タイ式やフィリピンでよく見かけるスウェディッシュマッサージ、あるいは指圧といったものと大きな違いがあるわけではなく、どちらかというとスウェディッシュマッサージと指圧を組み合わせてオイルを使ったといった印象。
タイ式ほど痛みがあるわけではないし、基本的にオイルを使うので指の摩擦も潤滑になりリラックスできる。
日本ではベトナム式マッサージは馴染みがないし、そもそも他の国で見たこともない。
タイ式のような知名度があるわけではなく、ほぼベトナム以外では受ける機会がないと思うので、現地を訪れた際には受けてみる価値がある。
ホーチミンにしろハノイにしろ、安めの店であれば800円くらいで1時間の施術を受けることができるし、意外にきちんと腕がたつ印象。
ホーチミンにいるときには、毎日のようにベトナム式マッサージを受けていたが、珍しく20代の女性がつくこともあったし、他の街と同じように40代や50代のマッサージ師が担当することもあった。
タイやフィリピンの場合であれば、マッサージ師はほぼ40代以上であることを考えると、20代の女性がつくことはレアだし、それでいてきちんと技術があったりするので、その意味では男性にとって穴場かもしれない。
なお中部にあるフエでは体調を崩してしまってマッサージを受ける機会がなかったものの、ハノイやホーチミンのような大都会よりも相場は安いらしく、たまたま通りかかったマッサージ店では1時間600円ぐらいで提示されていた。
それにしてもベトナムのドンは桁数が多いので、600円なのか6000円なのか一瞬ではよくわからない。
600円であっても、その200倍がおおよそのドン換算の金額になるので、600円が12万ドンということになる。
実際にはドンの数字を日本円になおすことになるので、0を2つとってから残った数字を半分にすると大体の相場が把握できる。
このように気楽に使えるベトナム式マッサージだが、以前ホーチミンに行った時にトラブルにあった友人もいたので、その話についても参考までにお伝えしておこうと思う。
ホーチミンでトラブルになった友人の話
長野在住の友人がクアラルンプール経由でホーチミンに行ったときの話だが、ドンコイ通りの近くにあるマッサージ店で施術を受けたところ、表に表示されている金額が24万ドンで入ったところ、まったくやる気が感じられず、スマホを片手にやっている時間帯もあったという。
技術がどうこう以前にまったく身が入ってなく、途中でほかのセラピストに代わってほしいくらいだったが、英語にも自信がないので文句も言えずにそのまま我慢していたら、終わってから15万ドンのチップを請求されたという。
そもそもチップの金額をもらうほうが指示してくることもおかしな話だが、金額的にも当初のマッサージの価格が24万ドンであることを考えると、つり合いが悪い。
一般的には10%から20%程度が相場とされているので、その範囲を大きく逸脱しているうえ、もともとそのマッサージ師のやる気のなさにあきれ返っていた友人はノーと言って帰ろうとしたが、通路に立ちはだかって阻止されたという。
結局請求された金額の半分を出してもまだ何事か激しく抗議をしてきたらしく、その内容は聞き取れなかったということだったが、1時間のマッサージに使っていたエネルギーよりもチップの請求に使っているエネルギーのほうが多かったのではないかと思われるくらいのしつこさと激しさだったらしい。
結局その友人はホーチミンにいる間、もう二度とベトナム式マッサージに行くことはなかったということだったが、このようなトラブルは、どうもホーチミンだとドンコイ通り周辺の店に多いということは聞いた。
幸い私はこういった店にあたらなかったが、運が悪いと嫌な思いをすることもあるようなので、念を入れたいのであれば事前に評判のいいスパやマッサージ店を探しておいて、多少割高でもそういったところに行くほうがいいのかもしれない。
といっても私自身は事前調査をするのも面倒だったので、そのような準備をしていたわけではなく、たまたま気が向いたときに飛び込みで入っただけだった。
そこらへんは手間と、トラブルにあう不安とのトレードオフとして割り切るしかないだろう。
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