離婚して海外に移住してきたシングルマザー



海外移住してくる人の中には離婚して身軽になり、
心機一転日本を離れてやり直す人もいる。

今までの経験上、男性・女性ともにこうした人はいたし、
シングルマザーになってフィリピンにやって来た人もいた。

未婚、夫婦、離婚後と様々なパターンに立ち会ってきた。


私がフィリピンで会った女性は長野出身で、
別れる前は神奈川に住んでいたらしい。

2歳の子供を抱えてマニラにやって来たのだが、
主な目的は子供の英語教育と国際的な感覚を
身につけさせたいということ。

夫との離婚も成立し、
子供がまだ小さかったので働きに出ることもできなかったため
神奈川に住んでいても仕事があったわけでもないので
思い切ってマニラにやって来た。

彼女にとって、
色々なことが整理されたタイミングだったのだろう。

日本で仕事を見つけて働き始めれば、
その仕事に制約されて海外移住ができなくなる。

子供もいるので、
何もしないで手をこまねいているわけにもいかず、
今後の生活の見通しを立てなければいけない。

そんな中での渡比だった。


フィリピンはイメージが悪くなかったのか聞いてみたら、
やはり危険なイメージはあったとのこと。

ただ、予算的にも英語を学ばせる環境としては
他に有力候補がなかった。

アジアではフィリピンが良いと聞いていたし、
アメリカやオーストラリアで暮らすだけの貯金も収入もなく、
英語にこだわったら自然に行き先が決定。

あとは離婚後の勢いもあって
海外移住をしてしまったと言う。


立て続けに大きな決断をするのは大変な気がするが、
どうやら学生時代にカナダに留学したことがあるそうで、
海外での生活にはすでに免疫があるということだった。

その話を聞いて納得したが、
それにしても子供を連れて、
仕事も見つからない中での移住は大きな決断だったのだろう。

今後、現地で仕事を見つけて、
子供はヤヤに預けることを考えていると言う。

ヤヤというのは子育て専門のメイドのこと。

フィリピンでは複数のメイドを
1つの家庭で雇うこともある。

その時に、家事を担当するメイドと
子育てをするヤヤで役割を分けることも。


そう言えば、
マレーシア時代にも母子のみで移住してきた人がいた。

彼らは離婚したわけではなく、
子供の教育のために母子留学を選択していて、
旦那さんも物資の補給も兼ねて時折マレーシアに来ていた。

その人もメイドを見つけて働きに出ていたが、
マレーシアではメイドを見つけるのに苦労していた。


その点、フィリピンはメイドの本場と称してもいい国なので
圧倒的に有利な面がある。

ある意味、シングルマザーに優しい国だろう。

マニラなら、月に3万円から4万円で
住み込みのメイドを雇えるぐらいなので。

もちろん、住み込みではなく
通いで来てもらうことも可能。

セブならさらに1万円ほど相場が下がる。

もっとも、日本人家庭向けの教育を受けているわけではないので
価値観の違いにイライラするという話も漏れ伝わってくるが。


それでも、日本で待機児童の問題に悩まされたり、
働きに出ることができなくなるよりは
考えようによっては面白い選択なのだろう。

海外移住して、マンツーマンで子育てをしてくれるヤヤを雇い、
自分は海外で仕事をする。

子供の教育環境は将来を見据えて作っていく。

盲目的に流れに身を任せるよりも、
自ら環境を選択したこと自体に大きな意味があるように感じる。


離婚して身軽になった段階で
海外移住をしたのがこの女性の話だが、
そういえばタイで日本人の奥さんと離婚して
現地の女性と結婚した男性もいた。

ただでさえ、タイは独身駐在員が派遣されると
かなりの確率で結婚すると聞く。

それだけ日本人とタイ人の相性もいいのだろうし、
良くも悪くも新しい選択肢が見えてくるのだろう。


家族の反対が理由で海外移住できない人のことを考えると、
離婚して心機一転してやっていきたい時に
しがらみを捨てて一歩を踏み出すため
新しい環境を求めるのは興味深い決断。

もちろん子供がいたりすれば
慎重に計画を立てる必要は出てくるので、
そのあたりは事情に合わせる必要がある。

ただ、本音としては
家族連れで海外移住するよりも
独身になってからの方がはるかに簡単。

意思の一致を求める必要もないし、
情報や感情を共有することも要らない。

一人で決断して動けるのと、
夫や妻の顔色をうかがいながら話をすすめるのでは
圧倒的にスピードが違ってくる。

これは家族生活の弊害の部分でもあるのだろう。

個人から集団になった瞬間に
意思決定と実行のスピードは遅くなる。

それはそれで仕方ないことかもしれないが、
住む国を変えるような大きな決断には
身軽さが大きな強みになるのは間違いないだろう。



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