タイの物価が東南アジアの中でも安い理由が判明

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タイの物価は他の東南アジア諸国と比べても
割安な傾向にある。

一般的なイメージだと、
経済力のない国ほど安くで物を買える感じがする。

そうでないとその国の人も生活できないわけだし、
人件費の安さも反映されるのだから当然のことだろうと。

しかし、それだけで物価が決まるわけではないし、
現にタイは東南アジアの中でもシンガポールに次ぐ経済力を誇る。

シンガポールは一国だけ飛び抜けてしまっているし、
あそこは東京23区程度の国土しかなく、
世界的に見ても小さな国で金融等の利権を活用し
イレギュラーな発展を遂げた国。

その意味で、定石通りの経済発展を遂げた国の中で、
タイは東南アジアの盟主とも言える存在。

では、タイの物価はどのくらいかと言うと、
まず屋台で食べる食事なら一食100円弱から。

和食レストランに行っても500円程度から定食を頼める。

これはマレーシアやフィリピンに比べても安め。

競争原理が働いているのも1つの要因だし、
人件費もプラスに働いている。

というのは、バンコクでも飲食店なら時給100円程度で
人を雇うことができる。

これはマレーシアよりもなぜか安い。

タイは人口が7000万人弱で、
マレーシアは3000万人台しかいない上に資源豊富なので、
その辺がこのような意外な結果につながっている。

人件費が安いということは、
もろもろの費用が安いということ。

マッサージやタクシー代が異常に安いのも、
こうした背景がある。

バンコクでマッサージを受けても1時間1000円程度だし、
タクシーは初乗りが80円台。

中心部のスクンビットからスワンナプーム国際空港まで
タクシーで移動しても900円程度。


このようにタイの物価の一部は、
人件費の安さが直結している。

ただし、他にも重要な要素がある。

それは、タイは物流の拠点ということ。

東南アジアのへそと呼ばれる位置に国があり、
さらに交通網も発展しているので
近隣諸国の工場で作られた製品が集まってくる。

タイそのものも工業国で、日系企業も多数進出している。

加えてベトナムやカンボジア、ミャンマー等から
様々なものが集まってくる拠点のため、
物流コストが安い。

そのため、タイよりも貧しい周辺の国に比べて
不思議と物価が安かったりする。

服や靴は特にその傾向にあるため、
バンコクに行く際にはつい買いすぎてしまう。

靴はかさばるので、
履いていった靴を捨てて新しいものに替えて帰ることもしばしば。

こうした事情があるので、
服や靴の物価はマレーシアやフィリピンに比べても
明らかにタイの方が安い。

これは独自の優位性だし、
今後も当面揺らぐことはないだろう。


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ホテル代や家賃は?



タイは消費財の物価だけではなく、
家賃やホテル代も安い。

バンコクで5000円も出せば中級ホテルに泊まれるし、
1万円以下で5つ星ホテルに宿泊することも可能。

住むにしても、中心部のスクンビットから電車で15分以内の位置で
家賃5万円台でコンドミニアムを借りられる。

ジムやプール、サウナ付きの外国人向けの部屋で、
それだけの設備があってもこの金額。

特に最近は世界中でお金を刷っている関係で、
その余った投資資金がバンコクにも流れ込んで
不動産投資熱を過熱させてきた。

結果として、数多くの高級物件が立ち並び、
不動産価格は上がっても家賃はあまり値上がりしていない。

競争が激しいのと、すでに需要を満たして供給過剰気味なので。

投資家としては苦悩の状況でも、
部屋を借りる人にとっては好条件となる。

このように、タイの物価は全体的に安いため、
旅行者にしても生活者にしても快適に過ごせる。

何度もバンコクに足を運び、
プーケットやウドンタニにも行ってきたものの、
他の国に比べて高かったものが思い浮かばない。

治安が良くてのどかな上、
コストもかからないというのはいいこと尽くし。

それは何度も訪れるはずだと改めて思う。

と締めくくろうとしたところで、
タイでも高いものを思い出した。


タイで割高なものと言えば



たとえば、スターバックスのコーヒー。

こちらは日本とほぼ価格が変わらず、
全体的に100円から150円安い程度。

ただ、この価格設定はタイならではなく、
フィリピンやインドネシア等の国でも同様。

スターバックスは新興国価格に下げることはしないので、
物価の安い国だとなおさら高級感が出る。

こちらはブランド戦略の問題なので、
一般的な物価とは若干別の話という位置付けになる。


また、日本なら無料のイメージが強い救急車も
タイで外国人向けの病院に手配してもらうと
それなりの費用がかかる。



先日、バンコクでフリーペーパーの
DACOの特集で組まれていたところに寄ると、
バムルンラード病院で3,050バーツ〜9,300バーツ。

サミティベート病院は1,500バーツ、
医師が救急車に同乗すると最初の2時間で3,500バーツ、
それ以降は1時間ごとに1,000バーツが追加。

バンコク病院は救急車代が2,400バーツで、
医師が一緒だとプラス5,000バーツ。

たとえばバンコク病院で医師が救急車に乗った場合の
7,400バーツだと、日本円で24,000円程度。

保険が効かない場合には、
かなりの出費となる。

とは言え、よほどの緊急時以外は
自力でタクシーに乗ることができるはずなので、
そこまで問題になることはないだろう。



マレーシアとフィリピンにも特徴が


タイと比べた場合、
マレーシアは人件費が高くなっている。

そのため、日系企業も工場はマレーシアからの撤退が
ずいぶん前から進んでいる。

私がマレーシアから引っ越した後、
住んでいた街、ジョホールバルからは領事館が撤退した。

これも日本人の住民が減少した影響だろう。


クアラルンプールでマッサージを受けると、
バンコクの倍程度の金額になる。

バンコクが900円程度、
クアラルンプールでマッサージ店のメッカとなっている
ブキッビンタン通りは1700円程度となる。

不思議と人件費の違いほど
サービス業の料金の差は大きくない。

ただ、ホスピタリティーは圧倒的にタイの方が高く、
東南アジアの中でもマレーシアは低い部類に入る。

その他の物価で見ると、
マレーシアの服や靴は物が悪いため、
結果的に高くつく。

特にクアラルンプール以外の街の場合、
その傾向が顕著になる。

3回はいただけのスニーカーの中敷きが
ベロンベロンにはがれたり。

特に靴は露骨に質が悪かった。


同じ東南アジアの移住先人気国としてフィリピンに目を向けると、
人件費はタイよりもやや安い。

ただし、物流の面で有利なタイと異なり、
フィリピンは島国というハンデを負っている。

しかも日本のようにおおむねつながっている島国ではなく、
マニラのあるルソン島が国土の大部分を占めるわけでもなく、
7,000以上の島が点在している。

結果的に物流に費用がかかるため、
物価が高くなりがち。

たとえば、服もそうだし、家電はもっとひどい。


マレーシア在住時に購入したphilipsの
シェーバーの調子が悪くなったので買い換えようとしたら、
似たようなモデルが2万円(8,000ペソ)以上した。

マレーシアでは8,000円ぐらいだったはずなのに。


結局、近々香港に行く予定が入っていたので、
そちらで購入することにした。

香港の地下鉄で九龍の旺角駅まで行き、
そこの家電量販店でphilipsのシェーバーを買ったが、
やはり日本円で1万円は切っていた。

たしか600香港ドルぐらいだったと思う。

偽物を売っているようなあやしげな店ではなく、
ちゃんとした家電の店で。


東南アジアの中でも、
フィリピンは家電が高い国に位置する。

とは言え、
コンドミニアムに家電が設置されているのが通常なので、
直接的に費用がかかるわけではないが、
間接的に家賃にのっていることになる。


東南アジアの中でも物価には特徴があるが、
タイは発展しているのに安いという不思議な減少がある。

ただし、フィリピンはセブだと
1時間のタイマッサージが500円を切り、
バンコクの半額程度になる。

また、セブは250円程度で
美味しいケーキをカフェで食べられるのも嬉しい。

生クリーム系はめったに目にしないが、
濃厚なチーズケーキやチョコケーキは
東南アジアの中ではハイレベル。


こうした特徴を知っていくのも
現地で暮らしたり、旅して周る中での楽しみの1つ。


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