモということになる。

ということで、ワルシャワの中央駅を利用する場合には、街中よりも気を張っておくほうが安心。よく分からない人が話しかけてきたら、英語も分からないふりをして立ち去るほうがいいだろう。

ソフィアで遭遇したケースだが、係員が親切に道を案内するように見せかけ、半強制的にチップを払わせる手口もある。

余計なトラブルに巻き込まれるのが嫌なら、こういった場所では普段以上に警戒しておくに限る。



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執筆者、伊田武蔵
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